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第二話 とある魔法院の風景(その3)

3.悩める子供達


「つ、疲れた……」

 昼休み。

 レンさんの講義が予定外の実習だったせいか、昼飯を食べ終わった俺はぐったりと中庭のベンチに横たわっていた。

 うららかな日差しの下、仄かに緑が風の下、力なく倒れ伏す俺に、霧子が今日何度目かの溜息を零す。


「だらしないなあ。成功も一回だけ。しかも、午前中の授業で疲労困憊なんて、ホントに魔法院の生徒?」

「うるさいなあ……意識は一つなんだから、内と外なんかに集中できるか」

 痛いところをつかれて自然、答える声が尖る。

 霧子の指摘通り、結局、レンさんの講義で俺の魔法が成功したのは最初の一回だけ。「外にも意識を」なんて慣れないことを意識したせいか、手の平に生まれたのは竜巻どころか、そよ風だった。……いや、そよ風だったのかのさえも怪しかったけど。


「それは、あんたが不器用なだけよ。ね、龍也もそう思うでしょ」

「あはは、ノーコメントで」

 ちなみに霧子は5回中4回成功。龍也に至っては全て成功だ。だがそんなことを鼻にかけない龍也に、霧子は不満そうに口を尖らせる。


「なによ。事なかれ主義なんだから。龍也はもっと威張って良いに」

「事なかれ主義の何が悪いー」

「何であんたが切れるのよ。良」

「自覚があるからだ、勿論」

「そんなことで威張るな」

 言いながら霧子の手刀が俺の額に落ちる。


「痛いな。何すんだよ」

「うるさい。気合いよ。気合い……、って、あれ? ちょっと、良」

「うん?」

 不意に声の調子を改めて、霧子が俺の額に手を当てると、そのまま顔を覗き込んできた。


「な、なんだよ?」

「あんた……平気? 大丈夫?」

「いや、だからバテてるけど」

「そうじゃなくて……いつもより疲れた顔してるわよ。大丈夫?」

「……別に。大したことないよ」

 流石に、こういう所は目ざといな。やはり伊達に陰で「姉御」なんて呼び方をされていない。


「そう言えば、朝もそうやって倒れてたわね」

「良、調子悪いの? 大丈夫?」

 霧子の指摘に、龍也も狼狽しながら俺の顔を覗き込む。


「ゴメン、僕、気付かなくて……保健室行く? 肩かすよ?」

「いや、大丈夫。心配ないよ」

 心配してくれるのはありがたいが、大げさすぎるし、ちょっと顔が近いぞ、お前ら。

 あまり寝そべり続けていると、大事になりそうな気がしてきたので俺は慌ててベンチの上に体を起こした。が、まだ心配そうに龍也は俺の顔色を伺う。


「本当に大丈夫?」

「だから、大丈夫だって。さっきのは、そんなに疲れてないから」

「ふーん?」

 そんな俺の返事に何か思い当たったのか、霧子は意味ありげに口元をゆがめた。


「なるほど。「さっきのは」か。つまり朝から綾ちゃんとしたんだ」

「……正解」

 疲労の原因は、多分、魔法の授業より前に綾とレンさんと魔力交換したことにある。言ったとおり魔力交換が下手なので、あの行為が少々尾を引いていたりするのだ。

 でも、それは別に隠すようなことでもないので、霧子に素直に頷き返すと。


「あ、綾ちゃんとしたの?!」

「うおっ?!」

 不意に大きく響いた声に、俺と霧子が慌てて龍也に振り返る。


「お、脅かすな、龍也」

「驚いたのはこっちだよ。ほ、ほんとに綾ちゃんとしたの?」

「したけどさ」

「う、ええ?」

「なぜ、狼狽える」

「いや、別に? 別にうろたえてなんか無いよ?! でも、兄妹で……い、いいのかな?」

「……一応、念のために言っておくが、綾としたのは「魔力交換」だぞ……?」

 なにか龍也がすさまじい勘違いをしている気がして、俺は半眼で奴の顔をのぞく。すると案の定、龍也は自分が何かを勘違いしていたことに気づいたようで、


「え、あ……い、嫌だな。そんなこと分かってるよ。はは」

「……」

「……」

 露骨に視線をそらす龍也に、俺と霧子は黙ったまま二人で目を見合わせた。


「……」

「……」

「な、なんだよ、二人ともその目は」

「別に」

「別に」

「だから、勘違いなんかしてないんだってっ!」

「へえ」

「そうなんだ」

「し、信じてくれないの?!」

「勿論信じるけれどさ。幾らなんでも魔法で疲れた、という話から、『そっち方面』の事柄を連想するのは、想像力が逞しすぎないか?」

「だ、だから違うんだって……」

 心なし頬を赤く染めつつ、龍也は拳を握って否定する。


「わかってる、わかってる。とりあえず、あんたにそう言う属性があるのは理解した」

「だ、だから……そもそも、そういう属性ってなんのことだよ」

「大丈夫。友人として秘密にしておいてあげるから」

「秘密にしてもらうことなんかないよっ! 一体、何の勘違いしてるんだよ! 霧子は」

「え? そういう禁忌が好きなんでしょ。近親相姦」

「そんな属性はないよ! あと、女の子がそんな言葉言っちゃ駄目だよ!」

「ふーん。じゃあ、あんたの部屋に行ってもいい?」

「な、なんで?」

「エロ本を探すのよ。決まってるじゃない」

「やめい」

 調子に乗ってきた霧子の頭を、龍也の代わりにぽかり、とはたく。……今日、他人様の頭を叩いたのは何回目かなあ、なんて思いが脳裏をかすめるが気にしないでおこう。


「なによ、もう。叩くこと無いじゃない」

「お前が悪のりしすぎなの。男の部屋でエロ本探すなんて残酷な真似はやめなさい」

「じゃあ、良の部屋で探す」

「人の話を聞いていなかったのか、お前は」

 そんな突っ込みに、霧子が盛大にため息をついて腕をくむ。


「だって、良も龍也も一向に彼女作らないしさ。ちゃんと女の子に興味あるの? あんたたち」

「失礼な」

「あ、あるよ、ちゃんと」

「ほんとにー?」

 そろって否定する俺達に、しかし霧子はやけに疑わしげな視線を向けてくる。


「なんだよ、その疑いの眼差しは」

「まあ、龍也は信じても良いわよ。不特定多数の女の子に囲まれてるし、さっきみたいにソッチ方面の欲求も豊富みたいだし」

「ありがとう……って、そんな信じられ方、嬉しくないよっ!」

「まあ、龍也の主張が認められたのは良いとして……霧子」

「だから、良くないんだけど……」

「良いとして」

「うう」

「俺の主張が認められないのは何故だ」

 そう指摘する俺に、霧子は「やれやれ」とばかりに、肩をすくめて目を細めた。


「だって、現に彼女いないでしょうが。あんた」

「お前……彼女居ないという事実を、女に興味がないなんていう仮説に結びつけるなんて暴論も良いところだぞ?」

 世界中の数割を敵に回す発言をしたのかわかってるのだろうか、こいつは。


「そもそもお前だって、彼氏いないだろうが。ちゃんと男に興味あるのか?」

「……」

「何故、そこで目をそらす」

「たまに自信なくなるのよね……毎週のように女の子から迫られるとさ」

「……そ、そうか」

 桐島霧子。そのさっぱりとした性格と、面倒見の良さから、「女の子」たちから多大な人気を誇るのだった。龍也の人気が凄すぎて、目立たなくはなっているものの、霧子自身も下級生を多数のファンをもつ魔法使いだったりする。まあ、霧子ファンの女の子は、速水会の面々より攻撃的アグレッシブではないので、見た目平穏な日常を送っているように見えるのだが、なかなか苦労が忍ばれる発言だった。


「ま、それは冗談よ、冗談。私にそっちの気はないから安心しなさい」

「そうか。一瞬、信じかけた……痛て」

「余計なひと言は言わなくて宜しい」

 再び俺の額に霧子の手刀が落ちる。


「まったく。ねえ、龍也。こいつに発破をかける意味でも、あんたが先に彼女作ったら?」

「自分は度外視か……って、だから痛いっての」

 バシバシと連続で俺の額に手刀をたたき込み始めた霧子に、龍也は軽く頬を掻きながら苦笑した。


「まあ、僕も当分はそういう気にはなれないかなあ。ほら、今の状態で特定の彼女を作ったりすると、ね」

「そっか……まあ、そうかもね」

 そこで言葉を止めると、龍也は霧子と目を見合わせて小さな苦笑を交わした。お互い慕ってくれる相手が多いだけに、下手に相手を絞ると騒動が起きる、ということだろうか。

 やはりここまでいくと羨ましいなあと思うよりも、大変すぎてやっぱりいいや、が羨望の気持ちを払拭してしまう。まあ、金持ちには金持ちの、貧乏人には貧乏人の苦労がある、ってことで納得しておこう。


「あ、でもさ。いっそのこと速水会の全員に手をつけちゃえば? いいじゃない、ハーレムみたいで」

「……それは止めとけ。自殺行為だから」

「なんでよ。男の夢でしょ? そういうの」

 さらりと宣う霧子に、俺はこめかみを押えながら首を横に振る。


「今日、その夢の果てに、小坂さんが干からびてるのをみた」

「……うわあ」

「ほ、本当?」

「本当。もの凄く血色悪かった。まあ、ダイエットにはいいかもな。龍也、痩せたいのか?」

 俺の脅しに、龍也はぶんぶかと勢いよく首を横に振りたくる。対して、霧子は軽く戦きながらも、なお自説を棄てていなかった。


「でも男なら、それも本望じゃないの?」

「お前はアレを見ていないから、そんなことが言えるんだ……」

「そ、そんなに……?」

 潜めた声に、ますます怯える龍也を横目に見ながら、「まあ、確かに、ある意味では本望っぽくはあったけど」という余計な感想を付け足すのは控えておく。多少脅しが過ぎるような気もするけれど、親友が干からびるのを見るよりはマシだろう。


 と、俺が友人二人が無謀な未来を夢みることがないように諭していると―――。


「いや、男ならあれを目指すのが正しい姿だぞ、良」

 そんな俺の気遣いを根本から粉々にするような台詞が、横合いから割り込んだ。


「レンさ―――先生」

 声に振り向けば、いつから居たのか、レンさんが腕を組みながら、俺達の方へと呆れた視線を向けていた。中庭に吹く風に黒銀の髪をなぶらせながら、彼女はこちらに歩み寄り、そして大げさに溜息をついてみせる。


「前から思っていたが、どうしてお前たちはそう消極的なんだ」

「そうですよねー」

 我が意を得たとばかりに、レンさんの言葉に同調する霧子。そんな彼女の頭をレンさんは軽く指で突いた。


「桐島。私は「お前たち」と言っただろう? 当然、お前も対象だぞ」

「えー、私、消極的ですか?」

「……さっきの会話を聞いていたんだけどな。彼氏、いないと言っていただろう?」

「うっ。彼氏がいないのと、消極的なのをイコールで結ぶのは暴論だとおもいます……」

「お前、さっきと言ってることが違うだろうが」

「うるさい」

 余計なことを言うなと霧子が俺を睨むのを横目に、レンさんは僅かに口元を綻ばせた。


「まあ、それでも速水と桐島はまだいい方か。「交際相手」はいなくても、「交換相手」は多いからな。魔法使いとしては特に問題はないだろう」

 レンさんは、そこで言葉を句切ると、俺に改めてもの言いたげな視線を向ける。


「で……、良。お前の交際相手は何人だ」

「……いませんけど」

「じゃあ、交換相手は何人だ?」

「だから、えーと」

「5人ですね」

「5人ですね」

「……なんで、お前らが答える?」

 即座に答えてくれた霧子と龍也に呻きながらも、俺は返す言葉を持たない。

 俺が日常的に魔力を交換している相手と言えば、綾とレンさん。霧子に、龍也。あとは綾の友達の佐奈ちゃんぐらいで、確かに五人なのだから。


「家族が二人。腐れ縁の友人が二人。まともな相手は一人だけか」

「いや、まともな相手って……」

 別に魔力の交換相手は異性である必要もないし、恋愛感情を持たないといけないわけでもない。そもそも決まり決まった魔力の交換相手が1人もいない魔法使いだっているにはいるのだ。個人的には5人もいれば十分すぎると思ってるんだけど……。

 しかし、そんな俺の覇気のなさを見抜いたのか、レンさんは軽く眉をしかめて俺を見た。


「良」

「はい?」

「私の息子なんだから、もう少し甲斐性をもて」

「別に良いじゃないですか。そもそも彼氏や彼女がいない奴なんて、魔法院にごまんと居るでしょう? 決まった交換相手が居ない奴だって……」

「だから、そいうい奴らと比較してる訳じゃない。私の息子なら、と言っているだろう?」

 やれやれ、と溜息をつきながらレンさんは、俺の頬に手を添えた。


「……レ、レンさん?」

「素材は悪くないんだがなあ……それとも、五人の内に、やっぱり好きな子でもいるのか? だったら話は別だ。多数の人間と魔力を交換するより、その一人と深く交換したい、という気持ちはわからなくもないからな」

 その「五人の中」に家族が二人と、男が一人が含まれていることをわかって言ってるのだろうか。この人は。


「あのですね」

 溜息を殺して視線を動かすと、親友二人が、すました表情を装いながらも、興味津々な視線を向けているのに気付いた。どうやら俺がどう答えるかが楽しみで仕方ないらしい。

 ……こいつらは。ならば、少し捲き込んでやろう。


「霧子」

「な、何?」

「好きだ。愛してる。結婚してくれ」

「死ねよ」

 思い切った告白への返礼に、思いっきり脛に蹴りを入れられた。


「って、ホントに痛いだろ! 加減しろ!」

「うるさい! 痛くしてるんだから、痛くて当たり前でしょうが!」

 流石に少々軽率な言葉だったのか、霧子は顔を僅かに赤らめて怒りに息を荒くする。


「霧子、先生の前だから。ね、落ち着いて」

「うっ……」

 猛る霧子を宥めながら、龍也がなぜか朗らかに笑って、俺に声を向けた。


「これはまた壮絶に玉砕したね。良」

「決死の告白だったのにな」

「本当に死んでしまえ! ばか!」

「わ、こら、蹴るなって」

 さらに激しく蹴りを繰り出す霧子の足を、後ろに飛んで寸前で躱す。


「こんな文脈で告白されて喜ぶ女の子がどこにいるって言うのよ」

「わかった、悪い! 俺が悪かった、ごめん」

「うるさい! 反省してないでしょ、あんた」

「してるしてる」

「誠意が見えないっ!」

「よし、二人ともそれまで」

 と、流石に見かねたのか俺と霧子の間にレンさんが割って入った。先生に直接、制されては暴れるわけにはいかないのか、霧子は「命拾いしたわね」と言わんばかりの視線で俺をにらみつける。いや、何故にそこまで怒るのか。


 ……まあ、後でちゃんと謝っておくのが無難かも知れない。

 少々、ビビリながら反省する俺を尻目に、レンさんは「ふむ」と何かを考え込みながら霧子の顔を覗き込んだ。


「桐島」

「な、なんですか」

「同性愛者という噂は嘘なのか?」

「信じないでください、そんな噂っ!」

「そうか。なら、やっぱりそうか」

 などと一人だけで納得しているレンさんは、そのまま、ぽん、と俺の肩を叩いた。


「まあ、とにかく、だ。せっかくこんな場所(魔法院)にいるんだ。いろんな人と触れ混じることはマイナスにはならないよ。魔力の質を高める意味でも、勿論、それ以外の意味でもな。少しは速水を見習って見境無く異性を、桐島を見習って見境無く同性をおそってみても構わないんだぞ」

「構います」

「というか、僕、襲ってません!」

「私も襲ってません! 加えて、同性愛者じゃないんですってばっ!」

「おっと、昼休みも終わるな。お説教はほどほどにしておくか」

「だから、先生、聞き流さないでください!」

「そうです! 人の話を聞いてください!」

「あ、そうそう。あ、肝心な用件を忘れるところだった」

 本当に「柳に風」と生徒二人の抗議を受け流しながら、レンさんは俺の方へと向き直る。


「なんでしょう」

「今朝私より遅れたからな。ちゃんと今日の家事はするんだぞ?」

 鬼か、この人は。


   $****$


「もう……本当に。神崎先生ってああ言うところ、何とかならないのかなあ」

「まあ、ああ言う人だからな。諦めろ。霧子」

「あ、あはは。良が言うと説得力あるね」

 言いたいことだけ言って、さっさと去っていったレンさんを見送りながら、俺達三人はそうぼやいた。

 本当に嵐みたいな人だな。我が母親ながら。


「でも……レンさんのことだからちゃんと意味があるのかも」

 ふむ、と腕を組んで考え始める霧子に、俺は「どうだろうな」と首をひねって応じる。

 レンさんの言葉の意味。冗談の部分を差し引いてきちんと意味のある部分があるとしたら……


「……確かに、幅が少なすぎるのかなあ」

 結局は、俺に対するその警告がしたかった、という事になるのだろう。そう結論づけて俺が呟くと、霧子と龍也が少し驚いたように目を開いた。


「え?」

「あれ?」

「いや、ほら、今日、俺、レンさんの授業でほとんど失敗しただろう? だからああして忠告に来てくれたのかなあって」

「う、うん。まあ」

「……ま、まあ、そうかもね」

 と多少の自戒を込めた俺の台詞に、何故か二人は僅かに動揺したように目を泳がせて、


「なんだよ、その反応は。さっきまで覇気がないとか言ってなかったか?」

「そうだけどさ……あ、そうそう。いきなり無茶は良くないんじゃないかなって。ほら、今日も疲れてるし」

「そうそう。危なっかしいのが良の良いところだしね」

「そう、焦らなくても良いんじゃない? のらりくらりが良っぽくていいし」

 レンさんが来る前とは微妙に方向性が違う二人の返事。


「……どういうフォローなんだ。それは」

 それに何とはなしに不自然なものを感じつつも、まあいいやと、二人に笑って頷いた。


「まあ、確かに。事なかれで済むなら、それに越したことはないよな」

 午後の授業が始まる少し前。

 風吹き抜ける中庭で、緑の息吹を感じながら、俺はそんな風にまだまだ、日々は平穏なまま続くのだと信じていた。



 でも、少しだけ。

 そうほんの少しだけだけど、「もう少し幅を広げないといけないかなあ」、なんて思いは、この時から俺の胸の中に蟠ることになったのだった。


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