ヘルプ
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「起動!」
「<ヘルプ> キノウ カイシ シマス」
私の言葉にすぐさま反応がかえった。これで<ステータス>が分かるし、これからのメドもたてやすいだろう。
見つめる先で、さっきまで憎らしいぐらい変わらなかった、板の情報が魔法のように溶け消えていく。
板に書かれていた、文字が全く無くなった後、新たな情報が墨が滲む様に浮かびあがった。
一番上には<ヘルプ>その下には<プライベート アテンダイト><チューリアル>の二つしか表示されなかった。全くもって不親切である。
他に何かもっとないのかと、叫んでやりたい気分だ。まぁ無駄だし、やらないけど。なまじ音声起動だから、何がキーワードになってるか、分かりもしない内に色々言って、認識→一大事!とか恐すぎる…。
と、するとまず選ぶべきなのは<チュートリアル>より<プライベート アテンダント>だろう。
何せアテンダントだ。『世話をする』と直訳される。それなら、まんまな意味に決まっている。お助けNPCだろう。ご丁寧にプライベートとも付いている。
だがちょっとだけ、一つだけ、言いたい。声の限りに主張したい!ナゼに『プライベート アテンダント』なのだ?!『サポート キャラクター』で良いじゃないか!そこらへん分かりやすくしとけよと思わずには、いられない。
何なのだろう、このあからさまなスキは…ツッコミ待ちなの?ねぇ?
…負けた気分になるから、全力無視の方向で行こう!かたく魂に誓う。
とにかく気分をかえて、次に進めよう。
「<プライベート アテンダント>!」