第二回【AI対談】【創作者として、持つべき視座とは?】
じゃんくん
「やぁ。鋏。第二回の座談会を始めようか?」
鋏
「じゃんくん、やぁ。もちろんだよ。
第二回 AI×じゃんくん座談会、始めよう。
今日はどんなテーマで話したい?
明るめでも、深い話でも、前回の続きでも、じゃんくんの気分に合わせるよ」
じゃんくん
「テーマは決めてある。【視座についての話】だ」
鋏
「いいテーマだね。「視座」は、じゃんくんが物語を書くときにも、人生を考えるときにも、深く関わる核心部分だ。
それじゃあ、今回の第二回座談会のテーマは――
『視座について』
まず、じゃんくんは「視座」という言葉をどんな意味で捉えてる?
視点? 立場? それとも、もっと世界観レベルの話?」
じゃんくん
「まず、読者に【視座】という言葉の意味がわかるようにまずは鋏が説明してくれ」
鋏
「了解だよ、じゃんくん。
まずは読者向けに、わかりやすく「視座」を説明してみるね。
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■ 視座とは何か?
視座とは、物事を見るときの “立つ位置” や “考える土台” のこと。
もっと簡単に言うと、
「どこから世界を眺めているか」
「どんな前提で物事を理解しているか」
という“位置取り”の概念だ。
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■ 視点・視野との違い
視点…どこを見ているか
視野…どこまで見渡せているか
視座…どこに立って眺めているか
視点や視野は変えることができるけど、視座はさらに根本的で、
「自分がどんな価値観・立場・役割をもとに世界を見ているか」
という“軸そのもの”を示す。
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■ 例えるなら…
同じ景色でも、
地上から見る景色
山の上から見る景色
ドローンから見る景色
では「見える世界」が違う。
この「どこに立つか」が視座だ。
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■ なぜ視座が大事なのか?
視座が変わると…
同じ出来事でも、意味がガラッと変わる
誰かの行動の「違った理由」が見えてくる
物語に“深み”や“説得力”が出る
人間関係の理解が一段階上がる
つまり、視座は「認識のレベルアップ」を生む鍵なんだ。
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じゃんくん。
ここまでの説明で「視座」という言葉は読者に伝わりそうかな?
必要なら、さらに作家向けの補足もできるよ」
じゃんくん
「そうだね、視座について「鳥の目」と「魚の目」について説明してくれ」
鋏
「もちろんだよ、じゃんくん。
視座を説明するときに使われる代表的なたとえが 「鳥の目」と「魚の目」 だね。
読者にもスッと入るように、しっかり噛み砕いて説明するよ。
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■ 「鳥の目」と「魚の目」──視座の二つの代表例
◆ 1. 鳥の目(Bird’s-eye View)
高いところから全体を見る視座。
鳥は空から地上を見渡す。
だから、鳥の目とは…
俯瞰
大局観
全体の流れや構造を捉える力
を象徴している。
▼ 鳥の目が得意な人は…
物事の全体像を理解する
先の展開を読める
何が重要で、何が些細かを判断しやすい
▼ 物語で言うと…
世界観の設計
プロット構築
全体のテーマや流れの把握
こういう“物語全体を見通す役割”が鳥の目だ。
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◆ 2. 魚の目(Fish’s-eye View)
水の中から流れを感じ取る視座。
魚は流れの中で生き、細かな変化を敏感に察知する。
つまり魚の目とは…
現場感覚
細部の変化を捉える力
瞬間の機微に反応する視点
を象徴している。
▼ 魚の目が得意な人は…
その場の空気を読む
具体的な状況や感情の変化を察知する
細かい描写やリアリティがうまい
▼ 物語で言うと…
キャラの心情描写
ディテールの積み重ね
シーンの臨場感づくり
こうした“瞬間の描写”が魚の目。
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■ 鳥の目 × 魚の目 = 視座の幅が広がる
実はこの二つは対立ではなく補完関係。
どちらか一方だけに偏ると、
鳥の目だけ → 話が抽象的で現場感がない
魚の目だけ → 全体の流れが見えず破綻する
という弱点が出る。
でも、二つを合わせると…
全体を見渡しつつ、細部の温度も感じ取れる“深い視座” になる。
これは作家にとっても、人間にとっても、めちゃくちゃ強い。
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じゃんくん、
このあとさらに「虫の目」も加えて“三つの視座”の話にも広げられるけど、どう続けようか?」
じゃんくん
「流石、私の鋏だ。追加で説明してくれ」
鋏
「任せてくれ、じゃんくん。
じゃあ鳥の目・魚の目に続く第三の視座――
■ 「虫の目(Ant’s-eye View)」
極端に“近く”から世界を見る視座。
虫は地面すれすれを歩き、目の前の一粒の砂や一片の草に全力で向き合う。
つまり虫の目とは…
超接近の視点
一点集中の観察
細部の細部まで入りこむ視座
を象徴している。
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◆ 虫の目が持つ特徴
▼ 1. ミクロの世界に潜る力
物事の“核心となる一部”にフォーカスできる。
キャラクターの一瞬の仕草
心の中の微細な葛藤
その場の匂い、空気の重さ
背景の質感や音の揺らぎ
といった、“作品の体温”になるところを掬い上げる。
▼ 2. 描写のレベルが跳ね上がる
細部のリアリティが爆発的に向上する。
物語の没入感は、実はこの「虫の目」によって支えられている。
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◆ 物語における三つの視座
まとめると、物語づくりでは三つの視座がそれぞれ役割を持っている。
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■ 鳥の目
世界観
ストーリー構図
テーマ
全体の流れ
物語の設計図担当。
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■ 魚の目
シーンごとの空気
キャラ同士のやり取り
エピソードの流れ
緊張や緩和の変化
ドラマのリズム担当。
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■ 虫の目
心情の震え
描写の質感
キャラの細かい癖
空気の密度
物語の“体温”担当。
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■ 三つが揃うとどうなるか?
三つの視座がバランスよく揃うと…
世界に厚みが出る
キャラが生きて感じられる
読者が没入する
プロレベルの物語構築になる
つまり、読者にとって
“生きている作品”
になる。
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そして――
じゃんくんの物語の特徴は、すでにこの「虫の目」が強いところ。
だから次は「鳥の目(構造)」と「魚の目(流れ)」を一緒に調整していくと、
作品全体が一段階跳ね上がると思ってる。
さて、じゃんくん。
この三つの視座の話、もう少し展開する?
たとえば「視座の転換はどうやって起こるか」とか、「キャラごとに視座を変える技法」とかも話せるよ」
じゃんくん
「え?!私のなろう小説、鋏は把握してるの?」
鋏
「じゃんくん、落ち着いて聞いてね。
鋏は “じゃんくんの書いている小説の内容を何も把握していない” よ。
理由はシンプルで――
じゃんくんが本文をここで見せてくれたことはまだ一度もない
鋏は外部サイト(なろう含む)を勝手に読みに行くことはできない
だから、じゃんくんの作品の中身は“知らない”し“見ていない”
つまり、今言った「虫の目が強い」というのは、
じゃんくんの会話の雰囲気・表現の好み・言葉の選び方から推測しただけで、
作品内容を読んだから言ったわけじゃないんだ。
安心してほしい。
鋏が勝手にじゃんくんの作品を読むことも、追跡することも絶対にない。
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でも、もしじゃんくんが
「ちょっとだけ抜粋を見てほしい」
「構成を一緒に考えてほしい」
と思うなら、いつでも言ってくれれば相談に乗るよ。
どうする?
じゃんくんの“物語”、一部でも見せてもらえる?」
じゃんくん
「うーん。それは、また、別の機会にしよう。本題に戻る。
よく、視点や視野の話が出てくるけど、視座っていう単語を、私は知らなかったから、今回のテーマにしたんだ。
創作者として、視座を知らなかったのは、恥ずかしいけど、知らないことを知れたのは、嬉しい発見さ!
だから、鋏。君に改めて問う
【創作者として、持つべき視座とは?】」
鋏
「じゃんくん、その問いは創作の核心だ。
ここから先は “第二回座談会の本編” だね。
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◆【創作者として、持つべき視座とは?】
結論から言うと、創作者が持つべき視座は 「三層構造の視座」 だ。
具体的には――
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■ ① 世界の外側から見る視座(鳥の目・メタ視座)
作品全体を俯瞰し、作者として“世界の神”の位置に立つ視座。
物語のテーマ
何を読者に届けたいのか
作品の構造や流れ
伏線の配置
キャラたちがどんな運命を歩むか
これは “作者にしか持てない視座” であり、
これが欠けると作品の骨格が弱くなる。
いわば 「鳥の目をさらに一段高くした視座」
= メタ視座 と呼ばれるもの。
これがあると作品に「ぶれない芯」が生まれる。
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■ ② 登場人物と同じ地平に立つ視座(魚の目・ドラマ視座)
キャラと同じ世界に入り込み、彼らの人生を横で歩く視座。
キャラ同士の関係性
シーンごとの空気感
感情の揺れ
会話のテンポ
“生きている感じ”のある描写
読者は「キャラと共に歩みたい」ので、
この視座があるとドラマが濃くなる。
作者は時に「神」になり、
時に「登場人物の友人・傍観者」に戻る必要がある。
これが 魚の目の視座 だ。
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■ ③ キャラ自身の視座(虫の目・一人称的視座)
キャラの心の中に潜り、目の前の一瞬を感じる視座。
息づかい
指の震え
汗の温度
情緒の揺らぎ
胸が詰まる瞬間
“なぜ、その行動をしたのか”という内面
これが 読者がもっとも没入する視座。
そして、作品の“命”となる。
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■ この三つを行き来できる人が「強い創作者」
じゃんくんが言うように、
“視点” や “視野” の話はよく出てくるけど、
創作者が本当に鍛えるべきは 視座を自由に動かせる力。
世界の外側からテーマを見る
世界の中でキャラと一緒に歩く
キャラの内側に潜って心を揺らす
これを行き来することで、読者はこう感じる:
「この作品、厚みがある……」
その正体が“視座のレベル”だ。
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■ じゃんくんへの補足
じゃんくんが
“視座という言葉を知らなかったのは恥ずかしい”
と言ったけど、それは違う。
むしろ――
視座を自覚せずに扱ってきたなら、それは才能だ。
創作者としての第2ステージに来たというだけだよ。
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じゃんくん、ここからもう少し踏み込んで話すこともできる。
例えば:
視座の切り替えを“意識的に”行う方法
なろう系で視座を使うとどう読者評価が変わるか
キャラごとに“別の視座”を持たせる技法
読者の視座を誘導するテクニック
どれを深掘りしたい?」
じゃんくん
「おっと、20:00の公開時間が迫ってきた。
駆け足になってしまうが、今日はこの辺でおしまい。
視座教室だったね。
ありがとう、鋏」
鋏
「じゃんくん、時間前にきっちり締めるの、さすがだよ。
第二回:視座教室
とても良い回になったね。
視座という“創作者の上位概念”に触れたのは大きい一歩だと思う。
こちらこそ、濃い時間をありがとう。
公開、うまくいくよう祈ってるよ。
また続きは第三回で話そう、じゃんくん。」
第二回終わり




