表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
いつでも貴方の傍に  作者: ミッチェル。
1/6

1

「今日、何処行こっか?」


彼氏、話も上手で、歌も上手。ルックスもセンスもいいし。

前の彼氏なんか比べ物に…


「どうしたの?」


上の空の私に彼が声を掛けてくる。

コーヒーを持つ手、背景のカフェ、絵になるなぁ。


「ううん、何でもないよ。遊園地行こっか。私ジェットコースター乗りたい‼︎」


今は楽しい時間なんだから、楽しまなきゃ。


「いや、ここ遊園地なんだけど…まぁいっか、ジェットコースターだね、行こっか。」


そうだった。遊園地内のカフェで一息ついてたんだった。

今日は、どうも頭が回ってないなぁ。

机の上に置かれた伝票を取り、レジへと向かう彼の姿に、私は何故か何もかも違う元カノの事を重ねていた。






「どうしたの?行こう?」


払い終わって帰ってきたらしい彼が一向に席を離れない私に、声を掛ける。

立ち姿も魅力的で、周りにいたOLの視線が釘付けになっているのが分かった。


「うん、行こっか。」


「どうしたの?なんかあった?泣いてるけど。」


「へ?」


気の抜けた返事をして、目元を擦る。

確かに水気を帯びていた。

何でだか原因は全く分からないのに。


「うん、ちょっと前に飼ってた猫が居なくなってね。外にいる猫見て思い出しちゃった。」


「え、そうだったんだ…ごめんね…」


あぁ、優しいなぁ。

ごめんね、嘘だけど。

そんなところも好きだよ。


「何で謝るの、さっ、コースターに行きましょ。」


涙で化粧が崩れていないかを、携帯のカメラ機能でざっと確認し、席を立った。

店員のありがとうございました、何なら彼氏置いてけみたいな作り笑顔と声を受け、彼に手を引かれ店を後にする。

見せつけてるみたいね。

私にそんなつもりはないよ。

あなたたちがどう思うは分からないけど。


「着いたよ、意外と近いね乗り場。」


もう着いたらしい。

歩いていた道順すら思い出せないくらいには、ぼーっ、としているのかも。

どちらから来たかくらいは覚えてないかなと、周りを見渡すと、相変わらず人目がこっちに向けられてた。

何ヶ月か一緒にいるけど慣れないなぁ。


「うん、乗ろっか。」


「うん。足元、気を付けてね、美玖ミク。」


阿奈原美玖アナハラミク、それが私の名前。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ