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裁定の器 ― クリムゾンウォール ―  作者: フラグメント水沢


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第四章 同じ高さの卓上

エウラとヴァルクの交戦の後、

国境宙域は、不自然なほど静まり返っていた。


破壊された艦はない。

漂流する残骸もない。


だが、

交戦があったことだけは、

観測記録と沈黙がはっきりと示していた。


ヴァルク艦隊は撤退していない。

かといって、前進もしていなかった。


エウラも同様だった。

軍を動かさず、

しかし警戒を緩めることもなく、

両国の艦隊は、

一度撃ち合った距離を保ったまま、

宙域に留まり続けていた。


それは停戦ではない。

だが、戦闘とも呼べない。


「……妙だな」


評議会の誰かが、

思わずそう漏らした。



評議会で報告される内容は、

どれも似通っていた。


「ヴァルク軍、再配置なし」

「新規通信、なし」

「挑発行動、確認されず」


数字だけを見れば、

安全を示す報告だった。


だが、

誰ひとりとして

安心している者はいなかった。


「動かない、という判断は

 最も読みにくい」


誰かが言う。


それは、

誰の認識でもあった。


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