『 結果 』 そして・・・
あと少しでしょうか?
では、どうぞ~
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・・・・
グラウンドでは、悠一たち、クラスに残っていた子たちが遊んでいる。
僕は、グラウンドへも行かずに、家目がけて走り帰っていった。
涙を見られては、恥ずかしかったから―――――――――――――――
家に帰ると僕は、ベッドに潜っていた。
いつの間にか眠っていたらしい。
時計を見ると、もう5時だった。
「(さよなら……か…)」
自分で言っておいて、なんだよ……?!
言わなければ良かったと、後悔している自分が情けない。
「ピンポーン」
「(………?)」
誰だろう? 夕美? いや、夕美がカギを忘れたことなんてないし、まだ部活だろう。
それじゃあ誰だろう?
………考えたくなかった僕は、また、眠りに落ちていた。
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「おーい? 和樹? 聞いてんのか? ここからが重要なんだぜ?」
「っえ?!」
「(あぁ、そうか………昨日の送別会のことを思い出していたら…頭がボーっとなって、……苦しくなって……自分にムカついて…)」
「えーっと、メールの『結果』についてだよな?」
和樹は、必死に明るく振舞っていたが、表情とココロは離れていた。
「あぁ、昨日……和樹はいつの間にか帰っちまったみたいだけど、外で遊ぶ前にさ、 俺ら……俺と愛海…一緒に帰ってきたじゃん?」
「あぁ…そうだったね(知ってるさ…そんなことは………っ!!)」
「あの時、俺らは屋上に行ってたんだよ」
「屋上? どうしてそんなところに?(…………)」
「まぁ、とにかく俺の話を聞いてくれ」
悠一は、ニヤニヤしている。………一応、和樹も期待に満ちた目をしているように見える。
僕は、悠一の話を聞き流していた。なぜかって? そんな理由……わかってるだろ?
話が長くなりそうだったから、僕は言った。
「それで、悠一、……『結果』は、どうなの?(僕が聞きたいのは、それだけなんだ……!!)」
悠一は、キョトンとしていた。
「あぁ、悪い悪い、なんかそれを伝えるために呼んだのに、話が長くなっちゃって悪いな」
和樹と悠一は、互いに違う意味の「笑い」をした。
「『結果』はな………」
悠一が言おうとした時だった。和樹が先に切り出した。
「実はさ……悠一、昨日、僕も屋上にいたんだよ? 気づいてた?」
「………って、……っえ?」
悠一は、普段は他人に見せない……そんな顔をしていた。
「……じゃあ、俺が告白した時……お前いたのか?(………まじかよ? 全く気付かなかったぞ……?)」
「うん、隠れているつもりはなかったんだけど、邪魔しちゃ悪いと思ってね……へへっ、隠してて、ご
めん」
「ん? ……あぁ、別に和樹ならいいぜ?(っくそ、なんでお前はそんなにイイやつなんだよっ? 俺
は邪魔したっていうのによ……っ!!)」
「あぁ、うん良かった。なんか一応、あの時僕もいたっていうのを言っておかないと、ダメな気がしたんだ」
「そうか……、悪いな、変に気を遣わせたな………ってことは、もう結果のことは知ってるんじゃないのか?(なんだよ……そうかよ……)」
「うん……まぁ、でも一応、悠一の話が聞きたくてさ……(悠一……やっぱり、優しいな……僕に言うのを抑えてくれてるのか……)」
「そうか……じゃあ、もう決着はついてんじゃねーか……」
悠一は、笑って外を眺めだした。
「そうだね……決着…か」
和樹も苦笑いをして、外を眺める。
――――――――――――――― 空は、もうあかね色に染まっていた ――――――――――――――
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――――――――――「(………決着……か…、……完敗だよ)」―――――――
―――――――――――ガチャリッ
誰かが、玄関の扉を開ける音がした。
よろしくです ノシ