クーデレな作家との日常
初の処女作であります。あまり期待しないでお楽しみ下さい。
僕、相沢悠は、物語を書く作家は凄いと思っている。
そこに至るまでの発想や言葉の構築など、様々な作家の想いが詰まっている。大袈裟かも知れないけど、少なくとも僕はそう思っている。作家からしては、深く考えていないらしい。
「深く考えてる前にその先を考えないといけないから」
そうやって僕の熱心(?)な説明を潰すのは、高橋咲耶。某覆面作家であり、僕と同じ文芸部員。美少女というほどでもないが、普通の子より可愛いというぐらいの容姿、その容姿に似合うかのよう眼鏡。彼女はクール系少女だ。うん、僕目線から絶妙に可愛い。ちなみに言っておくけど、僕は普通の容姿である。
「高橋さん、それを胸に閉まっておくことが優しさじゃないかな?」
「言ってあげる優しもこの世にもあるのよ」
僕はただ苦笑するしかなかった。
そしてパイプ椅子に座りながら、長机に置かれたノートパソコンでカタカタと打ち込む高橋さんの姿にため息しか出なかった。
これ以上喋るのも邪魔にしかならないと思い、カバンに入れておいた携帯ゲーム機で時間を潰した。なんで本じゃないかって、休み時間で読み終えたからね。
執筆もひと段落したのか、パソコンから僕へと視線を移した。
「ねぇ、相沢くん」
「ん? どうした?」
やっていたゲームを中断して、高橋さんに視線を向ける。僕的にも高橋さんは可愛い。他の子よりも魅力的に見える。おっと失礼、話しが逸れてたね。
「BGMがうるさいから、静かにしてもらえるかしら」
「えぇ、あ〜、わ、わかった」
うるさいのであれば、もう帰ろうかな。何もせずにいるだけも気まずいから。
ゲーム機を閉まい、帰ろうと部室の扉を手に掛けようとしたところで、呼び止められた。この状況で呼ぶのは高橋さん、彼女しかいない。
「なんで帰ろうとしてるのよ」
「いや、うるさいって言われたからね」
「私はBGMがうるさいと言ったの、だからイヤホンを着けながらやればいいじゃない。・・・・・・だから、いっ、一緒にいなさい」
頬を赤く染める高橋さんに心拍数が早くなった。クールな高橋さんがデレた。まさしくクーデレを垣間見ました。
ここで高橋さんに対する返事は一つだけ。
「は、はい」
読んだ方で勘の良い人はお分かりの筈、僕はクーデレが大好きです。
まぁ、連載小説をいずれ書くつもりですので、目に止まりましたらよろしくお願いしますσ(^_^;)