序
じっくり読んで楽しんで頂ければ幸いです。
最初は物凄く暗いですが、後々明るい部分も入れていくつもりです。
——神話『創世』第一章——
今から六千年前、世界はすべてのものが混じり合い混沌としていた。
だが五千年前になると、そこにルクスとテネブリスという二人の神が生まれた。ルクスは平和と愛を好み、テネブリスは争いと憎しみを好んでいた。二人は兄弟として仲良く暮らした。
それから百年が経ったあるとき、ルクスがテネブリスに告げた。「わたしはこれからこの世界に秩序を造り創世を行なおう」と。
するとテネブリスが言った。「これからこの世界の秩序を造り創世をするのは私だ」と。
結果、世界の支配を巡って二人の神による百年の戦いが起きてしまった。
ルクスはなんとかテネブリスを屈服させた。テネブリスは、世界の支配には干渉しないことを約束した。
ルクスは創世をするために、フォルトゥナと呼ばれる秩序を造った。そしてそれに世界を秩序立てろと命じた。
すると世界からはだんだんと混沌が無くなっていった。
しかしその途中、テネブリスは約束を破り、フォルトゥナの破壊を試みた。再び戦いとなった。
ルクスはフォルトゥナを守るために、三人の守護者を造った。彼らは天使と呼ばれ、人の体に鳥の翼を持っていた。
三人の天使はルクスとともに戦い、テネブリスを倒した。世界には平穏がもたらされた。
十年後フォルトゥナは秩序立てを終え、世界が完成した。そこには大地、海、空、人間、植物、獣、魚、虫が出来ていた。
ルクスは三人の天使に命じた。
「この世界で最も美しきものに宿り世界の秩序を守れ」と。
三人の天使はそれぞれ、大地にあった赤、青、緑の美しい大粒の宝石の中に宿った。
ルクスはそれをペルミットと名付けた。
そしてルクスは、人間をその保有者としてそれを与えた。人間は世界の中で最も栄える存在となった——。