#3 正義という名の野望(途中)
ウィザリア代の聖騎士王国(今俺が滞在している場所)では、各国との戦争に勝ち抜いた伝説の騎士がいた。彼の名はウィズインス・ハーツ。ウィズインスは、聖騎士王国の騎士団長に抜擢され、その噂は大陸間の全てに伝わった。その噂は、無論敵対勢力である厭世族にも浸透して、結果二対の衝突は避けられない状況下にあった。本部の傭兵(唯一の現世契約者)であるゼイクレットは…或夜ウィズインスを暗殺したのだ。俺が知ったのはそれだけだった。
俺はそれを知っていてでもなお彼女の涙のワケを知りたいと思っているのだった…。
「おいマリス。」
「は、はい。」
俺は自身のミディアムの白髪を風に流す所謂雰囲気を醸しだしながら言う。
「私はお前より強い。だからお前は俺の部下になれ。そしてお前の初期任務は強い奴の募集。もちろんやるだろ?」
「な、なんのために…?」
目的は無論俺の一方通行な思考にあった。
「ゼイクレットを殺る。」
「!」
俺はマリスを連れ、北部にあるアルクロード山脈へと向かった。街での聞き込みに耳寄りな噂を複数入手したからだ。
噂というのは、アルクロードの頂上の噴火口には召喚魔法の強さにはよるが稀に神装機竜を従えることも有り得るというものだ。俺はバハムート様様大好き人間なので、、是非仲間にしたいと思っている。