33話 ゴーレム討伐、エリアボス。
「『ライトニング』! ……ストーンゴーレムより弱いわね」
「雷魔法がつかえる魔法使いは希少なんだぞ? それに、普通はこんなに強力な電気は出せない。シエラが強すぎるんだって」
「ちなみに、普通の雷魔法使いはどの程度なんですか?」
「そうですね…… 手のひらからバチッ!と、て感じです。接近して直接さわって攻撃するのが一般的ですね」
「カミナリを見たことあるから、雷魔法ってそういうものだと思ってたわ!」
ドベルグ鉱山第一ダンジョン、四層。
ここからは、ストーンゴーレムとアイアンゴーレムが一般モンスターとして出現する。
アイアンゴーレムは、ストーンゴーレムに比べて耐久も攻撃力も単純に高い。全身が鉄製なので当然だ。
今更だが、ゴーレムは魔物かどうか定かではない。一応、魔石ではなくコアを有するとされてはいるが、コアも魔石も使い道はかわらない。見た目も変わらないし、同じように買い取ってもらえる。
大昔の大魔道士が最初につくったとも言われているが、それもさておき。
ストーンと違い、電気が弱点だ。見た通りではある。
なので、この階もまたシエラの独壇場だ。
作戦としては、前衛がゴーレムを受け止め、シエラが雷魔法で仕留める。それだけだ。
「ドロップも悪くないですね。金になるものもちらほらと」
「そうですねえ、このナイフなんか、造りもいいですしそれなりになるかと」
「ねえレティ! この石なあに?」
「それは…… ロードナイトですね。この世界にマンガンの使い道はもうあるんでしょうか?」
ファンタジー系の異世界なら、ドワーフなんかが凄い製鉄技術をもっている、なんて描写が多いが。人間の技術ではまだ必要のない鉱石だろう。
今のところ、ドワーフもエルフも見たことがない。存在するという記録は見たが。
アイアンゴーレム、ストーンゴーレムを倒しながら、お目当ての古代ゴーレムのエリアに向かう。
エリアボスは、名の通りエリアを守るボスだ。
基本的に、そのエリア、部屋の奥に宝箱があり、それを守っている。ダンジョンって感じがするね。
ちなみに今のところ、ゴールドゴーレム、シルバーゴーレム、クォーツゴーレムには出会っていない。
一度だけカッパーゴーレムに出会ったが、シエラの雷魔法でワンパン。伝導率が高いと相性いいからね。
「そろそろですかね? ……お、アレじゃないですか?」
ガストンが、遠方を指さす。
……部屋があるのがわかるし、何かいるのもわかる。
自身の視力はあまり強めていないから、ガストンの視力に大幅に引けをとっているな。
「古代ゴーレム。素材は古代魔導鋼、というものらしいですよ。電気は通さないと書いてありましたが」
「えー! じゃあどうやって倒そうかしら? やっぱり砂か、石弾かなあ?」
ようやく全体が見えた。……見たことあるような形のゴーレムだ。
「シエラ、単純に質量で潰すのはどうですか? 小さな石弾に固執しすぎず、ただ大きな岩を高速でぶつけるのは?」
「……! たしかに! ぶっ壊していいなら弾は大きい方がいいわよね! 視野が狭まってたわ…… ありがとレティ!」
「それなら、まずシエラがドガンと数発ぶつけて、それから俺らが掴みかかって動きを止め、それからまたシエラに任せる、でいいですかね?」
「作戦はおまかせしますよ。私は戦闘においては役立たないので」
「私はそれでいいわよ! レティは居てくれるだけでいいのよ?私のために」
「では、シエラの隣で立っておきますね」
部屋に入る。敵は一体のみ。
シエラが岩砲弾の準備をして…… 発射、の前に敵の攻撃。
「レーザー!? 俺が受けます!」
「ありがとガストン! 『岩砲弾』!」
赤いレーザービームがガストンのおでこに直撃し、ヘルムが溶ける。勿体無い。
シエラの岩砲弾が古代ゴーレムに数発直撃。古代ゴーレムの体勢が崩れ、逸れたレーザービームが部屋の岩肌を削る。見た目より威力が高いな。
ガストンとイチ、ニが掴みかかり、古代ゴーレムを倒れこませる。レーザービームを私たちに撃たせないようにか。
シエラの大質量の岩が倒れこんだ古代ゴーレムの上に生成され…… 先端を尖らせ、超回転させ…… ズドンと、古代ゴーレムの上に叩き落とされた。砂煙が起こる。
「……やりましたか?」
「レティさん! それって『フラグ』ってやつですよね!?」
「私も知ってるわ!本に書いてたもの!」
この世界でも通じるのか。注意せねば。
古代ゴーレムは討伐できていた。さすがシエラとガストン。息がぴったりだ。
ドロップ品と宝箱の中身は……
「おお、これは…… なんですか?」
「これは、スフェーン…… ですね? 何故原石ではなくルースなんでしょうか。めちゃくちゃ綺麗ですが」
誰が研磨したやつなんだろう。
「こっちはなあに? 箱ね?」
「……なんでしょう? 魔道具ですかね?」
魔石を嵌めるところがある。
なんの魔道具だろう? 帰ったら鑑定してもらわないと。
「お、これは金ですね、今度こそ」
「小さいわね!」
「シエラ、これでいつものパフェ五十杯分くらいになるぞ、多分」
「……凄いわね、金!!」
エリアボス、意外に美味しいかもしれない。他も倒してみたいな。
ここまで読んで頂き有難うございます。
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