第237話 【集合体の悪魔・4】
悪魔の攻撃をグレンは【未来眼】によって先読みして、全ての攻撃を避け。
避けた瞬間に悪魔へと攻撃を与え、悪魔は徐々に苛立ちを顔に出す様になって言った。
「ほら、どうした。さっきから一度も攻撃が当たってないぞ!」
ニヤリと笑みを浮かべながら悪魔へとそう言うと、悪魔は挑発されグレンへと超魔力の魔法を放った。
グレンはその魔法を簡単に避けると、悪魔が魔法を撃って一瞬だけ出来た隙に至近距離から魔法を放った。
「——!」
これまで何度も魔法が当たっても、何とも感じていなかった悪魔はその魔法が当たると奇声を上げた。
それは痛みからの叫びでは無くは、自分の魔法は当たらないのにグレンの魔法が当たるのに対して〝怒り〟の感情から叫んでいる様だった。
怒り状態となった悪魔は、より雑に戦うようになっていった。
「どうした? さっきまでの方が戦い難かったぜ」
更に煽るグレンに、悪魔は更に無駄な攻撃を繰り返した。
それにより悪魔はグレンにとって攻め辛い戦い方を捨て、ただ暴れる化け物と化した。
(ねぇ、グレン。遊んでたら、時間無くなるわよ?)
(分かってる。魔力も大分なくなって来たし、そろそろやるつもりだ)
あまりにもグレンが決め手に移らない為、フレイナはグレンに声を掛けた。
そんなフレイナの言葉にグレンは言い返すと、目の前に居た悪魔は一瞬にして更に上空へと転移した。
そして一瞬にして超魔力を集めると、グレンに向かって放った。
その攻撃を【未来眼】で先読みしたグレンは、避けるのでは無く地上に居るウォルドレットを魔法の目の前に転移させた。
「えっ!? ちょっ、グレン何してるの!?」
「黒影を出せ」
グレンの言葉にウォルドレットは、咄嗟に頭の上に居るクロを持ち上げ「お願い!」と叫んだ。
ウォルドレットの命令にクロは忠実に聞き、悪魔が放った魔法を消した。
「よくやった。流石にあの魔法が下に直撃したら、戻すのに苦労すると思ってな」
「思ってなって、それだけで急に呼び出さないでよ! びっくりしたじゃん! って、グレンなんだか雰囲気が違うけどまた何かやってるの?」
「未来を見てるんだよ。だから、お前を呼び出せば解決する事を知ってたから呼び出したんだ。詳しい事は終わってから話す、もう戻っていいぞ」
そうグレンは言うと、魔法でウォルドレットを元の場所に戻し、魔法を消され驚く悪魔へと攻撃を仕掛けた。
グレンが悪魔へと攻撃を仕掛けるのをウォルドレットは、ムッとした様子で地上から見上げていた。
そんなウォルドレットにベルは、気遣う様に声を掛けた。
「まあ、何ともなくて良かったな」
「良かったな、じゃないよ!」
そんなベルの言葉に、ウォルドレットはそう叫んだ。
「死ぬかと思ったよ! 目の前に勢いよく魔法が来てるんだよ! 普通の人なら死んでたよ!」
「お前、普通じゃないし死ぬことは無かっただろ、それにそいつが居るんなら魔法は一切効かないだろ」
ベルはそう言いながら、ウォルドレットの頭の上で伸びているクロを見つめながらそう言った。
「確かに、クロが居るから別に魔法は効かないけどさ! 怖いもんは怖いの!」
「そうか? 効かないって知ってるのに驚くとは、人間は変だな」
ベルはウォルドレットの言葉にそう言うと、ウォルドレットは「別に変じゃないよ! 普通だよ」と言い返した。
そんなベルとウォルドレットのやり取りの元凶であるグレンは、少し辛そうな表情で悪魔と戦っていた。
(グレン、もう5分を切ったわ。大丈夫?)
(ああ、限界が近い事は自分でも感じてる)
フレイナの心配する声に、グレンはそう言葉を返した。
そして我慢を続けたグレンは、【未来眼】により悪魔が大きな隙を生んだのを先読みをして魔法剣を即座に作り悪魔へと切りかかった。
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