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自殺志願者と少女A

作者: 竹田楓

この世界では自分の命をボタンひとつで落とすことができる。


それはまるでパソコンをシャットダウンするように。


ここ数年、命管理ボタンが人間に与えられてから自殺者が急激に増加している。


現に俺もボタンを押してしまいたい。生きていても時間の無駄だと感じるし辛いことばかりだ。


子供のころからメンタルが弱い俺は幾度となく死んでしまいたいと感じたことがある。

好きな人に振られたとき、小さなことで友達に馬鹿にされたとき、親と喧嘩したとき。


大学生である今は、このまま大学を卒業して就職してつまらない人生、辛い人生を歩んでいくのなら

死んでしまったほうが楽なのではないかと、よく考える。


命管理ボタンが開発された時、俺は救われたと思った。自分の命を落とすボタンなのに。

だが、発明されてから3年未だに押せていない。生きるのに嫌気をさしているくせに勇気がないからだ。


外向的で成功している人たちはよくこう口にする。

「自殺する勇気があるなら、その勇気を他に活かせよな」


自殺する勇気も、人生を頑張る勇気もないこの俺はどうしたらいいのかわからない。

こう考えているうちに憂鬱な毎朝を迎えるのだ。

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