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「え…」
え?
くーくんと目が合ってる、気がするんだけど、気のせい、よね?
「あな…はら?」
もしかして、見えてます?
くーくんが目を擦る。今見たものが信じられないというように。
「え?なんで裸なの…?」
そーだったあぁぁぁ‼︎
咄嗟に手で隠せる所は全部隠す。
付き合ってた時でさえ手を繋ぐことすら躊躇ってたのに、そんなのってないよぉ…
あっち向いて‼︎
音が届くか分からないけど、口パクでも伝わるかもしてないし、私は全力で叫んだ。
「ごめんっ‼︎」
顔真っ赤にして後ろに全力で向き直るくーくん。
そういう私も顔から火が出そうなくらい熱いんだけどね。
とりあえず近くにある服を羽織る。サイズ的に短めのワンピースみたいになるし、とりあえずこれで。
お借りします。
「ど、どうぞ。」
あ、聞こえてるのね。
いいのか悪いのか分からないけど。
もういいよー。
「お、おう…」
未だに顔が真っ赤にくーくんは私の姿を一瞥した後、また目を逸らした。
どーしたの?
「いや、なんかエロい…」
もう一枚上から羽織った。脚も上からタオル掛けて見えなくしてあげた。
そこまでするくらいには私も恥ずかしいのよ。指摘されると余計ね。
やっぱり見えてるか見えてないかは天と地の差があるねぇ…
「えっと、なんで阿奈原が?」
んー、神様に助けて貰った?
ていうのかな?
「おう、状況が全く分からないけど、幽霊、みたいな認識でいいのか?それとも、生きている、のか?」
生きているって言葉に力がはいってる。
聞くのも怖いし、それに縋るような気持ちも伝わってくる。
ううん。私は死んだよ。くーくんが心配で化けてでちゃった。
「あぁ、そう、だよな…。結局償えなかったなぁ…」
ぼそっと、零れ落ちるように漏れたくーくんの声は、私の耳には届かなかった。




