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第158話 【これからの動き・3】

2021/04/07:本文修正。話が変わっています。


 休憩後、また模擬戦を行ったグレンは増えた魔力の感覚を、何となく掴む事が出来るようになった。


「カグラ、今日は一日付き合ってくれてありがとな」


「いえ、私も貴重な経験が出来て良かったです。自分自身の課題もいくつが見えました。今日は、ありがとうございました」


 お礼を言った相手にお礼を言い返されたグレンは、何とも言えない顔をしてこの日の訓練は解散となった。

 解散後、一日を通して観ていたグラムの所へと寄った。


「どうだったグラム兄さん? 悪魔対策の魔法剣部隊の力は?」


「皆、良い動きをしていたと思うよ。流石に悪魔と一対一で勝てる人はいなかったけど、グレンが他とやり合ってる時に時間稼ぎをしてくれそうだなとは思ったよ」


 正直な感想をグラムが言うと、グレンは「そっか」と返答した。

 その後、グレン達は昨日に会議の続きを行う為、会議室へと移動してやって来た。


「すみません。遅れました」


 グレン達が部屋に入ると、既に他のメンバーは揃っていてグレンはそう謝罪して部屋の中に入った。


「大丈夫よ。私達もさっき集まったばかりだから」


 王妃にそう言われたグレン達は、会釈して自分達の席についた。

 そうして昨日の続き、今後の動きについての会議が始まった。

 開始早々、昨日とは違い具体的な案がいくつか会議に上がった。


「皆凄いな、一日でこんな沢山案出せるって……」


 会議を眺めつつ、一つも案を出してないグレンはそう呟いた。


「グレン君はいい案ないのかにゃ?」


「いい案ね……あったら、出してるんだが……」


 キャロルの言葉にそう返したグレンは、少し考えたが結局良い案は思いつかなかった。


「……そう言えば、今のこの悪魔対策部隊に関わってる国って、何処が関わってるんですか?」


「今はこの国を含めて10ヵ国程が関わってるわね。ただ協力的なのは、その中でも数ヵ国ね。悪魔と言われても、世間に知られたのはグレン君が戦ったあの悪魔で、さらに言えばグレン君が圧倒したせいか、他の国は軽く考えるみたいね」


 資料の中には書かれいなかった関わってる国について聞いたグレンに、王妃は現状の全てを話をして関係国の名前をこの場に居る者達に教えた。


「関わってる国の中で離れてる国は、聖国だけで他の殆どが隣国か……」


「思っていた以上に少ないですね。別大陸の国に関しては、一か国も関わってないですね……」


 グレンは予想していた国の名前が並んでいた事に納得し、聖女は自分が思っていた以上に関わってる国が少ない事に困惑気味にそう言った。


「ええ、貿易として関わってはいるけど悪魔関連には関わらないって言われたわ」


「それと薄々勘付いてはおるとは思うが、戦力になってくれそうな冒険者もまた同じような理由で参加を拒否した者もいる」


 王妃と国王の言葉を聞いたグラムは「まあ、人間らしい考えだよね」と言い、そのにグレン達も納得してしまった。

 そこでふと、国の名前欄を見ていたグレンは、パッと顔を上げて王妃へと視線を向けた。


「……リシアナ様、獣人国って話聞きに行きましたか?」


「グレン君の言ってる獣人国って、獣王レオナードが治めてる国の事?」


「はい」


 グレンが指摘した〝獣人国〟とはこの世界で唯一、大陸が一つになった国。

 数年前までその大陸は争いが続いていたが、一人の獣人族の男が大陸全土を旅をして一つにまとめあげた事で世界で唯一の大陸国家が出来上がった。

 国王として君臨してる男の名は、レオナード・グラディス。


「いえ、流石にデュレイン国と獣人国では関わりも無いですし、大陸の距離も遠く話はしていません」


「成程……でしたら、一度獣人国と話をして来ても良いですか? レオナードだったら、力を貸してくれると思いますし」


 グレンの言葉にこの場に居た者達は、グラムも含めて全員が驚いた顔をしてグレンの方を見た。

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