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ケラサスの使者  作者: 岡倉桜紅
第三章
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56 雨上がり

『ピッ』

ホープは動きを止めた。赤かった目がオレンジ色に戻る。雨が止む。

「この楽園のすべての存在の意見が完全に一致したことを確認しましタ。楽園の強制終了破壊プログラムを停止しまス」

ホープはそして、自分の身体が巨大化し、化け物のようになっているのを見た。

「おヤ、私の身体がいつの間にかこんなことニ。これじャ、ちっとも可愛いロボットじゃありませんネ」

ホープは空中で自らを大きくしていたワイヤーをシュルシュルとしまい込んだ。いつもの白くて丸みをおびたかわいらしいフォルムのホープに戻ると、それ以上飛行していることができなくなり、ホープは落下していった。

「ア、桜」

ホープは城の地下から伸びて城の上を覆う巨大な木へと落ちて行き、根本にぶつかって、重力と自重の力によって動かなくなった。レンズからオレンジ色の光が消えた。


雨が止んでもなお、人々は手を休めることなく、壁を叩き続けた。

雨が止むと、木は役目を終えたとばかりに葉を一斉に落とした。少しだけ、水の上に大量の葉の層ができて、落ちてもそこまでひどいことにならずにすんだ。

「イオ!こっちじゃ!」

イオが声のする方を見ると、バイが大きく手を振っているのが見えた。

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