閉ざされる気持ち
「・・・・さて、そろそろ帰るよ。悠・・」
悠:「おっ、そうだな空も・・・あかね色に染まってきたし・・・」
階段を下りていくと、梓ちゃんが出迎えてくれた。
悠一は一度、空になったコップとお菓子の袋を片付けに行った。
ちなみに、梓ちゃんというのは悠一の妹で、夕美と同学年だ。
和:「こんばんは、梓ちゃん。っと同時にお邪魔しました。ってなるけど・・」
梓:「あぁ、和樹さん・・・いらしてたんですね・・・こんばんは、です」
梓ちゃんは、悠一とまったく正反対のおとなしい性格で・・・なぜ?この兄妹が生まれたか・・・謎だ・・・。
梓:「もう行ってしまうんですか?和樹さん・・・?」
和:「ん? あぁ、悠とも結構長く話したからね~。そろそろ行かないと、夕美も待ってるだろうから」
梓:「そうですか・・・残念です・・・私も和樹さんと、お話したかったです・・」
何というか・・・ほんと、可愛くていい子なんだよな・・・梓ちゃんって・・・
和:「そうだね・・・じゃあ、今度来た時は、三人で、だね」
僕がそう言うと、梓ちゃんは輝くような笑顔で、頷いた。
悠一が戻ってきた。
和:「それじゃ、今日はありがとな~悠、あと手紙も」
悠:「あぁ、愛海と仲直りはしておけよ?じゃな和樹!」
梓:「さよならです。和樹さん」
・・・平賀兄妹は、性格は正反対なのに、いつでも仲がいい・・・まぁ、僕たちのところといい勝負だな・・
・・・・・・・・・
・・・・・
・・・はぁ、イイ奴だからこそ・・・親友だからこそ・・・憎めないんだよな・・・
もう・・・完全に封印しなくちゃ・・・いけないのかな・・
・・・麗しき緋に染まる天空・・・
・・・全てを包み込む日華・・・その下・・
・・・長き坂道を歩く影がひとつ・・・
僕は、青空の色が変わり始めた・・・帰り道・・・行きとは逆に・・・一歩一歩がゆっくりで・・・
・・・彼は・・・さっきとは、人が変わったような走り・・・いや歩き方だった。
・・・・・・・・
・・・・・・・
「結果」には・・・もうどうしようもないだろ・・・過ぎ去ったことには・・・何も手を出せないんだから・・・
なんだろな・・・・だんだんと二人が遠く感じるよな・・・・
・・・今まで・・・何を・・・やって・・いたんだろう?
悠一は、すごいよ・・・ホントに・・・・すごくて・・・いつも・・・
―――――ックソ
悠一が悪いんじゃない・・・小心者の僕が悪いんだ・・・・
―――――――――だから・・・
この想いは・・・もう・・―――――
悠:「その・・・なんつーか・・・真面目に話すから聞いてくれ・・・親友・・」
―――――っきた・・・・
やっぱり・・・「結果」っていうのは・・・
和:「あぁ、真面目に聞くぜ? 親友」
本当は、聞きたくない・・・ここから逃げたい・・・、でも・・・僕の考えている予想と・・・異なっている確立は50%・・・異なっているなら、それはそれで聞きたい・・・でもっ!
悠:「まず・・・え~~っとな・・・どんな風にやったかって言うとな・・・」
・・・・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・・昨日・・・・・