ノストラダムス野郎
ねえ だまされてるよ 君
だまされてるよ
ほんとのこというとね
じつは
だいじょうぶなんだよ
そんなにしんぱいすることないんだ
大丈夫大丈夫だいじょうぶ
君は気づいてない
だれにも愛されないと嘆く
何にも縛られない自由を持っているのに
なにも持ってないと嘆く
なんでもいれられる 空っぽの箱を持っているのに
何の力もないと 嘆く
でも ほんとうにそうなの?
きみのその考えのうちで
いったいどのくらいが
きみ自身の考えなの?
君はどうしてそう思うの?
その根拠はどこからきてる?
君自身の経験からきてる?
ねえもしかして それ
教科書から君の頭に
丸写ししただけじゃない?
やつらはね 君にいつも
いまここにないものばかりをみせる
飢えさせて おくために
なぜなら それが
資本主義! し ほ ん しゅ ぎ!! しーほーんーしゅーぎっ!!!
発展! 前進! 進歩!
さあみんなで足並みそろえて!
だがしかし そのやり方では
いつかはぼくらだって
くたびれて たおれてしまうのです
ぼくらはほんとうは
欠乏を埋めるためではなく
天に向かって伸びるために 動くのです
あの小さき草花と同じように
それ以上の幸福なんて
あるのでしょうか?
きみはだいじょうぶ
ぼくもだいじょうぶ
せかいはすべて
なるようになる
そういうふうにできている
きみのその 恐れ
どこからきてる
誰かさんによって
君の頭に描かれたんじゃないの?
誰かさんの利益のために
年齢を重ねたら
楽しい事がなくなるなんて
うそだった
ただ傲慢でいられなくなる
それだけのこと
あれがたりない
これがたりない
だからしあわせじゃない
あれさえあれば
これさえあれば
うそだった
あれが手に入ったら
これが手に入ったら
また次のあれやこれが
たりない
きみはここがダメ
そういうところがダメ
うそだった
ただ少し ふつうじゃなくて
ひととちがうだけのこと
それだけのこと
ほんとうにやらなきゃいけなかったのは
それのつかいかたをしること
はやくはやく
ああしなきゃ
こうしなきゃ
そうならなきゃ
ああ ダメになってしまう
だいじょうぶじゃなくなっちゃう
うそだった
ひとつの扉が閉まると
べつの扉がひらく
なにかをもたないことは
かわりに
なにかをもつこと
おおうそ
じゃん!
いろいろ
あれもこれも
ひとをさんざん心配させといて
うそだった
この ノストラダムス野郎!