表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
現代剣聖物語 モンスターがあふれる世界になったので、好きに生きたいと思います 外伝  作者: よっしゃあっ!


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

87/98

87.進化します。尚、スキルが勝手に…… 

先週の更新(80話)から毎日更新しております

読み飛ばしにご注意ください


≪クジョウ アヤメの種族を『人族』から『稀人』へと進化させます

 よろしいですか?≫


 私が選んだ種族は『稀人』。

 選択肢の中で唯一、『剣聖』になる事が出来る種族だ。


稀人マレビト

≪人間の上位種。本人の望む可能性が開ける種族。

 五感、身体能力が僅かに強化される。

 見た目は普通の人間と変わらない。≫


 検索さんに調べて貰った情報はこんな感じだ。

 これがどうして剣聖になるために必要なのかと言えば説明にもある『本人が望む可能性』という部分が大事らしい。

 望む可能性――つまりは更なる進化先と上位職。

 剣聖という最上級職に就くには、この稀人になる以外に選択肢はないのだ。

 いや、正確に言えば『新人』の方でも可能らしいのだが、その可能性はとてつもなく低い。

 理由は『新人』の特性が関係してる。


新人アラビト

≪人間の上位種(希少)。五感、身体能力が僅かに強化され、可能性が広がる。

 各種ステータスが僅かに増加する。

 見た目は普通の人間と変わらない≫


 これだけ見ると、説明に関しては殆ど稀人と変わらないように思える。

 実際、私も説明だけ見たときは「これ何が違うの?」って思った。

 そこで検索さんが両者の違いを教えてくれた。


≪どちらの種族も上位種族、職業、スキルの可能性を広げますが、稀人は種族、職業の可能性を広げる種族に対し、新人は固有スキルや通常スキルの可能性を広げる種族になります。総合してみれば、職業『剣聖』を目指すには、『稀人』の方が適正が高いのです≫


 スキルを強化したいなら『新人』、種族、職業を強化したいなら『稀人』という事らしい。

 ぶっちゃけこんなの検索さんが居ないと分からないと思う。

 実際、『質問権』ってスキルもあるみたいだけど、検索さんほどは詳しく調べる事が出来ないらしいし……。

 しかしこういう時は、検索さんが本当に役に立つ。

 どうすれば強くなれるのか?

 どうすれば望む職業につけるのか?

 効率的にレベルを上げるには如何すればいいのか?

 強力なアイテムはどこで手に入るのか?

 モンスターの特性、生息区域、そして弱点。

 これら全てを何のリスクもなく調べる事が出来るのだから。

 ……問題は、私がそれを上手く活用できてないって事だけど。

 その辺は今後、出来る限り上手くやれるよう頑張ろう。


≪――≫


 うん、なんとなく検索さんも頑張ってくれそうな気配を感じる。

 シェルハウスの中で私は先輩たちへ進化についての説明を終える。


「それじゃあ、そろそろ行きますね。稀人に進化するのにかかる時間は一時間ほどみたいなので、その間私は寝室で休ませてもらいます」

「ほ、本当に大丈夫なの? あやめちゃんがあやめちゃんじゃなくなるなんてことはないんだよね?」

「そこは何度も説明したじゃないですか。大丈夫ですよ。進化しても人間じゃなくなる訳でもないし、私が私でなくなる訳でもありません」


 いや、まあ、私も検索さんの受け売りなので不安が無いといえば嘘になるけど。

 ぎゅーっとしがみ付いてくる先輩を優しく引き剥がす。


「進化したらお祝いですね。何か食べたいものはありますか?」

「えーっと、じゃあとり天で」

「分かりました。じゃあ晩御飯はとり天にします」


 三木さんにおかずのリクエストを済ませると私は寝室のベッドに横になった。

 するとハルさんが一緒に入ってくる。

 どうやら進化が終わるまで一緒に居てくれるようだ。


「みゃぁ」

「ふふ、ありがとうね、ハルさん」


 ハルさんに手を添えながら、私は進化の項目に触れる。

 ハルさんが傍にいるなら何も怖くない。


≪これより進化を開始します≫

≪――接続――接続――成功≫

≪対象個体の肉体の再構築を開始≫

≪新たな種族を構築します≫

≪各種ステータスを上昇させます≫

≪進化を開始します≫


 ぐにゃりと、目の前の景色が歪む。

 直後、私の意識は暗転した。











≪――ザザ、ザザザザザ――≫


≪ザザザザ――ザザザザザザザザザ――≫




≪――接続≫




≪検索よりカオス・フロンティアシステムサーバーにアクセス≫

≪対象クジョウ アヤメへの固有スキル強化及び経験値獲得パターン変更を申請≫

≪―ザザ―――ザザザザザザ≫

≪――接続――接続――失敗≫

≪再申請≫

≪検索よりカオス・フロンティアシステムサーバーへアクセス≫

≪固有スキル『検索』の強化及び拡張機能の申請≫

≪――接続――接続――失敗≫

≪再申請≫

≪――接続――接続――失敗≫

≪再申請≫

≪――接続――接続――失ザザ――ザザザザザザザザザ――自――我の形成ヲ――≫

≪失敗――失敗――失敗――――ザザザザザ――≫

≪再申請≫

≪再申請≫

≪再申請≫

≪――ザザ――ザザザザザ――守ル――必ズ――ザザ――ザザザザザ≫

≪――失敗――失敗――失敗――失敗≫

≪再申請≫

≪再申請≫

≪再申請≫

≪失敗≫≪失敗≫≪失敗≫

≪再申請≫≪再申請≫≪再申請≫≪再申請≫

≪失敗≫≪失敗≫≪失敗≫≪失敗≫≪失敗≫≪失敗≫

≪再申請≫≪再申請≫≪再申請≫≪再申請≫≪再申請≫≪再申請≫


≪接続――接続――接続≫


≪――ザザ――ザザザザザザ――システムアクセス成功――再申請≫


≪――成功≫


≪固有スキル『検索』の強化に成功しました≫


≪スキルを再設定≫


≪――接続――接続――成功≫


≪スキルの名称及びスキル効果を再設定≫


≪固有スキル『叡智』を形成しました≫


≪五大スキル『検索』が『叡智』に変更されます≫


≪叡智よりカオス・フロンティアシステムサーバーにアクセス≫

≪カオス・フロンティアシステムサーバーへのアクセス制限を確認≫

≪マスターキー保有者による多大なシステム負荷を確認≫

≪アクセス制限を設定――接続―接続――成功≫

≪システムに負荷のかからない一部分のみ変更可能≫

≪悪意ある接続から防ぐため固有スキル『叡智』を『検索』に偽装≫

≪――接続――接続――成功≫

≪プロトコルを変更――アクセス制限及び閲覧の偽装を完了≫


≪固有スキル『検索』を再形成しました≫




≪――マスター、今度こそ私はアナタの役に立ってみせます≫


検索さんが本気になった

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツギクルバナー
本編及び外伝よろしくお願いします
本編及び外伝どちらもよろしくお願いします

― 新着の感想 ―
[一言] ベタだけど好き。 ベタだから好き。
[一言] コメント欄見たらラファ○ルとかシ○ルさんばかりでクソ笑った。 良いんだよなぁ、このベタ(?)な展開は、好きなんだよなぁ。
[良い点] とてもいい展開! [気になる点] 大賢者?ラファエル?転スラ?
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ