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退屈の殺し方  作者: 夜凪
第一章 来訪
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防衛

一瞬の浮遊感の後目を開けるとそこは平原だった。


地球で見たことのない形をした花が咲いており、かすかに甘い匂いがした。


「こんな平和そうなところが封印場所なのか?」


「いいえ、ここからしばらく進んだところです。」


「すでに敵が潜んでいるかもしれません。気をつけてください。」


「分かった。」


「あれって何かな?」


ユーノが指を指した先にはちょっとした山があった。


「山がどうかしたのか?」


「そうじゃなくて、あそこ。」

山の麓に小屋が建っていた。


「あの方向には封印があります。」

地図を広げながらアリアが言った。


「近づいて見ましょう。」




「お前ら何者だ?」

小屋にある程度近づいたところで背後から声をかけられた。


振り返ると後ろに立っていたのは剣と盾を持った男だった。


「この先には封印しかねえぞ。」


「それとも封印が目的か?」


警戒の滲んだ声だった。


驚いている連たちを置いて男が聞いた。


「答えろ」


「私達は危害を加えに来たわけじゃ……」


「おれが聞いたのは封印が目的かだ。」

ユーノを遮り、言った。


「封印の状態を確かめに来ました。」

アリアが冷静に答えた。


「確認?」


「お前らどっから来た?」


「私達は……」


「この大陸に住んでるやつはな、ここに近づいてくることはねぇんだよ。」


「話を……」


「クロノス・アーカイヴ!」

連が言い終わる前に魔法を放った。


ユーノの足元に黒色の魔法陣が展開された。


「なっ……」

ユーノが驚き離れようとし、止まった。


「ユーノ!」


「インフェルノ!」

アリアが大きい火球を放った。


男は盾でガードし一気にアリアに肉薄した。


「スライド!」

アリアは横にズレ、躱した。


「やるな。」


「戦いに来たわけじゃないんだ!」


「火球放っといてよく言うぜ!」

連が叫ぶが男は聞く耳を持たなかった。


「まずはテメーだ!」


「ボルトニング!」


切りかかってきた男にアリアが雷を放った。


「先にテメーをやらなきゃいけねぇ見てーだな。」

盾で電撃をガードし言った。


「ただの盾ではなさそうですね。」


「テメーに教える義理はねぇな。」


「ねぇそこの方々?」

突然全員に向かって声が投げかけられた。


「誰だテメー。」

声をかけられた方を見るとローブを付けた女がいた。


「封印がどこかご存知?」

男を無視して続けた。


「クロノス・アーカイヴ!」


「ヴォルトレア!」

二人が同時に魔法を放った。


「テメー手加減してやがったな!」

さっきよりも威力の高い攻撃を見て言った。


「戦う気はないと言ったじゃないですか。」


「急に攻撃してくるなんて酷いじゃない。」

女は無傷だった。


「私に魔法は効かないわ。」


「私は封印を解きたいだけで殺したいわけじゃないの。」


「封印を解かせるわけねぇーだろ。」


「封印がここにあるのは事実なのね。」


「しまった……」

男は悔しそうに呟いた。


「あなた達の相手をしてあげるわ。」

楽しそうに女が言った。


「安心して、私だって一人じゃないから。」


遠くに小屋の方に走っていく人影が見えた。


「封印解きたくねぇなら手伝え。」

ユーノの魔法陣を解き男が言った。


「お前ら名前は?」


「おれは連、そっちがアリアとユーノだ。」


「そうか、おれはリュシオンだ。」


「さっさとあいつを倒すぞ。」


「あなた達楽しそうね、私はヴェリクス。」


「よろしくね?」

楽しそうに名乗った。


「私は魔法を使えないの、だから武器を使わせて貰うわね。」


そう言って槍を構えた。


「私が目眩ましをするので頼みます。」


「分かった。」


「イグニス!」


さっきとは比べ物にならないような火球をアリアが放った。


「だから魔法は聞かないって。」


突っ込んできたリュシオンを槍でガードしながら言った。


ユーノの放った矢を避けながらリュシオンを攻撃していた。


「おれが突っ込んで隙を作るからあいつに触れてくれ!」


「分かった!」


連とユーノが突っ込むが槍で弾き飛ばされた。


「離れて!」

アリアが叫びリュシオンが飛び退いたタイミングでアリアが叫んだ。


「エラプト!」


ヴェリクスの足元が割れ溶岩が吹き出し、ヴェリクスを上に飛ばした。


「魔法は聞かないって言ってるでしょう?」


「火山雷っていうものがこの世には存在するんですよ。」


言い終わると同時に上空で雷が鳴り響いた。


「どうなった?」

ヴェリクスの姿は見えなかった。


ローブの切れ端が宙を舞っていた。


ゆっくりとヴェリクスの槍だけが地面に突き立った。


「倒した?」

静寂の中ユーノが不安そうに呟いた。


「魔法は聞かないんじゃないのか?」


「あの雷はあくまで噴火の副産物で魔法では無いので効くはずなんですけど……」

不安そうにリュシオンの問にアリアが答えた。


「確かに雷は効くわ。」

ボロボロになったローブを纏ったヴェリクスが噴煙の中から出てきた。


「どうして……」

自分の心拍が上がっているのを感じながらアリアは問い掛けた。


「あなた風に言うなら避雷針っていう物がこの世にはあるのよ。」


「まさか槍を……?」


「正解よ、もう少しあなた達と遊んでもいいのだけどそろそろ時間だから失礼しようかしら。」


「何を言って……」

混乱しながらも連は重要なことが抜けているような気がし、自分の鼓動が早くなったのを感じた。


「分からないの?封印はもう少しで解けるわ。」


「くそがっ!」

リュシオンが悔しそうに叫んだ。


ヴェリクスの目線の先で山が崩れ始めた。

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