ゲーム5本目 鬼ごっこの果てに遭遇
長老に話を聞いてあいつを探す今現在。
まったくどこにいるんだろうか?
レストランに住処に秘密基地に行ったりしたのに全然見つからない……
あーもう!! どこにいるんだよ!
っていうか、奴が静かだな……
少し様子を見てみると母さんの顔は少し寂しそうな顔をしていた。
俺は、そのまま見つめていると母さんがふとこっちを見上げた。
「勇者、死なないで帰ってくるのよ?」
その時の奴の顔はとても心配そうな顔をしていた。
だからだろうか、つい言ってしまった。
「大丈夫だよ、母さん。」
「……勇者! やっぱりあんたはあの人の子供だよ!!」
そう言って泣き笑いの顔で笑った。
母さん、その後に続く言葉は期待している言葉ではないと思うけどな。
「俺は、旅に出ないからな!!」
そう言って俺は、母親の前から走り出した。
後ろからやっぱり諦めてなかったのね!?とかいう言葉を言っている人がいるから速度を上げて引き離さないとやばい。
とりあえず、あそこの曲がり角を曲がったら屋根にでも飛び移ろう。
「勇者ー! 後少しで追いつくから待ちなさい!」
後5歩で屋根まで飛び移れる壁がある!!
そのためにもまだ速度を上げる!!
ダッダッダッダッダン!!
そして、この装備に変更して止まればバレないはず!
「確かこの曲がり角を曲がったはずなのに!
……そこまで遠くに行ってないはず!」
よし、これで最大の障害は排除した。
……だけど、俺が行かなかったら悲しませてしまうのだろうか。
なら、ゲーム機を違う町に持ち込んでソフトを買ってやるのもありかなって思う。
……勇者、少しだけやってみようかな。
少しやって退治できたぜ!!って帰るのもありだな!!
とりあえずサナミとあいつの所に行こう。
「おい、勇者。なに隠れアイテム使ってんだよ?」
「ゲーム大会の商品で手に入れたんだ!!」
「……おまえは変わらないな」
「しかもこれ、あのカクレガエルから取れた素材を使ってるんだぜ!」
「なんかすごい腕輪だな」
「だろだろ?……ってなんでわかるんだよ!?
ってお前はイバルじゃないか!?」
今俺の目の前で偉そうにしているのが俺のライバルのイバルだ。
なんかいつも俺の居場所を特定してくるが俺はいつもイバルを見つけられない。
なんか悔しい。
「なんでわかったんだ!?」
「気づくの遅くね?」
「いや、集中してたから!!」
「ふーん、なんで僕のこと探してたのさ」
「勇者手帳にイバルの話を聞けって書いてあったからだよ」
「あー、あれか。俺は勇者の剣について伝えなきゃいけないんだよ。」
「それで伝える事ってなんだ?」
イバルはまっすぐに俺を見つめて言った。
「勇者の剣はその勇者にあった名前がつけられるらしいぞ」
「俺にあった勇者の剣の名前か」
「……伝えたから俺は行くぞ」
あいつ足早いなぁ。
もうあんな所にいる。
俺の剣か……エクスカリバーとかがいいなぁ。
あとは、サナミを探さないとな。
勇者手帳
・長老に話を聞こう! ✔︎
・ライバルに話を聞こう! ✔︎
・幼馴染に話を聞こう!
・町の外れの祠に向かおう!
・勇者の剣を手に入れよう!
・旅に出よう!
残り4つのイベントをこなさないとな!
いや旅に出ないから、あと2つかな。
本当に旅に出ないからな!!




