1/25
冒頭/遺言
――お母さん、お父さん、許してください
私の言葉は、届いていなかったのです。
この世界で一番大切に思う人を、一番傷つけてしまったのは私だったのです。
そのことに、先生や、友達に言われるまで、気付けなかったんです。
だから、せめて、ずっと傍にいてあげたいのです。
ううん、私が、ただ、傍にいたいのです。
最後までわがままでごめんなさい。
私たち、天国できっと仲良く、幸せに、遠い未来、二人がやってくるのを待っています。
できたら、悲しまないでください。
最後のお願いだと思って、叶えてくれると嬉しいです。
さようなら。