夫と、夫の親友と、私の五年間
最終エピソード掲載日:2026/03/26
辺境伯に嫁いで五年。精霊契約者のセレスティーヌは薬草園を蘇らせ、孤児院を再建し、隣領との取引路を築いた。けれどその全ては、夫の親友ジークの名前で報告されていた。
「奥方にもご協力いただきました」――協力。たった二文字で、五年分の仕事が消える。白い結婚の条項が満了した日、セレスティーヌは引き継ぎノートを三冊残して去った。
翌朝、ジークがそのノートを暖炉に放り込んだことを、使用人長だけが知っていた。
王都の薬学ギルドで「自分の名前」を取り戻し始めた頃、辺境伯領では薬草園の花が枯れ、精霊が沈黙し、ジークの虚構が崩れ始める。
「奥方にもご協力いただきました」――協力。たった二文字で、五年分の仕事が消える。白い結婚の条項が満了した日、セレスティーヌは引き継ぎノートを三冊残して去った。
翌朝、ジークがそのノートを暖炉に放り込んだことを、使用人長だけが知っていた。
王都の薬学ギルドで「自分の名前」を取り戻し始めた頃、辺境伯領では薬草園の花が枯れ、精霊が沈黙し、ジークの虚構が崩れ始める。
第1話 あの方は、全てご存知でした
2026/03/26 12:02
第2話 嫁入りの日、銀木犀は咲いていた
2026/03/26 12:02
第3話 功績には、名前がつかない
2026/03/26 12:02
第4話 精霊は、嘘をつけない
2026/03/26 12:02
第5話 引き継ぎは、受け取ってもらえなかった
2026/03/26 12:02
第6話 届かなかった言葉
2026/03/26 12:02
第7話 私の名前は、セレスティーヌです
2026/03/26 12:02
第8話 乳鉢と、不器用な手紙
2026/03/26 12:02
第9話 五年分の名前
2026/03/26 12:02
第10話 来年も、ここで
2026/03/26 12:03