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第165話 【獣人族の戦士達・1】


 部屋に戻って来たグレンとレオナードは、悪魔との戦いに連れて行くメンバーの話し合いを始めた。


「グレン先に聞くが、さっきの戦闘中どの辺りが悪魔レベル何だ?」


「中盤辺りからだな」


「成程な、あの程度となるとそこそこ戦士は用意出来そうだな」


 悪魔レベルの戦士を複数集められると言ったレオナードに、グレンは少し驚き「マジか?」と聞き返した。


「ずっと戦争続きだったからな、戦力と闘争心は有り余るほどあるんだよ」


「成程な、それじゃ戦士の方はレオナードが選んでくれるか?」


「そうだな、俺なら誰が強いかも分かるからな。俺が選んで、後でグレンに再確認してもらう形で大丈夫か?」


「ああ、それで構わない。それで、こっちもタダで力を貸してくれとは言わない。何か困ってる事は無いか?」


 グレンの質問に対して、レオナードは「困ってる事か……」と少し考えると言い難そうに次の言葉を発した。


「土地の開発を手伝ってほしいくらいだな」


「開発の手伝い? 主に何すればいいんだ?」


「そうだな……特に頼みたい事と言えば、農業関係だな。狩で肉や海で魚を捕る事は出来ても、農業の知識が圧倒的に俺達に足りないんだよな」


「成程な、前二つは力でどうにか出来るからな……」


 レオナードからの頼みを聞いたグレンは、ふと自分達の話を聞いているフレイナの方を見た。


「妖精の力、獣人国に使う事ってフレイナとして有りか?」


「グレンがやって欲しいって言うなら、私達は勿論力を貸すわよ?」


 グレンの頼みにフレイナは特に嫌な顔をせず、そう言葉を返した。


「グレン、妖精の力って何をしようとしてるんだ?」


「簡単に言ったら土属性の妖精、水属性の妖精に農業地区の土地を活性化してもらうんだよ。他にも他の属性の妖精や、フレイナの力を借りて獣人国の酷い状態の土地を元よりも更に良い土地に作り変えるんだよ」


「……それは凄いな、でもそんな事本当に出来るのか?」


「出来るも何も、フレイナは妖精族の長だ。出来ない方がおかしいだろ」


 そうグレンが言うと、フレイナは「フフンッ」と嬉しそうに微笑んだ。

 そんな二人を交互に見て、レオナードは「よ、妖精族の長?」と驚いた表情をした。


「それに俺にはフレイナの他に、500を超える妖精が契約してるからな、あいつらにも頼めばすぐに獣人国の土地なんて変えてやるよ」


「お前が変わった奴だと前から思ってたが、こんな人間離れしてた何て思いもしなかったぞ……」


「色々あったからな」


 色々という部分を強調してグレンは言うと、レオナードは本当に色々あったんだなと思い、それ以上の事は聞かなかった。

 その後、一先ず今日の所は既に遅い時間になってる為、明日また話し合いに来るとグレンは言って立ち上がった。


「そういやグレン、今日泊る所とか用意してるのか?」


「んっ? ああ、それは大丈夫だ。転移で家に帰れるからな」


「て、転移って獣人国からあの大陸まで戻る気なのか!?」


「フレイナに聞いたら、俺の魔力なら出来るみたいだしな。それに向こうに帰って話す事もあるし、また明日来るよ」


 グレンはそう言うとレオナードに「また明日な」と言って、転移眼を使いその場から消えた。

 そして次にグレンが現れたのは、自宅の庭だった。


「少し心配してたが、普通に出来たな」


「グレンの魔力があれば、一度行った場所ならどんな所でも移動出来るわよ」


「改めて、自分が人間離れしてる事が分かるな……」


 フレイなの言葉にグレンはそう言うと、もう一度転移を使い王城へと移動した。

 そして王妃の部屋に訪れたグレンは、レオナードとの話し合いで決まった事を伝えた。

 その際、本当に獣王と話をしてきたのか証明する為、記録用の魔道具を使い話し合いの場を映していた。

 勿論、レオナードからは許可をとって記録していた。


「……グレン君から獣王と繋がりがあると言われた時、まさかと思いましたが本当だったのね」


「まあ、信じろっていう方が難しいですからね」


 グレンは王妃からの言葉にそう返すと、王妃は「疑って、ごめんなさいね」と謝罪をした。

 


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