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第四十六話 領主たる所以

「そんじゃ、部下連れてとっととどっか行け。」


「はい・・・この度は申し訳ありませんでした・・・もし、歴史関係の事や人数が必要でしたら、いつでもご連絡下さい。これが我々の組織の連絡用水晶です。」


そう言ってダストは小型の水晶を渡してきた。


本当にこの世界はあるものがよく分からんな。

これだって遠征の時に似たようなの使ったけど、ようは携帯電話だろ?

そのうちゲームの出来る水晶とかも作られるのだろうか・・・。


「呼ぶことなんてねーよ。顔も見たくねぇ。」


「へへへ・・・キツい物言いですね。『兄貴』」


「なんだ兄貴って。誰がお前らの兄貴だ。面倒くさそうだからそんなん却下だ。」


アルベルはそう言って指を差しながら言った。

しかしダストは引き下がらず、頭を下げた。


「いえっ!これからは兄貴と呼ばせて頂きます。ご迷惑をおかけした挙句、見逃して頂くだなんてなんと慈悲深いお方!」


「その礼ならメグに言えよ。見逃してあげようって言ったのはメグだぞ。」


そう言って自分の後ろに隠れている少女の頭を撫でた。


「お嬢!兄貴!この度は本当に申し訳ありませんでした!!それでは失礼します!!おらお前ら!さっさと立て!!」


ダストは先程の情けない腰の引けた態度から一変し、乱闘が起こる前の荒々しい口調に戻った。

そして部下を無理やり叩き起した。

そのまま平和に終わるかと思われた。


しかし不穏な風をアルベルの耳は聞き逃さなかった。


「隙ありぃぃ!!!」


なんとアルベルとメグの背後にはまだ一人、ダストの部下がいたのだ。

それはメグに首を噛みつかれ、血を流してぐったりとしていた男だった。

片手にはナイフが持たれており、禍威の眼を解除したメグに向かって突撃してきた。


しかし今回はアルベルが男の放つ不穏な風を聞いたことにより、デルセロを構えてメグの前に立つことが出来た。


よし・・・!

"聞こえてる"ぞ!てめぇの次の行動がよ!!


禍威の耳はその男の行動を鮮明にアルベルへと伝えた。

アルベルを避けようとし左に身を躱すつもりだ。


貰った・・・!!


アルベルが右に身を躱そうとした男に向かってデルセロの頭で殴ろうとした瞬間の事だった。

その男は地面に落ちていた金貨から生えてきた金色の粘土のようなものに包まれた。


「んんん!!??」

「なんだ!?」


男は口を塞がれ、声を出せなくなっていた。


「・・・ったくゥ。揉め事だって来てみりゃ、いい雰囲気だったのによォ・・・野暮なことしてくれんじゃァねぇか、"下っ端ァ"。」


そこにはやっと聞きなれた変な語尾のチャラチャラとした褐色肌に黒いワイシャツ、どんなところでも目立つ金のネックレスや指輪をした、この街で一番偉い男の姿だった。


「てめぇ・・・パロミデス。」


アルベルはメグを近くに抱き寄せた。

この男は売買エリアの奴隷市場を放置していた男だ。

その事により、初対面の時より少し上がっていたアルベルの中での信頼度が底辺に落ちたのだ。

そんなアルベルの怒りの籠った目線に気がついたのか、パロミデスは


「あァ。ちょっと待てェ、喧嘩は後だァ。それよりもド阿呆の処理だァ。」


と言ってダストの部下の近くへと寄った。

そして耳元で囁いた。


「なァ、ニイちゃん。お前どうなりたいィ?折角見逃して貰えそうだったのにォ?こんな野暮ったい事しちまってさァ。」


男は声が出せないためずっと唸ることしか出来なかった。

男の額は汗と血まみれだった。

そしてその顔は次第に恐怖に染まっていった。


「まァ、ルーレットの台もテーブルも椅子も壊れちまってるしよォ。地面だってこんなに汚れちまったァ。何もなしってのじゃァ示しがつかねぇよなァ?・・・そ・こ・で・だァ。」


パロミデスがそう言うと男の体に張り付いていた黄金が動き出した。

男の顔は次第に金に覆われていき、最初は口を塞がれていただけなのだが、耳を黄金が覆い、聴覚を遮断した。

その次に鼻を黄金で塞いだ。

今までは息が出来ていたのだが、そこからは黄金に鼻の穴を塞がれ、息が出来なくなった。

顔が真っ赤に染まっていった。


「この壊れた物の弁償金額ゥ。到底お前には払えねェ。だからお前の命一つでェ・・・・・・手ェ打とうじゃねぇかァ。」


パロミデスがそうい言い終わる頃には、男の体は完全に黄金に覆われ、息が出来なくて苦しむ姿の黄金の像が完成した。


「さァ、これで完成だァ。」


黄金の像を擦るパロミデスに対して、アルベルは叫んだ。


「お前・・・!なんとも思わねぇのか!?」


「何がだよォ?」

「お前今、人を殺したんだぞ!」


「だったらなんだよォ。こいつはお前らに手ェ出した悪人だ。それにどうせお前だって、すぐ"殺す"とか言ってんだろォ。」


アルベルはパロミデスに自分の今までの発言と今の発言の矛盾を指摘された。

その時アルベルは初めて気がついた。

いや違う、今まで気付かないフリをしていただけなのかもしれない。


口では、殺す殺す、先程もメグの両親を見つけたら半殺しにするだの、考えていた。

しかし、実際に殺しの現場を見ると今までの言葉を撤回したい欲求に駆られた。


恐らくメグがその男を噛み殺そうとしていた時に感じた恐怖はこれだったのだろう・・・と。


「ふっ・・・悪人を殺して憤る・・・かァ。随分甘ェ男だなァ。」

「なんだと・・・!!」


黄金の像から離れたパロミデスはアルベルの方へと向き直って呟いた。

それに対してアルベルは激昂した態度を見せた。

しかしパロミデスはアルベルに向かってこう言った。


「殺す、ぶっ殺すゥ。口で言うのは簡単だァ。だがなァ・・・・・・実行するのとしないとじゃァ大きな差がある。そして、"悪を滅ぼすために力"を使う奴ァ、また自らの心に影を宿す"覚悟"を持たなきゃならねェ。殺しを実行したところで、お前みたいな"甘っちょろい力"を使う奴ァ、時に新たな悪を生むもんだ。」


アルベルはその的を得ているパロミデスの言葉にぐうの音も出ず、ただうろたえるしか出来なかった。


「ぐっ・・・!」


「へっ・・・まぁそんな甘いお前だからこそォ、あのお姫さんも、お前を近くに置いてるのかもしれねぇなァ。」


「・・・どういう意味だよ。」


「だってよォ、考えてみろォ。世話はあのメイドが、戦闘はあの乳のデカイ女戦士、それかそこのお嬢ちゃんが、回復や支援はあのお姫さん。お前はたまに突拍子の無いことを言うだけェ。・・・ここにお前の入る隙がどこにある。お前が今の奴らより、何に秀でてる。」


アルベルが心のどこかに抱いていた言葉をこの男はサラリと口にした。

そう、心のどこかにあるきっと何十年経っても変わらない考え。



『無知』

『無能』

『邪魔』

『厭世』

『倦厭』

『嫌悪』

『軽蔑』



自分からも他人からも嫌という程受けてきた負の思い。


「俺だったら建前だとしてももっとマシなのを連れてくるねェ。」


「黙れよ・・・」

「あァ?」


「黙れ黙れ黙れ黙れ!!!そんなん俺が一番分かってんだよ!!」


アルベルは自分の一番言われたくない言葉と、一番言われ慣れている言葉が合致してしまい、ムキになった。


「情けない、何をやっても、どうやっても、自分はうまくいかない・・・そんなのはわかってんだよ!!

でも、世の中には少し努力すればすぐに結果を出せる人間がいる・・・。

まるで天から選ばれたようになぁ!!

そいつらは何をしても成功していく輝かしい人間だ!!

そいつらは一歩前に踏み出すだけで周りが認め、称賛を受け、尊敬される人間だ!!

・・・だけど俺はどうだ?努力しても、苦労しても、結果はいつも惨めなものばかり・・・。

上手くいかない。どうせ俺には何の才能もないんだよ・・・・・いや、才能だけじゃない。

運もなければ、根性だって足りない。何一つとしてまともにできない俺が、他人に認められるはずがない!結局、俺は何をやっても半端で、何もかも中途半端に終わるんだよ!!」


アルベルの口調はどんどんヒートアップしていく。

もう彼は自分では自分の口を止められない。

パロミデスの言葉を遮ってでも。


「周りは口をそろえて『努力すれば報われる』なんて簡単に言うが、それが嘘だっていうことは、俺の体が一番知ってる!!俺は誰かに助けてもらえるような存在じゃないし、誰かに認められる価値なんてない!!

・・・・・・俺はただ、もっと普通に生きられる人間になりたかった。

誰かにとっての誇りとか、頼りになる存在とか、そんな大それたものじゃなくていい。

ただ・・・周りに溶け込んで、普通に、普通の生活を送りたかっただけなんだ。」


アルベルは瞳から溢れようとしていたものを必死に堪えていた。

しかし頬を熱いものが伝っていたのには気が付かなかった。


「・・・だが、それすらもできない自分が、心底嫌になる!

何をやってもダメな自分に、毎日少しずつ失望して、嫌悪していく・・・。

何度も吐きそうになった!

親父が殺された時も!

今はいねぇ戦友に、初めて会った日にボコボコにされた時も!!

円卓会議にナベリウスが攻めて来て自分の責務を放棄した時も!!

でももう、どうしようもねぇんだよ・・・。

今だって、お前から貰った金で奴隷の女の子を助けた自分に酔って、その子に守られて・・・挙げ句の果てには怪我したら護衛対象の女の子に治してもらえばいいとか考えてやがる・・・。

はぁ・・・ホント・・・くだらねぇよ。俺ってば・・・。」


アルベルは一通り自分の言いたい事を吐き出した。

それがどれだけ身勝手で、自分勝手な行動かは理解していた。

意気消沈しているのだって自分の心を落ち着かせるためであって、本気で落ち込んでいる訳では無い。

何故ならその言葉なら嫌という程自分の身に刻まれている。

今更この程度ではもう、回復も傷つきもしない心になってしまっていた。


視線を横にずらすとメグが怯え、ダストは口を噤んでいた。


なんだよ・・・笑いたきゃ笑えよ。

これが本来の俺だ。

メグが俺の事を尊敬してくれてたかもしれない、命の恩人だと思ってくれてるかもしれない。

だが、本来の俺はこれだ。

ダスト

お前は俺を兄貴と呼ぶが、俺は何もしてねぇんだぞ。

メグを助けようとしただけで実際には傍から見ていただけだ。

あぁ・・・十数年ぶりに感じる哀れみの視線だ。

確か小学校以来だったっけか。


アルベルがそんな事を考えていると突然、パロミデスはアルベルの頬を思い切り殴りつけた。


「えっ・・・」


アルベルがその方向へ顔を上げると真面目な表情をしているパロミデスが見下ろしていた。


「やっと顔ォ、向けたなァ。」


そう言ってパロミデスは、真面目な表情から打って変わって、領主邸で見せたあの屈託のない笑顔をした。


「ったくよォ。話は最後まで聞けってんだよったく・・・ヒステリックかこの野郎。はァ・・・・まずお前に言ってやりてェ事は『情けない顔をするな』だ。」


情けない顔だと?

この俺が?

今更だろう、そんな事。


「まァ、確かにお前は騎士としては下の下だし、俺が求める強さや誇りなんて微塵も持ってないのかもしれねェ。正直、そんなんで剣を持って戦うなんて笑っちまう。でもな、人間としては、まァ・・・嫌いじゃねェんだよ。」


「へっ・・・会って大した時間も経ってねぇのに、いきなり愛の告白かぁ?悪いが俺にはそっちの気はねぇよ・・・。」


アルベルはパロミデスの顔を見ていたが、少し顔を逸らした。


「お前だって姫さんに一目惚れしたんだろォ?じゃあ人の事言えねェだろォ。

それに迷宮内での行動を俺は全部見てたんだぜ。

まァ、本題に戻すとよォ、俺が言いてェのは、お前は自分を卑下してるが、俺にはそんなつまらない部分よりも、もっといいところが見えてるって事だァ。」


顔を逸らし始めていたアルベルはその顔を動きを止めた。


「お前はあぁ言ってたが、俺から見りゃ大したもんだァ。だってよォ、どんなに自分を下に見ても、立ち上がることだけはやめねェじゃねェか。

俺がこれまで見てきた人間は、みんな偉そうに自分の力や才能を誇って、ちょっとでも躓けば、すぐ他人のせいにして逃げ出す奴ばかりだった。

だが、お前は違う。

失敗を全て自分のせいにし、弱さを隠さず、体が沈んじまいそうな位の錘を引きずりながら必死に前に進もうとしてやがる。

それは他人が簡単に真似できることじゃねェ。

勿論それがいい事とは言わねェ。

その錘のせいで周りを巻き込んじまったらそれこそ騎士としての恥だ。

だからこれだけはハッキリ言ってやる。俺は"騎士としてのお前"は大嫌いだァ。」


アルベルは再び少しずつ、パロミデス方へと顔を動かした。


「だけどよォ・・・・・・いや、"だからこそ"だ。

そんな腐ったことばかり考えずに、胸を張れよ。お前にはお前にしかない、俺が惚れた部分がちゃんとある。

それをお前が正面から見ようとしないだけなんだ。

・・・・・・いいか、お前には少なくとも一人、『俺』という認めてくれている人間がいる。

まァ多分、姫さんも、女剣士も、メイドも、そこの嬢ちゃんもだけどなァ。

俺が見てるお前の良さを、いつかお前自身も分かる時がくる。

・・・・・・なんなら賭けてやってもいいぜェ。金渦巻くステンチューで一番偉いこの俺様がなァ!」


アルベルはパロミデスのその言葉に顔を完全に上げた。


「はぁ・・・お前の顔面、奴隷市場の事で殴ってやろうって考えてたのによ・・・金誑しじゃ飽き足らず人誑しとまで来たか・・・。」


「それが俺の短所で長所なんでなァ。」

「さっきは悪かった。取り乱した。」

「過ぎた事の話はすんじゃねェ。金が逃げる。」


そう言ってアルベルはパロミデスと握手した。

メグもダストもそれに頷き、ダストの屈強な部下は男泣きしていた。









「いやぁ兄貴・・・!!良いものを見せてもらいました!熱き男・・・いや!『漢』の友情!あれは涙無しでは見られません!!」

「やめてくれ。あいつと俺は会って間もない、友情なんてねぇよ・・・・・・それより、あの金の像になっちまったやつの事なんだが・・・。」


アルベルは申し訳無さそうに少し俯いた。


「あぁ・・・あいつは組織内でもはみ出しものでしてね、よく問題を起こしたり、無茶なことばかりしてたやつです。でも私の事を慕ってくれている良い子分ではありましたね。」


「それは本当にすまねぇ事をした。責めるなら俺を・・・・・・」

「いえ、もう良いんです。終わったことに再び火種をつけたのはあいつ自身ですし、いつも『自分のやりたいことのために死ね』と言いつけていましたので、命のやり取りはあいつも覚悟の上です。これが一番だったのです。それに、パロミデス様の厳しいところと優しいところを見ることが出来ました。」


アルベルは少し納得がいかなかったが、ダストが良いと言うならもう何も言うまいとしていた。


それにしても『自分のやりたいことのために死ね』か・・・これも覚悟のある、いい言葉だ。


「それでは兄貴、お嬢、パロミデス様、またお会いしましょう。」


「お嬢!惚れました!お付き合いください!」

「いやお嬢!俺と!」

「こんなむさ苦しい男では無く俺を!!」


メグに倒されたダストの部下達は去り際にメグへ告白した。

メグは群がってくる男たちに「ふえぇ・・・」と戸惑いながらアルベルを探してキョロキョロした。

どうやら自分の定位置のアルベルの後ろに隠れようとしたのだろう。


「馬鹿野郎がぁ!!お嬢が困っていらっしゃるだろうが!!」


そう言ってダストは部下の頭を一人づつ殴って制裁した。


「ゴホン、改めて・・・またどこかでお会いしましょう。兄貴、何かあれば遠慮なくお呼びつけください。」


そしてダストは三人の下から部下を連れて歩き出した。


「・・・・・・あっ、そうだ。」


しかし思い出したかのようにダストは振り返ってアルベルに向かって叫んだ。


「兄貴ィ!!今回のお礼に贈り物を宿屋に送ったので!!楽しみにしておいてください!!」

「えっ・・・?おっおう・・・。」


そして本当にそれを最後にしてダストは部下と共に歩き去った。

その背中は一瞬、前世で飽きるほどに見たゲーム内に登場する憧れのヤクザの背に見えた。


「あいつよォ、ここらじゃ有名なデケェ歴史学協会の会長だからァ、そこそこ偉いんだがァ・・・お前ェ、すげぇのに懐かれたなァ。」


「えっ!!ホントにあいつすげぇやつだったのかよ・・・!そのくせイカサマとか、セコいなぁ・・・。」

「はっ、違いねェ。」


アルベルとパロミデスは暫く笑い合っていた。

そしてその後口を開いたのはパロミデスだった。


「そんじゃァ、ダストからの贈り物もあるわけだしよォ、そろそろホテルに帰ったらどうだァ。お姫さんが泊まってんのは『ホテル・ヘルメス』っつーこの街で一番デケェホテルだァ。そこへ向かえェ。」


「そうだな・・・メグの事も紹介しなきゃならねぇしな。」


アルベルはむさ苦しい男から開放されたメグと手を繋ぎながら言った。


「今日は本当にありがとう。悪口も言われたし、人を殺すのにはやっぱし賛成できねぇが、覚悟が足りねぇってのも分かったし、お前のお陰で色々少し、吹っ切れたことがあったよ。」


「そうかよォ・・・なら出張ってきた甲斐もあったってもんだァ。それじゃ、俺は愛しの我が家で愛しの妻とイチャイチャするかなァ。」


「当てつけかこの野郎。」

「へへまぁな。・・・・・・そんじゃあ気ィつけて帰れよ。」

「あぁ、じゃあな。」


アルベルとパロミデスはそこで分かれた。

アルベルとメグの二人はエリナとデルミアの待つ『ホテル・ヘルメス』へ、パロミデスは自分の家の方へと歩いていった。


「あいつがこの街を治められてる理由が・・・・少し分かった気がするぜ。」


アルベルは最後にそう呟いた。

そして、アルベルの表情は心做しか、以前よりも明るくなったようだった。

そんな軽い足取りでメグの事を紹介すべく、ホテルへと歩みを進めたのだった。

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