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第187話 【最強の従魔使い・4】


「取り敢えず、聞くがお前どうやって家の中に入ったんだ?」


「んっ? 普通に玄関から、留守番してた女の子にグレンの友達って冒険者カードを見せて、中に入れて貰ったよ」


 そうウォルドレットがいうと、台所からお茶を持ってきたニアとグレンは目が合った。


「ニア、危ない人かもしれないから、知らない人は家に入れちゃ駄目だぞ……」


「でも、お城の兵士さんが一緒について来てたよ? 私も知ってる人だったから、家の中に入れてもいいかなって」


「グレンの家の事は、王様から聞いてたからね。念のために兵士を案内役につけてもらったんだよ」


 ウォルドレットからそう言われたグレンは、溜息を吐き取り敢えず椅子に座った。


「それで、何でここに来たんだ?」


「ん~、普通にグレンと少し話がしたいと思ってね。ほら、ギルドで会った時は用事があって話出来なかったでしょ?」


「……別に俺とお前は、話すような仲でも無いだろ」


 ルドガーやフローラは、当時のグレンとなんだかんだ交流があった。

 しかし、ウォルドレットとは依頼で一度一緒に戦っただけで交流という交流をした事が無い。


「え~、酷いな。一緒に戦った仲でしょ? それにグレンは僕と交流がないっていうけど、それグレンがずっと拒否してたからだよ? 僕、何回も話しかけてたのに無視してたでしょ?」


「……そうだっけ?」


「そうだよ! 仲良くなりたいな~って話しかけたら、ガン無視で僕傷ついてたんだから!」


 20代後半の男が半泣きでそう訴えて来て、グレンは慌てて「す、すまん」と謝罪を口にした。


「……いまのやり取りで思いだしたぞ、お前のそのちょっとうざったいキャラにイラついて、話しかけて来ても無視してたわ」


 当時の事を思いだしたグレンは、そうウォルドレットに言うと「えっ、僕うざいの?」と驚いた顔をした。


「普段、人と話す時はそうでも無いのに特定の奴に対して、なんか距離が近いんだよ。それを見てた俺が、うわーって感じて距離をとってたんだよ」


「……そう言えば、前にルドガーに「その態度でグレンに話しかけても意味ないぞ」って言われた事ある気がする」


 ウォルドレットはグレンの言葉にそう言うと、グレンは「さっきの謝罪返せよ」とポツリと言った。


「まあ、そのことは忘れてさ! 取り敢えず、今日から仲良くしてよ。聞いたよグレンの性格が昔と変わったって、じゃあ今の僕でも大丈夫だよね?」


「……許容範囲内ギリギリだけどな。ってか、さっき王様の所で話したって事は悪魔の事聞いたか?」


「うん、聞いたよ。グレンや他の皆も部隊の幹部として頑張ってるって聞いたから、参加する事にしたよ」


 その言葉を聞いたグレンは、内心少しホッとした。

 性格的に自分とは合わない相手だと思っているウォルドレットだが、その力だけは認めている為、仲間になってくれるのは心強いと感じていた。


「それでさ、王様から聞いたんだけどグレンって、今じゃ王都で一番の実力者って聞いたんだけどそれ本当?」


「……まあ、色々あってそんな感じだな。それがどうした?」


 グレンがそう聞くと、ウォルドレットは「じゃあさ、その力見せてくれない?」と笑みを浮かべながらそう言った。

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