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第108話 【ブラッド家・1】


 そんなグレンとグラムのやり取りに姿を消して、話を聞いていたフレイナは実体化して「ちょっと良いかしら?」と話に入って来た。

 行き成りフレイナが姿を現したのに対し、グレンは驚き「何で姿見せてんだ?」と驚いた顔でフレイナに言った。


「グレン、ごめんけどちょっと話をさせて頂戴。それでグラムと言ったかしら? 貴方に聞きたい事があるわ」


「はい、どうしましたか?」


「貴方、グレンの家族よね」


 フレイナがそう言うと、グラムはフレイナの事を真顔で見つめたまま黙り込み、またフレイナの言葉にグレンは「は?」と驚いた顔をした。

 そして一度、グレンの方を見てからグラムは話し始めた。


「俺はグラムさんが家族? どういう事だ?」


 フレイナの言葉に驚いたグレンは、その言葉を言ったフレイナにそう言った。


「グレンとそこに居るグラムから、似た魔力を感じるのよ」


「……そうですね。魔力云々は僕には分かりません。しかし、貴女が思っている通り僕とグレン君は血縁関係である事は間違いないですよ」


 グラムのその言葉にグレンと、グレンの横で話を聞いていたキャロルは「えっ?」と声に出して驚いた。


「えっ、でも俺って赤ん坊の時に教会に……」


「ええ、それをやったのは僕です。グレン君、君が育った教会はデュレイン国の王都から少し離れた湖がある森の近くにある街ではありませんか?」


 グレンの育った場所を言ったグラムに、グレンは困惑しながら「は、はい……」と返事をした。

 落ち着いた表情で話をするグラムとは反対に、グレンは話を聞いていた混乱していた。


「えっ、じゃあ俺ってグラムさんの子供なんですか?」


「……グレン君、僕そこまで老けてますか? 一応、これでもグレン君とは5歳差ですからね? グレン君は、君は僕の弟です。まあ、これだけ聞いただけでは信じて貰えるとは思えませんので、最初からお話します。それで良いですよね妖精の長さん?」


 グラムは混乱しているグレンの後ろで見ていたフレイナにそう声を掛けると、グラムはグレンの出生からこれまでの事を話し始めた。


「まず、グレン君と僕の関係は先程話した通り兄弟です。僕が5歳になる少し前にグレン君はブラッド家の次男として生まれました。グレン君が僕の事、ブラッド家の事、そして帝国で生まれた事を知らないのはグレン君達が知っている通り、グレン君がまだ生まれたばかりの赤ん坊の時に教会に置いたからです」


「……何でそこで俺を教会に?」


 グレンは自分だけが何故、帝国でもない他国の教会に捨てられたのかそう聞いた。

 その問いに対して、グラムは少し暗い顔をして話の続きを話した。


「当時、既に悪魔関係の事件は起こり始めていました。悪魔を人間の体に憑かせるという非道な実験が行われていて、生まれて間もない子供がその実験に選ばれる事が多かったんです。僕も含め両親は、君に事件に巻き込まれない様に比較的安全な国であるデュレイン国の教会に送ったのです」


「そんな前から、帝国に悪魔は居たのに何で今更になって活発になったにゃ?」


「準備が整って来たからですよ。悪魔を憑かせる実験が上手く行き、多くの悪魔憑きの人間を帝国は量産しました。その数が増えて、少しずつ活動の幅を広げって行ったのです」


 キャロルの質問にそう答えたグラムに、グレンは話を聞いていて思った事を伝えた。


「話を聞いていて、俺に悪魔に関わって欲しく無いから捨てたのは分かったけど、何でそこで兄のグラムさんも一緒に逃げなかったんだ?」


「元々、ブラッド家は秘密主義の家系で母に子供が出来た事は知られていなかったんだ。だから赤ん坊だったグレンを逃がす事は出来たけど、既に社交の場に出てた僕は逃げる事が出来なかったんだ」


 その言葉を聞いたグレンは、グラムが嘘を言ってる風には見えなかった。

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[一言] 君に事件に巻き込まれない様に比較的安全な国であるデュレイン国の教会に送ったのです →君が事件に巻き込まれない様に、比較的安全な国であるデュレイン国の教会に送ったのです
[一言] 俺はグラムさんが家族? →俺はグラムさんの家族?
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