29話 ダンジョンの情報収集、シエラへの問題。
「というわけなので、ドベルグ鉱山第一ダンジョンは古代ゴーレムの討伐。第二ダンジョンはミスリルを集めつつ最深部攻略。これがひとまずの目標となります」
「わかりました。古代ゴーレムも深部のエリアボスらしいですし、両方とも数日の計画ですかね?」
「そうなりますね。ポーターズがいれば、荷物は問題ないでしょう」
「鉱山のダンジョンって、どんな魔物がいるのかしら?」
「各種ゴーレム、ネズミ系、コウモリ系、ワーム系、あとはスライム系も出るとか。思いの外、いろいろと居ますね」
「うげ、スライム…… 新人の頃、なかなか魔石を潰せなくて身体中ベトベトになった事があります……」
今は『最適解』パーティの行動方針会議中。
次の目標を示し、それについての意見交換……という名の雑談の時間だ。
激辛ジャーキーをつまみながら、話を進める。
「先ずは第一からで良いでしょう。どちらも攻略難度はほとんど同じらしいですし、順番に。今日はダンジョンに関しての情報を集める日として、明日は全員一日休暇。明後日にダンジョンに向かいましょうか」
「わかったわ! えへ、おやすみもダンジョンも全部楽しみね!」
「ダンジョンの情報、俺とポーターズは酒場でいろいろ聞いてくるんで、二人には資料とかの方を頼んでいいですか?」
「そうですね、ガストン。そちらは頼んでおきます」
というわけで、今日はシエラと資料漁りだ。
ドベルグ冒険者ギルドの資料室。
ここには、ドベルグ周辺のダンジョンや魔の森などに生息する魔物の情報や、各土地各ダンジョンの性質や集められる素材などが記された資料が置いてある。
ちなみに、冒険者の中で資料室を利用している者は一割にも満たない。一分、二分くらいがいい所だろう。
大抵の冒険者は勘、先輩冒険者からの助言、酒場での情報交換、で何とかしている。そういう文化なのだ。
ガストンとポーターズにそちらを任せているので、たとえこちらの情報が古くてもある程度は修正対応はできるだろう。
「クレイゴーレム、サンドゴーレムなんかはともかく、ストーンゴーレム、アイアンゴーレムなんかはどうやって倒すのがいいのかしら? ダンジョンならドロップ品になるだけだし、素材の問題がないから思いっきり潰してもいいのよね?」
「そうですね。ダンジョン内なら、機能停止させればドロップ品に変わるので、素材の状態は気にしなくていいです。……ストーンゴーレムなら、風魔法に砂でも混ぜて削り取ればいいでしょうし、アイアンなら、思いっきり電気を通してしまえば内部のコアまで攻撃が届くでしょう」
「電気の通らない金属だったら、どうすればいいかしら?」
「金属なら大抵は電気は通るでしょうけど…… たとえばクオーツゴーレムなんかはどうしましょう。電気は通さない、物理も効き難いですし……」
「うーん、この前の土魔法にヒントがある気がするのよね…… 小型にして、高速で撃ち出す…… 大きな力じゃなくて……」
私の中では答えはあるのだが、シエラに考えさせる、というのも教育の一環だ。
ともかく、ドベルグ鉱山第一ダンジョンの情報はある程度集まった。
全五層。一層を浅層、二三層を中層、四層を深層、五層を最深層と呼んでいるらしい。ややこしいので私たちは数字の方を採用。
一層は、スライム、ネズミ、コウモリなどの弱い魔物が出る。ここはほとんど初心者向けだ。
ドロップ品も、少し保湿効果のあるスライムジェルと、それぞれの魔石程度。
二三層は、クレイゴーレム、サンドゴーレム、ストーンゴーレムが現れる。スライム等も続投だ。
ドロップは、ゴーレムたちのコア、魔物の魔石、あとは稀に鉱物がドロップするらしい。一例として、何故かオパールの原石がドロップした事もあるそうだ。何故なのかは本当に気にしていられない。ダンジョンだから、だ。
四層が、今回の目的地。
アイアンゴーレム、クオーツゴーレム、稀にシルバーゴーレムやゴールドゴーレムなんかも出るとか。資料には太字で『ドロップ品要回収!』と書いていた。それはそうだろうが。
あとは、エリアボスが数種。今回の目的の古代ゴーレムがソレだ。
五層は…… まあ今回はいいだろう。最深層は第二のほうで行くことになってるし。
「特に罠などもないらしいですし、気を張らずに済みそうですね」
「うーん、対ゴーレム魔法、もっといろいろ考えたい……」
ここまで読んで頂き有難うございます。
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