第十六話
更新遅れて申し訳ありませんでした。
久しぶりに律斗登場です!!
✳︎律斗side✳︎
「佳が・・・っ!!」
それは、悪友の漆間 千影とクロウの対策をたてていた時だった。
いつもは冷静な親友の焦った声が電話越しに告げる。音量を調整する余裕もなく、声は千影まで届いているようだ。みるみる千影の顔が青ざめていく。
話を聞くと、『お迎え』にきたのは宵の右腕、洸河だ。一対一では佳のほうが強いだろうが、あちらの人数は多すぎる。
俺が、喧嘩に関わっている以上、誰よりもまず最初に佳が巻き込まれると分かっていたのに。どこかで佳の強さなら大丈夫だと思っていたんだ。
気づいたら、こんなにも大切で、大事で───
手からこぼれ落ちていくような喪失感と、守れなかった自分の不甲斐なさが心を掻き乱す。
「くっそ!!」
左手で握りしめた携帯が軋む。千影がそっと手を重ねてきた。
「律斗、しっかりしな!自分を、見失ってる場合じゃないでしょう!?」
重なった手に力が込められた。
「佳ちゃんはきっとクロウの溜まり場だ。早く行きな。私もすぐに行くから」
「…頼む」
そう言った律斗のあまりに獰猛な顔に、千影は背筋が凍った。クロウは、なんてものを敵にまわしてしまったのだろうか、と。
「気をつけて」
扉が大きな音をたてるのにも構わず、飛び出した。
怒りに身を任せ理性を失った狼は、もう誰にも止められない。
・・・ただ一人をのぞいて




