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【人間属性】の追放王女と改造された仲間たち 〜バイタルもメンタルも”完璧”に調整します〜  作者: クロン・ベリル


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8話 交渉、要求、実力の示し方。

本日二話目の投稿になります。


「ギルドマスターが待ってる。レティ、案内するよ」


「ありがと、ライラ」



翌日、すぐに話し合いの場を設けたと、ギルドから遣いが来た。

ギルドの応接室に通されると、そこにはギルマスのアメジストと、恐らく薬師である男が座っていた。

極度の緊張状態。この薬師、権威に弱すぎるメンタルをしているようだ。トラウマでもあるのかな。

まあいい。話が上手くいったら少し直してあげよう。



「ご準備いただきありがとうございます、ギルドマスター。ところで、先方は?」



まだ一人足りていないが。

まあ、相手は貴族だ。後から来てもらう算段だろう。貴族は待たされるのが嫌いだからね。

……ギルマスも高位の貴族なハズだけど。やっぱり少し頭がおかし……いや、なんでもない。

というか、なんだかものすごくめんどくさそうな顔だ。前回と比べてもえらくメンタルがネガティブだな。なぜ……?



「もうすぐくると思いますよ。ライラ、四人分の茶を用意してもらえるかな? ……うん、一番高い茶葉を使ってほしい」



貴族が来るとはいえ、所詮は伯爵の遣いだ。騎士爵、高く見積っても男爵程度がくるのだろう。

それなのに一番高い茶葉か…… 隣領はココの領より立場が上なのか……? いや、真隣の伯爵領であるなら、あっちはこっちと同等のはず。

ならば伯爵の息子が、伯爵の手下程度にへりくだる意味が……っ! まさか。



「ギルドマスター。お客様をご案内いたしました」


「レイラか。通してくれ」



本命が到着したようだ。

私以外の二人が起立する。薬師に至っては、もはや後ろに倒れそうだ……。

私も、二人に倣って起立する。私の予想が外れたとすれば……少し、計画が早められそうだ。嬉しいが、心持ちを修正するべきだな。


まず、受付のライラにとてつもなく似た、しかししっかりとめかしこんだ女性が扉を開けて入ってきた。レイラと言ったな…… 双子か。体の情報が似すぎている。

そしてその後ろから、堂々と、恰幅のいい男が部屋に入る。

やっぱり。



「バルトフェルト伯爵領領主、ゼノス・バルトフェルトだ。私の欲している物が手に入ったとそこの小僧から聞かされて来てやった。皆、楽にするといい」


「小僧はおやめ下さい、ゼノス様」


「では様付けをやめろ、アメジスト。昔は生意気にもおじさん呼びだったクセに」



……伯爵本人が来てしまったか。

とても行動力がある人なのか、とても焦っているのか。ああ、両方か。

バイタルスキャンをしてみたが、横幅は大きいが脂肪だけでなく筋肉も相当のものだ。いわゆるプロレス体系か。

それと…… よかった、確かに伯爵様本人の体の問題だ。銀月茸の成分で治せる不全がある。



「ゼノス様、ご紹介しても?」


「ああ、勿論だ」



アメジストが、私を指し紹介してくれる。



「この冒険者が、今回ゼノス様が欲した素材を採ってきた冒険者です」


「『最適解』のリーダー、レティと申します。閣下、お目にかかれて光栄でございます」



ほお、と少し驚いた顔をされた。

どうやら、冒険者というものに対する偏見は強いらしい。……いや、偏見ではないな。礼儀を弁えたものはごく一部であることは確かだし。



「随分と…… いや、よくやってくれた。直接交渉したいと聞いたが、何を望む? 正直なところ、この薬師にはそれなりに待たされていたのだ。ギルドからの報酬の他、私から個人的に謝礼をする用意もあるが」



やはり焦っているのがわかる。目的を果たせそうな安心感から、口も軽くなっているようだ。

この隙を、使わせてもらう。



「閣下、私は、私にとって金貨よりも大切な物をいただきたく存じます」


「……言ってみよ」



警戒心を引き上げさせる。

まず最悪の想像をさせ、それからいろいろな選択肢を思い浮かべさせる。

……よし。



「私が欲しているのは、貴族様方の間での『噂』です。『どんな無理難題も、効率的に解決する『最適解』という凄腕のパーティがいる』と」



アメジストの息を飲む音がきこえる。私が何を言っているのか、正確に受け取ったのだろう。

私を見る目に、驚愕と、呆れと、少しの畏れが含まれている。


部屋が静まり返る。

ゼノス様が私を睨み付けるように凝視する。

……薬師がヒッと怯えたが、無視だ、無視。あとでさっさと改造しよう。


クツクツと、ゼノス様が低く笑い出す。



「面白い、面白いな。いいだろう。アメジストから実力はあると聞いている。……だが、私は私が直接見たものしか信じない。キノコ採取程度では、本当の実力なぞ把握はできないだろう。そんなものを私の名のもとに皆に勧めることなどできん。……アメジスト、魔の森には、上質な毛皮のとれる魔物がいたな?」


「え、ええ。浅層ならストーンラビット、中層ならハンマーボア…… 深層なら、ティタノベアの毛皮が貴族に人気ですが」


「ならば、そのティタノベアの毛皮を…… 傷一つ無く、私の元に持ってきて貰おうか。期限はひと月。薬が出来次第私は領に戻る故、ソレも我が領に持ってきてもらおう。……できるか?」



随分と……無茶を言っているつもりだろうが。



「承りました、閣下。ひと月以内に、ティタノベアの毛皮を丸ごと無傷で、閣下の館に届けに参りましょう。……閣下の奥方様と、お嬢様にも、お土産をお持ちしても?」


「ふ、ふはは!! よい、それも頼もう。ウケの良いものを探せ」


「はっ。私が『最適解』をお見せいたしましょう」



次のターゲットが決まった。

ギルマスがなにか言いたそうな顔をしているが…… そんな事より、早く準備して出発したい。

深層の魔物の毛皮を、無傷で回収。

ふふ、最適な攻略法を考えるのが楽しみだ。

ここまで読んで頂き有難うございます。

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