3
「美玖ちゃん‼︎」
そう呼ぶ声は、張り上げられた声量ほど、私の耳に入ってはこなかった。
それが、私の意識が薄れているのか、物理的に距離が離れているのか。どっちかは分からないんだけどね。
ただ、あんなに遠くにあったはずな地面はすぐ近くまで来てた。
うーん、やっぱり後者?
そういえば走馬灯、見えてないなぁ。
なんて。
ね。
ぐしゃ。
「はいはいこんにちゃーw」
ん?
「こんにちゃー。阿奈原美玖ちゃーんw」
こんにちは。
「えーと、私死ななかったっけ?貴方は誰?ここはどこ?私は誰?って自分が誰かは分かってるかw」
大変ふざけた人だなー。
人生楽しそー。
後、心読めるって便利だなー。
「そーそー、便利な訳ですよーw人生は楽しくないよwまず人生なんて物がないんだものww」
「貴方はなんなの?」
あ、声出た。
てか、読めるんなら答えてよ。
めんどくさいなー。
「そーだちゃー。私は神でーす。なんちゃって。でもないや、正真正銘GOD 神でーす。」
めん…
「まぁいいや、神様が私如き貧民不在に何の用なの?」
「いやー、君貧乳じゃないじゃないwww」
殺したい。
貧乳じゃない、とは思ってる。
炭水化物抜きダイエットしてたら少し減ったけどね。
「おー、クワバラクワバラーw」
「で、どうしたの?」
「んー。単刀直入に聞くかにぁー。美玖ちゃん、君は藍空奏太と、球磨川誠のどちらを選ぶ?」
「選ぶ?」
彼氏と元彼を比べて選ぶ?
「そう。選ぶ。」
選ぶ意味って。
「君はどちらかの人間に憑いて一緒に死んで行くんだ。」
よく分からないけど。
私が憑いててあげなきゃ行けないとしたら。
「うん。」
ニヤニヤと微笑を浮かべる神様には。
「くーくん。」
そう。心が読めるんだっけ。




