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第二十四話 保護者達の憂鬱。(その1)

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 魔法使いたちの憂鬱


 第二十四話 保護者達の憂鬱。

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/紅坂魔法研究所(蓮香とカウル)



「お前が遊園地の技術開発、ね。似合わないと言えば似合わないけど、らしいと言えばらしいかな」

「それはまた微妙な評価ですねえ。素直に似合っていると言ってくれればいいじゃないですか」

「へえ。自分では似合ってると思ってるのか」

「勿論ですよ。愛と希望と夢に満ちあふれたテーマパーク。そんな場所の技術開発をするっていうんなら、僕以上の適任者なんていないです」

「そういう事をしれっとのたまう辺り、やっぱり似合ってはいないね」

「手厳しいなあ」

 私設紅坂魔法研究所。主幹研究員である紅坂カウルに与えられた研究室で、二人の魔法使いが差し向かい、言葉を交わしていた。一人は、この部屋の主、紅坂カウルその人である。先程から向けられている遠慮のない言葉の数々に、ぼさぼさ頭を掻きながら苦笑を返している。いつも通り飄々とした態度ではあるが、その節々から恐縮したような様子が見受けられるのは、彼が対峙している魔法使いに対して、彼が苦手意識を抱いているからだろう。

 僅かに萎縮したカウルの視線の先に佇むのは、腰の辺りまで伸ばした黒みを帯びた銀色の髪が特徴的なその女性。少女、と言っても通用しそうなほどに若々しい風貌を保つその魔法使いは、東ユグドラシル魔法院の教師である神崎蓮香だった。紺のブレザーにスカートという幾分よそ行きの出で立ちは、蓮香をして「紅坂の研究所」を訪れることにやや敷居の高さを感じさせているようでもあった。尤も、今、部屋の主を前にして腕組みしている彼女からは萎縮している様子をくみ取ることは難しい。



「なるほど。随分と暫くぶりだけれど、あまり変わっていないんだね。紅坂『先輩』は」

「その先輩ってのは止してくださいよ。冷や汗が出ます」

 からかうように少し細められた蓮香の視線に、カウルは引きつった笑みを浮かべて首を左右に振った。



「そういう反応は酷いんじゃないか? ほら、昔はそう呼んでいた時期もあったはずだし」

「ええ、ありましたね。大昔、かつ、ごくごく短期限定でね。短すぎて忘れましたよ、っていうか、そもそも卒業時には同級生だったでしょうに」

「悪い悪い。ちょっとした冗談だよ」

 胸ポケットから取り出したしわくちゃのハンカチで額の汗をぬぐうカウルに、小さく肩をすくめて蓮香は笑う。二人の会話が示すように、紅坂カウルは神崎蓮香より一学年年長であったが、東ユグドラシル魔法院の卒業時には同級生だった。その上でカウルが蓮香に対して敬語を使う辺りが二人の力関係を如実に表していた。



「しかし、まあ、本当にお久しぶりです。卒業以来だから、何年ぶりでしょうね。えーと、かれこれ」

「カウル? 女性の前で年齢が特定出来る発言は、命に関わるよ?」

「……りょ、了解しました」

 笑顔のまま放たれた蓮香の呟きに、いい知れない殺意を感じ取ってカウルはガクガクと勢いよく首を縦に振る。



「そ、それよりも、えーと、あれだ、あれですよ! 蓮香さんが、まさか教員になってるなんか思ってなかったですよ」

「そんなに意外かな」

「ええ。中央で研究を続けるものと思ってましたから」

「ああ、なるほど」

 中央、つまりは国立中央魔法研究機関。東ユグドラシル魔法院を卒業した神崎蓮香は、魔法の最高研究機関と称されるその場所に進んだ。当時の卒業生の中、神崎蓮香とその双子の妹の神崎美弥、そして紅坂カウルの三人の成績は突出しており、この三人の中の誰かが、もしく全員が中央に進むものだと当時は噂されており、蓮香はその噂通りの進路を選んだことになるのだが。



「結局、あそこにいたのは……三年ぐらいだったかな」

「そうでしたか。蓮香さん名義の論文が中央から出てこなくなったから、変だなとは思ってたんですがね」

 ふむふむ、と一人納得したように頷いたカウルは、しかし、それ以上、それを追求する言葉を口にしなかった。「何故止めたのか」という問いかけは、年齢につながる台詞よりもなお危険な気配がする、とかつて学生時代に散々培われた神崎蓮香に対する警戒心が告げていたのだった。



「まあ、中央に進まなかった僕があれこれ言うことでもないですか」

「そうかもね。ちなみにお前は中央に行かなくて正解だったよ。カウル」

「でしょうねえ。あそこでは、あまり自由はききそうにないですから」

「研究の予算査定も厳しいし。まあ、中央に限った話ではないけれどね」

「ああ、その点、ここは良いところですよ。たまに利益につながる仕事をしさえすれば、数年はお目こぼしがもらえますし」

「なるほど。遊園地の技術開発は、たまの利益につながる仕事、だった訳だ」

「いやあ、まあ。あはは」

 指摘されてカウルは露骨に誤魔化す笑いを浮かべて頭をかきむしる。そんな彼の態度に、蓮香は「変わらないなあ」と呆れつつ、笑みの籠った息を零した。

 飄々とした態度の裏に見え透いている傲岸不遜な自負と意志。そして、それらの隙間からにじみ出る臆病さ。それらが醸成する紅坂カウルという魔法使いのつかみ所のない雰囲気は、学生時代のそれから大きくは変わっていないらしい。そう納得して、蓮香は思考を過去の追憶から、現在の問題へと引き戻す。魔法院の終業後、自宅に帰らずにカウルに面会を求めたのは、昔話に花を咲かせたかったからでは、勿論無いからだ。



「さて、本題に入らせて貰って良いかな」

「ええ。あの、息子さんと娘さんの事は本当に申し訳なく……」

「それはもう良いよ」

 再び額に脂汗を浮かべて頭を下げようとするカウルを、蓮香は片手を上げて制した。遊園地での墜落事故の件については、蓮香がカウルの研究室を訪れた段階で、嫌という程の謝罪の言葉の洪水をカウルから浴びせられたからだ。平身低頭なんて言葉では生ぬるく、額を地面にこすりつけて土下座を繰り返されては、蓮香とそれ以上の謝罪を求めようとは思っていない。尤も、実際に良や綾に危害が及んでいた場合には、どういう行動に出ていたかは蓮香自身にも判然とはしていないのだが。



「とりあえず、遊園地の責任者としての言葉はもういいよ。それより、研究者としての見解が聞きたいな」

「事故の原因について。それとセリアちゃんのことについて、ですね」

「話が早くて助かるよ」

 カウルが指摘したとおり、単に事故の原因を聞くためだけに蓮香は紅坂の研究所に足を運んだわけではない。勿論、良と綾が関係した以上、その事故の原因も気になることではある。しかし、二人が無事であり、遊園地側からも調査が行われている旨の連絡があった以上、彼女の方からその報告を必要以上に急かすような行動をとるつもりはなかったのだ。

 ここ最近の紅坂セリアの神崎良に対する行動に、違和感と興味を覚えなければ。



「紅坂が……と、この言い方は紛らわしいか」

「いえ、それで構いませんよ。彼女は既に紅坂の支配者なんて言われてますからね」

「噂は聞いたことがあるが、本当なのか?」

 肩をすくめるカウルに、蓮香が怪訝に眉をしかめた。紅坂セリアを指して「紅坂の小さな支配者」などという大仰な呼び方をする者がいる、とは彼女自身耳にしたことはあった。しかし、その理由について蓮香は把握していない。

 確かに、魔法使いとして紅坂セリアの才能は突出している。加えて、紅坂本家筋の長女というのであれば、次期後継者として目されていても何ら不自然なことはないが……流石に「支配者」などと呼称するのは大げさに過ぎる。その疑問を向けられると、カウルは「そうですねえ」と軽く考えるように首をひねってから、言葉を返した。



「確かに大げさな呼び方かもしれませんけれども、見方によってはさほど大仰でもないんですよ。これが」

「なるほど。ちなみにその理由は、私が聞きたいことにも関係していると考えても良いのかな」

「ええ。おそらくは」

「わかった。じゃあ、あらためて質問しよう」

 仕切り直し、と咳を一つして、蓮香はまっすぐにカウルの顔を見つめて、その問いを投げかけた。



「紅坂があそこまで良に興味を抱く理由が知りたい。お前は彼女に一体何を吹き込んだんだ?」

「なんだか、既に僕の言動に問題があることが確定しているような物言いは心外ですねえ」

「でも事実だろう。どうせ」

「まあ……そうですけどね」

 見透かされていることに小さく自嘲の笑みを浮かべてから、カウルは気を取り直したように軽薄な笑いをその顔に貼り付けた。



「ご質問に答える前に、少し確認したいんですけどね。セリアちゃんはそんなに息子さんにご執心ですか?」

「ご執心、ね」

 一々、波風の立つ物言いをしないと気が済まないらしいカウルの性根に呆れつつ、蓮香は頷きを返す。



「まあ、確かにご執心の様子だよ。紅坂の令嬢御自ら家庭教師を買って出るなんて、そうある話でもないだろう」

「家庭教師? セリアちゃんが、その……息子さんに、ですか?」

「ああ。知らなかったのか」

「初耳です」

 本当に知らなかったのか。カウルは目を見開いて驚愕の念をあらわにし、興奮気味に口を開いた。



「いやあ、そうですか。セリアちゃんが家庭教師。いやはや、普段のセリアちゃんからは考えられないですね」

「そうでもないだろう。独善的な行動を見せることもあるが、面倒見の良い方だろう? 彼女は」

「面倒見が良いのはセリアちゃんの良いところですけれど、そこまで踏み込むのはやっぱり想像しづらいですよ」

「ふむ。そうか」

「いやあ、そうかあ、なるほどなあ。いやいや、セリアちゃんも必死なんですね。健気だなあ」

「確かに彼女の良に対する態度は、やや余裕がないが……ふうん。なるほどね」

 興奮もあらわに早口で捲し立てるカウルとは対照的に、蓮香は落ち着いた様子で呟いて軽くあご先に手を当てる。『セリアちゃんも必死なんですね』。カウルの口から零れたその言葉に、要因がありそうだと検討をつけて、彼女は勢いよく独り言を吐き出し続けるカウルの顔面に容赦なく拳を叩き付けた。



「うぼおぅ?!」

「少し落ち着け」

「は、はいっ! 済みませんです、はい」

 女性の細腕とはいえ鼻っ面に正面から拳を食らって、カウルはよろめきながら顔面を押さえる。文句を言うわけでもなく、反対に恐縮したように頭を下げる辺りは、学生自体の蓮香の教育の賜だろう。ちなみに蓮香の方も鼻血が出ない程度に加減してカウルの顔面を殴るのは慣れたものだった。尤も、本人は慣れたくもなかった、と思っているのだが。更に言えば、何処をどのぐらいの力で殴れば、カウルが鼻血を噴いて昏倒するのかも分かっているのだが。閑話休題。



「さて、落ち着いたところで事情を聞かせて貰えるかな。どうして紅坂は必死にならなくてはならない?」

「ええ、はい。そうですね。えーと、その。そうですね……うん、一言で言うならば彼女が『世界樹に連なる魔法使い』だからですよ」

「……世界樹に連なる魔法使い?」

 返された耳慣れない響きの単語に、蓮香は軽く眉をしかめて小首を傾げる。『世界樹に連なる魔法使い』。ひどく漠然としたその語句の意味を、蓮香は即座に掴めなかったからだ。

 世界樹とは何か。それは今更、尋ねるまでもない。空に浮かぶ幻の大樹であり、決して届かない高みにありながら同時にこの世界そのものを支える礎と理解されている存在だ。しかし、その世界樹に「連なる」とはどういう意味だろうか。魔法使いたちは、例外なく世界樹との繋がりを持っているモノと考えられている。彼らが扱う「魔法」が世界を律する「常識」を上書きすることができる理由は、ひとえに世界を支え、構築する世界樹へ直接働きかける術を持つが故だ。それが現在の支配的な考えである。故に、魔法使いである以上、誰だって世界樹に連なっていると言えるのだが―――。



「……ん?」

 刹那の内に、そこまで考えを巡らせた後、不意に記憶の底に思い当たる知識を見つけて、蓮香は小さく声を零した。それは彼女が中央に所属していた短い時間の記憶。魔法使い達の最高学府に集められた蔵書を一心不乱に調べ尽くしたあの頃に、その名前を記した学説に触れたことを思い出したからだ。それは100年以上前のひどく古い学説で、酷く大胆な仮説だった。



「流石ですね」

 そんな蓮香の表情の変化を目聡く感じ取ったのか、カウルが喜色の滲む声で賞賛の言葉を口にする。



「いや、流石というのは失礼かも知れませんが、この話をして直ぐに「その学説」を思い浮かべてくれた人っていないんですよ」

「確認するけれど、「その学説」を提唱した魔法使いは何代目だかの「紅坂」の当主だな?」

「ええ。確か三代目の当主でしたね」

「紅坂イリス」

「その通り」

 正解、と無邪気に手を打ち鳴らすカウルに、蓮香は軽く目眩を覚えて額に手を当てた。

 紅坂イリス。そして「世界樹に連なる魔法使い」。その二つの名前を蓮香が記憶に留めていた理由は二つあった。一つは、その学説の内容があまりに荒唐無稽なものだったから。もう一つは、学説の提唱者が紅坂の魔法使いだった……正確には、「暗殺された」などという噂のある曰く付きの紅坂の魔法使いだったからだ。



「紅坂イリス。自らを称して曰く、「私こそは世界樹と同格の存在である」などとのたまったらしいな」

「いやあ、豪放磊落な方ですよねえ。流石はセリアちゃんのご先祖様です」

「それをいうなら傲岸不遜だし、お前のご先祖さまといった方が適切だ」

「あれ? ひょっとして僕、褒められてますか?」

「まだ寝ぼけているのなら、もう一発、今度は強めに殴ろうか?」

「済みませんでした。調子乗ってました。ゴメンナサイ」

 蓮香が拳を握った途端、また蒼い顔で平身低頭な言動を繰り返すカウルだった。そんな彼に呆れた視線を投げながら、蓮香はその「学説」についての記憶を整理した。



 紅坂イリスという魔法使いは自身を世界樹と同格の存在と称し、「世界樹と同格の存在」を指し示す言葉として「世界樹に連なる魔法使い」という単語を使った。要するに「世界樹に連なる魔法使い」とは、『連なる』という言葉の意味を「繋がる」ではなく、「並ぶ」という意味に捉えた場合の言葉なのだ。そして、世界樹に並ぶ、ということは、それは「世界樹」と同格とも言える存在という事に等しい。イリスの説が正しいとした場合「世界樹に連なる魔法使い」が備える力は、ただの魔法使いと比較にならない。魔法使いが、世界樹とのパイプを維持することで世界樹からの力を引き出して利用しているのなら、彼らは力の源泉そのものを自らの内に備えているのだ。つまり、彼らは「ただ存在するだけで、世界を構築・改変しうる」。それこそ神様のような存在になる。



「……悪い冗談だ」

 整理した知識の内容に、再び目眩を覚えて蓮香は疲れた様子で息を零す。

 考えるまでもなく冗談のような内容である。当然のことながら現在に至るまで、そんな万能の存在が確認されたことなどはない。あくまで紅坂イリスという魔法使いが提唱した仮説に過ぎない。

 ただ、その本人は自分自身こそがその実例だと主張していたようだが……それが認められたという記録は残っていない。



「それで? お前はその説を信じてるのか。紅坂セリアが世界樹と同格の存在だとか、万能の存在だとか」

「ご先祖様のおっしゃったことですし、信じています……と言いたいところですけれど、流石に無理がありますからね。勿論、全部を信じている訳じゃありません。ご先祖様には申し訳ないですけれどねえ」

 呆れの籠った蓮香の声に、カウルは全く申し訳なさそうな素振りも見せずに笑いながら応じた。無邪気とも無神経ともとれる軽薄な笑みを浮かべる彼の言葉は、しかし、先祖の説の一部を信じていることを告げている。では、その説のどの部分を信じているのか。それを蓮香が問いかけるより早く、カウルが口を開いた。



「まあ、アレです。それでも一応、紅坂の中では、真実とされているお話なんですよ。これが。件の三代目さんだけじゃなくて、歴代の当主の中には、何人かは「そういう魔法使い」だったってことになっています。あ、これ部外秘なんですけどね」

「紅坂家の事情はどうでもいい」

 建前はどうでもいい、と言い捨てて蓮香はカウルの考えを問い質す。



「お前自身には確証はあるのか? 私は、とてもじゃないが信じる気にはなれないぞ。紅坂イリスや紅坂セリアが天才的な魔法使いだと認めてもね」

 蓮香自身、セリアに直接の指導を行う機会はなかったが、試験や協議の際に、彼女の魔法を目の当たりする機会には恵まれていた。それ故にセリアが伊達に天才と呼ばれている訳ではないと納得もしている。しかし、それでも彼女が人間の範疇を越えてた才能だとは到底信じられはしなかった。件の学説が正しいとするのなら「世界樹に連なる魔法使い」とは、それこそ神様に等しい存在であり、世界の構築すらなしえるだけの存在なのだから。



「ええ、ですから、僕だって無条件に信じている訳じゃないです。セリアちゃんは凄く良くできた娘ですけど、神様、とまでは言い過ぎだと思っていますしね」

 蓮香の指摘をもっともだ、と受け入れつつ、それでも、カウルは「世界樹に連なる魔法使い」の存在全てを否定しない。しかし、それでは何を否定し、どこを肯定しているのか。直ぐに答えを示さないカウルに、僅かに躊躇う感情を感じ取って、蓮香は「答え」を促す言葉をカウルに投げた。



「無条件では信じない、と言ったな。ではどういう条件なら、お前はそんな存在の可能性を信じられる? あるいは、どういう存在としてなら「世界樹に連なる魔法使い」という存在の可能性を見いだせる?」

「……教師になって、質問の仕方が上手くなりましたね。蓮香さん」

「それはありがとう。では、上手くなった質問への回答を貰えるかな」

「勿論、と言いたいところなんですけどね。実際に僕自身がまだ『世界樹に連なる魔法使い』について正確な定義を導けてないんですよ。これが」

 僅かに滲んでいた躊躇いを飲み込んで、努めて軽薄な笑顔を貼り付けたまま、紅坂カウルは自身の考えを蓮香に告げた。



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