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六花立花巫女日記 外伝  作者: あんころもち
13.桜とツァルナ
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花⑥


 

 牧場の方達から振舞われた昼食を頂いた後、今日の作業は終りとの事で王都に戻っています。


 昼食までご馳走になるのはと、リッカさまは申し訳なさそうにしていましたが、お言葉に甘えさせていただきました。


「……腹ペコ血まみれ怪力泣き虫剣士娘」

「り、リッカさま?」

「また、増えないかな……」


 ぽつりと呟いたリッカさまは、また一つ増えそうな渾名に肩を落としてしまいました。リッカさまは決して、泣き虫という訳ではありません。涙を流す行為は『恐怖心』を刺激してしまいますから……リッカさまは極力避けているのです。


 ですが、こちらの世界ではどうしても……涙を流す事が多くなってしまいます。なのでこれ以上、リッカさまの瞳が涙に濡れないように!


「大丈夫ですっ! 牧場の方たちに限ってそんな言いふらすようなことはっ」


 ホルスターン戦の時とは違い、リッカさまの心を知った後なのです。言い触らす事はないと確信しています。ですから、ライゼさんにさえ聞かれなければ増えません。これ以上増やすようであれば、私はライゼさんに対して実力行使も厭いませんのでご安心ください。


「でも、あの師匠なら……」


 確かに、ライゼさんなら何処からか仕入れそうです。ですが……。


「流石に、気にしすぎだと思います」


 ちょっとだけ、苦笑いになってしまいます。人前で思い切り涙を流してしまった事で、リッカさまは恥ずかしさでそわそわしています。照れ隠しの面が強いようです。


「ライゼさんには関節技を教えてあげますから。体に直接」

「血まみれ怪力剣士娘を広めたのは確実にライゼさんでしょうからね」


 照れ隠しですが、明らかになっている部分だけで、リッカさまがライゼさんに教え込む理由として十分すぎます。既に出回っている部分を嘆いても仕方ないですが、これ以上はありません。それに……リッカさまが普段より多く食べるのは、私の料理だけです! しっかりと否定させていただきます。



 昼過ぎという事で、大通りの活気が最高潮を迎えています。ギルドと薬屋、門から出ようとしている方達の審査等が盛んですね。冒険者である私達の申請は必要ありませんが、その他の方達は()()()に審査を受ける事になります。もう少し整備が済めば義務となるでしょう。魔王を倒すまでは、少し堅苦しくても我慢していただけると幸いです。


「じゃあ、お花屋に!」

「リッカさま、一旦宿に戻らないと」

「あ、そうだった……」


 宿の中だけでなく、外でも着る機会があるとは思いませんでした。ですが、お花屋さんの要望ですから。出来るだけ要望に副えるように努めましょう。


「ついでに汗も流しておきましょう」

「ぅん」


 リッカさまの頬が少し、赤くなりました。シャワーはいつも、必要に応じて浴びていますから……そちらが恥ずかしいという訳ではないでしょう。でしたら――。


「外で着るのはやはり、恥ずかしいですか?」

「ちょっとだけね。お花屋さんになると、店先での作業とかもあるから」


 着る事自体に抵抗はなくなっているようです。ですけど、店外で作業するのは勝手が違うのでしょう。一時間も作業に没頭すれば、宿の時と同じで慣れていくと思いますが……。


 少しでも早く慣れようと思えば、宿から着て行くのが良いと思います。ですが確実に……リッカさまは断るでしょう。ギルドの事件が起こる前なら問題なかったのですが、今は難しいです。


 それならばお花屋でも着ておくべきという話になりますが……リッカさまに息抜きをしてもらう為に作った時間なのです。そういう意味では、”巫女”のローブを脱ぐというのは意識を変える一助となるかもしれません。


(逆効果かもしれませんが……それは、やってみるまで分かりませんね)


 ローブじゃないからと、余計に気を張らないといけないとなるか。ローブを脱ぐ事でただの()()()店員となれるか。どちらかです。


「おかえりなさいませ」

「只今戻りました。連絡が入っていると思いますが」

「承っております。どうぞ、お使いください」

「アリスさん。私取って来るね」

「はい、よろしくお願いします。リッカさま」


 改めて支配人さんの許可を聞けたので、リッカさまが控え室にあるメイド服を取りに行ってくれました。


「こちらで着替えてお出かけになられますか?」

「いえ。向こうで着替えさせていただこうかと」

「そうですか……」


 何故か落ち込んでいる支配人さんに首を傾げそうになりますが、ハッとします。経営者としては正しいのでしょうけど、断る事が出来る範囲と判断させていただきます。


「宣伝したいのでしょうけど、あれで街中を歩くのは少々派出すぎるでしょう。まだまだ王都では、あの服装は派出なのですから。そうですよね、支配人さん」

「……仰るとおりです。では私の方から、ロミルダさんに連絡を入れておきましょう」

「お願いします」

 

 リッカさまを諭す為に、王都では珍しくないといった嘘を使った支配人さんには効く言葉でしょう。


(最初の頃から、ロクハナ様を大切になされておりましたが……最近は特に、ですな。気をつけねば)


 宿の件がありますから、最大限協力するつもりです。ですが、リッカさまが慣れるまでは断らせて頂きます。


(本当は……私は着替えない方が良いのかもしれませんが……)


 私が襲撃を警戒していると見せる事になりますので、リッカさまも着替えを断ってしまうでしょう。少しばかり、決めあぐねています。


 今回は体験のつもりでいますし……。上手くいけば、依頼とは関係なしにお手伝いに入れるか相談してみるつもりです。ただ……私の懸念がどれか一つでも当たってしまったなら、少し考えます。


「持って来たよー」

「ありがとうございます。では、一度部屋に戻りましょう」


 お花に触れる機会があるだけでも、リッカさまにとっては安らぐ場所なのは間違いありません。なので多分、予定通りに進むと思いますが……もしもは必要です。

 


「シャワー、アリスさんが先に入って良いよ?」

「…………い、いえ。リッカさまが先に。私はお茶の準備をしておきますから」

(本当は一緒にと、言いたいのですが……)


 ちょっとだけ、私の気持ちが暴走しそうです。それに時間がかかりすぎてしまうでしょうから、手早く終わらせるには一人ずつの方が、良いのです。ヘタレている訳では、ありませんよ……?


「んー……、分かっ、た。じゃあ、先に貰うね?」

「はゃ……はいっ」


 リッカさまが残念そうな表情を浮かべたのを見て、もしかしたら……私から誘うのを待っているのかも、と思ってしまいました。


(そ、そんなはずは……)


 居間から浴室に向かう角で、リッカさまがチラリと私を見たような気がしました。もう、私の想像ではないのでは? と、頭が真っ白になってしまいます。


「………………」


 私が声をかけようとした頃には、シャワー音が聞こえていました。お茶、入れないといけませんね。


(アルツィアさまが見たら絶対……ヘタレって、言いますね……)


 とはいえ、あんなにも可愛らしい誘い方をされてしまったら、シャワーだけでなく湯船に浸かりたくなってしまうので、今ではありません。……ありませんっ。



 リッカさまが上がり、私がシャワーを浴びて、少しお茶を飲んだ後に宿を出ました。ちょうど良い時間になったのではないかと思います。計画通りです。問題はありません。


「んん……?」


 リッカさまがぴくりと立ち止まり、肩を擦りました。シャワー後ですが……時間がおしていたからでしょうか、ちゃんと出来なかったのかもしれません。


「リッカさま、お寒いですか? 先ほどのお手伝いで少し汗をかいていましたし、風邪には気をつけませんと」


 得がたい体験ではありました。牧草を触ったのも初めてですし、ホルスターンが私の手から牧草を食べる姿も、牧草で作ったベッドに転がってみるのも、ブラッシングも、ちょっと乗ってみるのも。何もかもです。


 大自然を感じる一幕に大喜びな私でしたが、リッカさまも凄く喜んでいました。牧場を走り回るリッカさまを追いかける、恋愛小説の一節のような、ふんわりとした、心踊る経験だったのです。今度はお花畑で……。


(んんっ。妄想するのは、後です)


 寒空の下走り回り、汗をかいてしまいました。その後ゆっくりと王都に戻ったので……身体はいつもよりずっと冷えたはずです。少し時間を取ってでも湯船に浸かった方が良かったでしょうか……。それと、風邪薬も飲んでいただいた方が良かったでしょう。罹り始めに飲む用があったはずです。リッカさまの周囲には”拒絶”をかけていますが……もしもはありますので。


「ありがとう、アリスさん。でも大丈夫と思う。これは……悪寒だから」


 悪寒、ですか? リッカさまに悪寒を感じさせる相手……心当たりは一つくらいでしょうか。


「修行の件、私の魔法も見せておくべきでしょうか」

「確かに、知ってもらった方が良いかも? でも、どっちもアリスさんに負担かかっちゃうし、やっぱり私のだけで良いと思うよ」


 ”アン・ギルィ・トァ・マシュ”はその後に響きますが……”麻痺”は、私の精神的な問題でしかありません。ライゼさんがこれ以上リッカさまを困らせるようならば、私もわからせる必要があります。


「奥の手の”あん・ぎるぃ・とぁ・ましゅ”は、魔王まで使わない方が良いかも」

『私の攻撃が通じなくても、”あん・ぎるぃ・とぁ・ましゅ”なら通じるはず。これは防御とか技術じゃなくて、純粋に想いの力。だから、出来るだけ隠しておきたい。魔王が対策出来ないように』


 想いの力だけあって、修行で変えられるのは魔力効率くらいです。一撃に全てを込めるつもりでいくなら、魔王の隙を射抜いた方が良いでしょう。


「そう、ですね。私に攻撃魔法はないと思わせておいた方が、有利かもしれません」


 先日のクマのように、避ければ問題ない程度と思われていれば……直撃を狙えます。アルツィアさまの理解の外にある魔法ですから、乱用すべきではありません。


「でも……ライゼさんがこれ以上暴走するなら、私も何かしら……」

「じゃあ、足の小指を狙ってみよう」

「小指、ですか?」

「思いっきり踵で踏んでね。不意にやるのがコツだよ」

『一応、護身術は教えておかないと。魔法を使わなくても出来る、すぐに実践可能な物を』


 それも、護身術なのですね。リッカさまは打撃技を余り使わないそうですが、修めてはいると言っていました。これもその一種なのでしょうか。


「ライゼさん相手じゃなくても、もし仮に、億……兆? 京が一捕まるような事があったら、踏んでみて」

「わかりまし、た?」


 リッカさまの負担となるので、私が捕まる事はありえませんが……その際は試してみましょう。ライゼさんに試すかどうかは――ライゼさん次第です。

 


 ライゼさんの背筋が凍っている頃でしょうか、お花屋さんに着きました。王都に来て二度目です。


「ようこそ、巫女様方。今回はお客としてじゃなく、お手伝いさんとしてだけどね」

「ちょっと、母さん。巫女様にそんな」


 支配人さんが言っていた、ロミルダさんと、その娘さんが迎えてくれました。


『エリスさまもそうだったけど、この世界の人は若いなぁ。お母さんも眉間の皺がなかったら若く見えるらしいけど……私達と同年代の娘さんが居るなんて思えないや』


 恐らく魔力が関わっているのでしょうけど、向こうの世界より歳の取り方がなだらかのようです。ロミルダさんとは少し話しましたが、娘さんが居たのですね。


『黒い髪で目が隠れてるけど、お姉さんと同じ緑っぽい色かな。アリスさん以外は、瞳の色と魔力色が似てるっぽいけど、親子も似るのかな』


 ロミルダさんと娘さんの瞳は同じ色です。大半の人が両親、もしくは祖父母から瞳の色が遺伝しますが、リッカさまと私は厳密には違う色です。先祖を遡っても、この色は出ていません。


 魔力色も、遺伝ではありません。瞳の色も関係ないようです。お母様の瞳はリンゴのような赤ですが、魔力色はトパーズ色なのです。得意魔法の件もありますし、私は別なのかもしれませんが……アルツィアさまは魔力色に意味があるとは言っていませんでしたから、個別なのではないかと。


「そんなに畏まっても仕方ないでしょ、これから手伝いとして働いてもらうんだから。メリハリはきちんとしな。あんたも母さんじゃなくて店長、でしょ」


 お客として尋ねた時は、”巫女”として扱って貰いました。ですが今はアルバイトにやって来た人として扱って貰えています。リッカさまも私も、これくらいはっきりとしてくれた方がやり易いです。特別扱いは必要ありません。一従業員として扱ってください。


「本日はお手伝いの依頼を受け参りました。よろしくお願いします」


 私達は頭を下げ、一冒険者として接します。私達も、畏れられる事を望んでいません。

 

「あぁ、よろしく頼むよ。さっそく着替えてきて」

「はい……」


 いざ求められると、躊躇してしまうのでしょう。リッカさまのやる気が少しばかり下がってしまいました。ですがこれは――良い傾向です。リッカさまの緊張は殆どありません。自然な流れで着替えへと移行出来ました。これなら……。


(と、私も着替えなければ)


 一室を借りて手早く着替えます。個人店で、自宅の一階がお店となっているようです。更衣室と事務所を兼用しているらしい部屋を借りる事が出来ました。


「やっぱりこういうのがいいのかねぇ。あんたも着なよ」

「母さ――店長、勘弁してよ……。あんなの私が着たらただの笑いもんだって」


 私達の姿を見て、ロミルダさんが関心したように頷き、娘さんに勧めています。少々ボリュームがあり、重い前髪を整えれば可愛い服も似合うはずです。前髪で目を隠すのは自信のなさの現われと言いますが、この方に関してはお洒落の一種のように整っています。きっと本心としては、この服に興味があるのでしょう。


『笑……。やっぱり、珍しいのかな。これ、本当に流行るのかな……?』

「あっ……。ち、違いますよ。巫女様方がそうだと言う訳では」


 笑い者と言われ、リッカさまは自身と重ねたようです。リッカさまもどちらかといえば、格好いい系の服が似合います。私はリッカさまのメイド服姿が大好きですが、リッカさま自身は似合っていないと思ってしまっているのです。


「いえ、大丈夫ですよ。ただ、本当にこの服、いつか流行るのかなって」

「かわいいとは、思うのですけど……その、敷居が高いといいますか」

(スカート摘んで、お姫様みたい……。こんなに派手な衣装が、浮いてない)


 リッカさまは別に、傷ついた訳ではありません。支配人の言葉に疑問が出来ただけなのです。


 着る人が着てやっと効力が生まれる服です。服とはそういう物ですが、そういったお洒落着がいきなり流行る事はありません。手を出し辛い部分があるのは事実です。それがリッカさまのような美少女が着ている服となれば、敷居はもっと高くなります。


 ですが……リッカさまと娘さんの間では大きな齟齬が生まれかけています。


『そうだよね。この手の服って高いもんね。しかもオーダーメイドだろうし、凄い値段してそう。アリスさんが手直しして凄く良くなったし、これと同じってなるともっと?』

「おしゃれってお金掛かりますからね。手軽に手に入るようになれば良いんですけど」

「……えっ」

「え?」


 リッカさまと娘さんがきょとんと目線を合わせ、首を傾げました。


「リッカさまは、鈍感なものですから」


 思わずため息が出てしまいます。間に合いませんでした。リッカさまは、娘さんの言葉は金銭面による物と思ってしまいました。ですが真相は、自分に合うかどうかです。


『私としては、アリスさんのほうが結構鈍感じゃないかなぁって』

「リッカさま」

「はい」


 否定はしませんが、リッカさまはもっとご自身を見るべきです。私とライゼさんで話しても、一向に……。もしかしたらこれは、一生ものかもしれません。


「巫女様たちって仲いいんですね。それに……」

「遠慮せず、どうぞ。お願いします」


 会った当初から、私達を”巫女”として強く認識していました。ですが、今その印象を崩す時です。是非、もう一歩をお願いします。”巫女”として”お役目”を持つ私達ですが、本当の私達は違います。是非、ここくらいは――ありのままで居させていただけると。


「は、はい。……その、普通の女の子っぽいな、と」

「はい――私たちも普通の子ですから。ですから、そんなに畏まらなくてよいのですよ?」

「――は、はい。アルレスィアさん。ロクハナさん」


 その言葉を頂けるまでに、どれ程の時間が掛かった事か、です。ぎこちないながらも、私達の名前を呼んでくれました。


「私の名前は、後ろが名ですので、リツカでいいですよ」

「はい、リツカさん。私はリタです!」


 娘さん――リタさんは、ロミルダさん同様自我がしっかりしている方です。他者に飲まれるのではなく、自身の考えを持っている方。そういった方は――強いのです。


「ところで、お二人は愛称で呼び合ってますけど」

「えぇ、特別な証です」


 友人として接して欲しいと思っています。出来ればこれからも、仕事とは関係なく声をかけて欲しいと。ですが、名前だけは……特別、ですからっ。


『特別。……ふふ。ハッ……顔、緩んでいないかな』

「そうなんですね!」

(やっぱり、噂は噂だなぁ。全然怖い印象しない)


 ああ、リッカさまが可愛すぎます。少々心配だった、リッカさまの緊張ですが……ロミルダさんとリタさんのお陰で問題なさそうです。本当に、素敵な方達です。酪農家の皆様も、ロミルダさんリタさんも、そして……支配人さんも。


 最初こそ、どんな印象だったかは想像出来ます。ですがちゃんと、触れ合って考えを改めてくれました。言葉と想いをくれました。私はやはり――諦める事が出来ません。


「ほら、あんたたち。そろそろ仕事しておくれ。リツカちゃんとアルレスィアちゃんはこっちで研修をちょっとやるよ」

(アンネからお願いされた時は何事かと思ったけど、リタにとっても良い経験になるねぇ)

「「はい、店長」」

「二人とも息ぴったり……」


 研修ですか。凄くアルバイトっぽいです。宿の方では講習だけでしたけど、こちらではしっかりやりそうです。ロミルダさんはその辺り、ちゃんとしそうですから。


「後でどうやって出会ったかとか教えてくださいね!」

「時間がありましたら、ぜひ」


 リタさんになら、リッカさまの事をもう少し話すのも良いでしょう。向こうの世界にいる椿さんに近い方ですから――ああ、でも少し…………いえ、”お役目”とお仕事抜きに、リッカさまと仲良くしていただけると嬉しいです。


『出会い、かぁ。湖の時から話すのは……ちょっと。どこから話そう。集落中……私、恥ずかしい事ばっかりしてるから、駄目! じゃあ王都……?』

「それじゃあ、頼むよ」


 リッカさまが少しもじもじとして、過去を思い出していました。それを見たロミルダさんは――少しフッと笑みを浮かべたのです。もしかしたら、リッカさまの僅かな変化に気付いたのかもしれません。


 商売人とは凄いのだと、思わざるをえませんでした。



ブクマありがとうございます!

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