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第144話 【悪魔対策部隊・4】


 その後も訓練の日々は続き、一週間が経つ頃には全員が魔法剣を習得出来ていた。

 グレンは自分の教え方のおかげだとは思っておらず、途中から妖精達に力を貸して貰ったおかげだと思っていた。

 

「グレン、自分を過小評価しすぎるのは駄目よ?」


 そんなグレンの考えに、フレイナは気付きそう釘を刺していた。


「グレン、そちらの様子はどんな感じじゃ?」


 訓練中、様子を見に来たマーリンに声を掛けられたグレンは、訓練を見ていたメンバーから離れてマーリンの所へと寄った。


「いい感じ進んでるぞ全員魔法剣は習得して、今は威力の強化に専念してる」


「もう魔法剣を習得したじゃと? 魔法剣は緻密な魔力操作が必要じゃから、習得には時間が掛かると言われておるのにか?」


「……ちょっとしたズルっていうか、フレイナ達の力を貸して貰ったんだよ」


 妖精の力、魔力の扱いに長けた妖精の力を借りた事を言った。


「成程の、それならこの短期間で習得出来たのも納得が出来るの……しかし、妖精が契約者とは別の者に手を貸すとは、余程グレンは気に入られてるんじゃの」


 今もグレンの周りで楽しそうに姿を現し、飛んでいる妖精を見ながらマーリンはそう言った。

 その後、マーリンは自分の持ち場である魔法訓練の方へと戻ったので、グレンも仕事に戻った。


「さて、全員魔法剣の習得と安定して使えるようになってきたし、そろそろ魔法剣を使った戦闘訓練を始めようと思う」


 休憩を挟んだ後、グレンはメンバー達にそう言うとガリウスが「もう戦闘訓練始めるのか?」と尋ねた。


「ああ、実際魔法剣での訓練にも慣れて来てるみたいだし、予定より早めようと思う」


「グレンがそう考えてるなら良いけど、また迷宮で魔物相手に戦うのか?」


「いや、それはまだ先だな、実際に戦って魔法剣が解けたりする可能性もあるから、最初はこの場所で模擬戦で魔法剣での戦いに慣れて貰おうと思う」


 そうグレンが言うと、カグラが挙手をした。


「どうしたカグラ?」


「はい、その模擬戦の相手ですが。グレンさんを選んでも良いんですか?」


 その問いに対して、他のメンバーも興味を示した。

 本来そういうつもりは無かったが、周囲からの期待の眼差しにグレンは「別に良いぞ」と言ってしまった。

 その言葉にメンバー達は、嬉しそうな反応をした。


「だけど、俺だけだと時間も勿体無いし俺が戦ってる間は、他は他でちゃんとやってくれよ?」


 時間が無駄にならないように交代でやってくれというグレンの言葉に、メンバー達は返事をして誰が先にやるのか順番決めを始めた。


「グレンは本当に人気者だな~」


 ニコニコと笑みを浮かべながらそう言ったガリウスに、グレンはイラッとして風魔法でガリウスを吹き飛ばした。

 その後、メンバー達は話し合いを行い順番が決まった。

 最初の対戦相手は、この話を持ち出したカグラに決まった。

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