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仮想世界で生きていく  作者: 月之住人
10/21

なだれ込んできました!

少し短めです。

 盗賊騒動も無事に終わりを迎えました。

 盗賊から助け出された私は、助けてくれた皆に囲まれて、質問攻めされました。

 炎さんにおんぶされたままでしたが...

 ですが、さっき怖い思いをしたばかりだからなのか、ちょっと心細いです。

 少しは甘えたままでいさせてもらいます。

 それでも、恥ずかしいのは変わりありません。

 赤面してしまっているのを、隠し通せたでしょうか?

 きっとばれていない筈です!

 きっとです!

 そうじゃないと恥ずかしさのあまり、頭がショートして死んでしまいます。

 これは絶対です!


「盗賊たちに何もされてない?」

「大丈夫です。」

「怪我、ない?」

「大丈夫です。」

「怖かったでしょう?」

「ちょっとだけです。」

「奴らは殺っとく?」

「お任せします。」

「顔が赤いぞ!熱でもあるのか?すぐに降ろすぞ!待っていてくれ!」

「ね、熱は無いので、このままで...お願いします...」

「無永よ、それはさすがに炎も困ってしまうぞ。」

「では皆様、今日は訓練を終わりにして、宿舎の方に戻りましょうか。そこまでは炎さん、無永さんをお願いします。」

「任せてくれ!」

「宿舎に大部屋を用意してもらいましょう。」

「今日は皆、大部屋に寝ようよ!」

「それはいいわね。」


 顔が赤いのはばれてしまいましたが、誤魔化す事が出来たのでセーフです!

 ここは譲れません!

 まだ生きていたいのです!

 でも、いつの間にかすぐ近くに居た案内人さんにはびっくりしました。

 その案内人さんのおかげで、このままでいられるのは嬉しかったです。

 実は、盗賊に連れ去られそうになった時に腰が抜けたまま、ずっとその状態が続いていたのです。

 せっかく座って、やっと大丈夫になりそうだったのに、炎さんにおんぶしてもらったまま、空を飛んだせいで、また腰が抜けてしまったのです。

 せめて一言声をかけてほしかったです。

 でも、助けてもらったという事実だけですごくうれしかったです。

 あんな出来事があったけど、もう怖くないです。

 皆が近くに居てくれるからです!


 この日は、人生で一番いやな出来事と、一番うれしかった出来事を体験することになりました。


 忘れ去られている、建物に生き埋めにされたり、ほったらかしにされている盗賊たちは、唯一忘れていなかった案内人さんによって確保されました。

 この盗賊たちは、私の知らないところで処理されていました。

 数年後に案内人さんに聞いた話では、ある人は、生きたまま丸焼きにされ、動物のえさにされたり、又ある人は、徐々に効いてくる毒を盛られひどく苦しんで死んだり、又ある人は、少しずつ押しつぶされて死んだりと、普通の死に方をさせてもらえなかったみたいです。

 なんだか、盗賊さんたちが可哀想に思えてきてしまいました。

 同じ目にあう人が一人でも少なくなることを祈るばかりです。


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