プライベート アテンダント
プライベート アテンダント
「<プライベート アテンダント>!」
私の言葉により、板の内容が変わった。今度はあんまりにも項目が多すぎて、右端にパソコンでお馴染みのスクロールバーが表示されている。
やはり、不親切だ。
「どうするんだ?」
問いかけるも、画面は固定。スクロール機能がある筈なのに、指はつき抜け触れない。
ヘルプの無機質音声もナシ。
これは片っ端から『言葉』を言えと、いう事か?数打ちゃ当たる方式か?頭が痛い。
もしくは、頭痛がイタイ。言語崩壊をおこしたくなる程『いたい』。
ズラっと並んだ項目を見える分だけ数える。16個あった。
<種族>・<ランク>・<性別>・<年齢>・<体長(身長)>・<髪色>・<眼色>・<肌色>・<性格(性質)>・<スキル1>・<スキル2>・<スキル3>・<スキル4>・<スキル5>・<種族特性>・<種族特性>だ。
有りすぎ。
めんどくさい。
うんざりする。
だが、しかし!やらねばならないのだ!これからの快適さの為に。
「種族」
呟いた。板の内容が変わる。正解の様だ。この仕様早く変わって欲しい…。危ない人っぽく見えるし…。というか絶対危ない。こう…アレ的な感じで。宙を手で操作する動作も、声をだして操作するのも、絶対危ない。不審者以外の何者でもない。というか…そこを余裕で通り越していそうで、怖い。早くサポートしてもらわないと。
項目を見ると8個だった。意外と少ない?か…。嫌、多いのか?全く分からん。
<人族>・<獣族>・<妖族>・<魔族>・<天族>・<鬼族>・<竜族>・<幻族>だ。字面で理解しづらい種族もいるが、この八種類から選べばいいようだ。案外早く決まるかもと、考える。
選ぶ基準は簡単だ。普通でも奇抜でも無い存在を選びたい。そして…私より『小さい』のを。……身長の。
奇抜というか、珍しそうで注目を絶対集めそうな<魔族>・<天族>・<竜族>は無い。
普通過ぎてつまらない<人族>。絶対高身長そうな<鬼族>(偏見かな?)は除外。
残りは3個。
でも<獣族>以外の種族が分からん。キャンセル機能あるよな?
「<妖族>・<幻族>」
またもや板が変わる。
「おいおい」
認識して思わず声が出た。
多すぎ。スクロールバーのおでましだ。
こういうのが好きで、じっくりきっちりやるのが良い人は良いけど…。
厭きる。
<妖族>は、妖精系。フェアリーとかブラウニー(ケーキの名前?一言説明ぐらい付けとけよ)とか多数。精霊系。ウンディーネ(水精)とか、サラマンダー(火精)とか多数(元素の数ぐらいありそう)。
等と見、見きれないし、見ても理解出来ないし、めんどくさいしで、決めた。
「<妖族>、フェアリー」
小さいし……な。