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荷馬車の旅路

作者: きせのん

4作目です。そういえば後ろ向きって酔いやすいそうですね。

荷馬車の旅路



あなたはいつも立ち止まってばっかりね。


あぁ。いつもやつらが後ろから襲ってくるからな。


いつまでたっても先に進めないじゃない。


かもしれないね。前に進むには後ろが忙しすぎるのさ。


いいじゃない。やつらなんかほうっておきなさいよ。後ろに気を取られるくらいならさっさと前に向かって走ってしまった方が案外楽なものよ?


あいにくとこの荷馬車はそんなに足が速くないのさ。ちらちらと後ろが気になるくらいにね。


はぁ。相変わらず女々しい人ね。いつになったら目的地につけるのかしら?


他人事みたいに言ってくれるね。どうせ僕らには目的地なんかないというのに。


だから女々しいと言っているのよ。たどり着いた場所が目的地。それでいいでしょう?


やれやれ。君はいつもそうだ。後ろを見ている僕の背中に寄りかかっては村娘みたいに無鉄砲なことを言う。君は後ろを見なくて怖くないのかい?


平気よ。あなたじゃあるまいし。それに『私を』追ってくる奴なんて。いないもの。


まぁやつらが襲ってくるのは僕だろうね。……路面が勝手に前に動いてくれれば楽でいいのだけれど。


なに馬鹿なこと言っているの。路面の上にいるのは奴らも一緒よ?結果は変わらないわ。そんなことを言っている暇があったらさっさと前に進むことね。


ふっ、やれやれ。


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― 新着の感想 ―
[一言] テンポがいい、テーマや深い意味がありそうでもしかしたら何もないのかもしらん。 好きだな。
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