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ホタル舞う、夏の夕闇に

作者: 逢乃 雫

夏の夕闇に


風の静けさ



目の前を


光がひらり またひらり


二匹の蛍が


呼び合うように瞬いて



君が迷うときは


自分の光を探して


自分が落ち込みそうなときは


君の光を頼りに進むから



やさしくあたたかな


光をたたえて




夜に染まりゆく


空に向かって


光がひらり またひらり



それはきっと


まだ叶わない


夢の煌めきと



もうずっと逢えない


誰かへの想い



たとえはかないと


分かっていても



決して色あせることのない


光をたたえて




夏の夕闇に


風の(さや)けさ



進むあぜ道を


光がひらり またひらり



二匹の蛍は


寄り添うように瞬いて



その身を焦がして輝き


思い焦がれて


舞いながら



黄昏の中へと


飛び立っていく




夏の夕闇は


美しくも切なく


はかなくも優しく


透き通るようでいて深い



だから


光を求めて



太陽ほど眩しくなく 


月ほど遠くなく


花火のように消えることもなく


街灯のように無機質でなく


炎のように激しくはなく


けれど蝋燭のようにゆらめくこともなく



蛍のように


やさしくやわらかな


君の光が


好きだから



ただずっと


その光を、見ていられたら。













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― 新着の感想 ―
[良い点] レビューを投稿しました。 TiLA様には遠く及びませんが… 少し2行目を変えました。 問題あればお伝えください。 感謝を込めて みこと
[良い点] ホタルの光を 様々な光との比較で表現している点 [一言] ホタルの寄り添うさまを描いているようで その実、ホタルを通して 自身の叶わぬ想い 儚く消えてしまいそうな繋がりを見ている 夕暮れ…
[良い点] 逢下さんの優しく美しい感性がほたるの灯火 と重なりとても儚くても寄り添う様な あたたかさに癒されました。 素敵な詩をありがとうございます。
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