探索
魔王からの依頼でプルチネッラ面を被った人物や科学の世界の組織の者を探しに街に繰り出していたきしめんとパルフェ。
そこに現れたのはアスタだった。
「あ!」
2人の目の前をまさに横切ろうとしていたアスタも目が合い、「あ」と立ち止まる。
「アスタ!!」と2人が大きな声で叫んだ。
「やべ!」
アスタが相手の足元に向かって煙幕を投げつけた。
たちまち煙が舞い上がり咳き込む2人。
煙がおさまり、アスタの方向を見るとまだそこにいた。
「って、逃げないのかよ!」
「何の為の煙幕なの!」
「おいおい、逃げてもいいのかよ?それに、逃げる為の煙幕じゃねえからな!」
凄く挑発的な態度を取るアスタにイラつき、走って詰め寄ろうとしたらパルフェの足が重く感じた。
「な、何これ!?」
「どうした、パルフェ!?」
「足が・・・重い!!」
「足?」
きしめんも頑張って足を持ち上げようとするが重すぎて動かない。
「ワオ!効果が凄いな!」
「一体何をした!?」
アスタが余裕の笑みを見せる。
「俺が投げたのは煙幕じゃない。ノーティーエッグズ【非力玉】だよ!」
「非力玉?」
2人が聞き返す。
ノーティーエッグズ【非力玉】
この煙を吸ったら大人は子ども並みに、マッチョは運動苦手な女子並み、子どもは赤ちゃん並みに非力になるよ!
その時、きしめんのズボンがずり落ちた。
「くっ!重い武器が仇となったか!」
「非力になるのはわかるけど、ズボンが落ちるのはどういうことよ!?」
きしめんはポケットの武器を捨ててズボンを履く、パルフェも足を引きずる。
「パルフェ!ナイフを捨てろ!」
「捨てるもんか!!もう私しか武器持ってないのよ!!」
パルフェがフォルダーをきしめんに渡した。
「きしめん!この効果が切れるまで持ってて!」
「おう!」
きしめんが受け取る。
「おっと!逃げるかな!」
背中を向けて走るアスタを2人が追いかける。
しかし、いつものようにスピードが出ない。
「こ、これが女子の体力か・・・。きつい」
「あんたは体重が重いからよ・・・」
2人が息を切らしながら走る前を余裕をこいてアスタが走っていると壁にぶつかった。
「痛って!!しまった!!」
振り返ると肩で息をする2人がいる。
しかし、次第に効果が切れて2人の体力が戻った。
「ほらよ」
「どうも」
フォルダーをパルフェに返す。
「きしめん、場合によっては?」
「始末してもいい」
2人が怪しげに笑う。
「さあ、反撃の時間よ!」
「たっぷりと返してやるからな!」
パルフェがナイフを投げた。
アスタは咄嗟にポケットから人形を出す。
その人形が一瞬で膨らみ、盾となってナイフを吸収した。
「ナイフが!!」
アスタが笑い2人を見ていると人形からナイフが飛んで襲ってきた。
ノーティーエッグズ【反撃様】
攻撃やそれによる衝撃を相手に返してくれる、名前の通り反撃用アイテム!
しかし、一体につき一回のみ!
返ってきたナイフを2人で慌てて避ける。
パルフェがアスタに向き直り睨むと、アスタはすでに何かを構えていた。
ノーティーエッグズ【蜘蛛ネットヨーヨー】
ノーティーエッグズオリジナルの蜘蛛の巣をヨーヨー型に!
いじめっ子に奪われた漫画やおもちゃを取り戻そう!
ヨーヨーがパルフェ目掛けて飛んでくる途中、形が開いてゆき、蜘蛛の巣が現れる。
だが、危機一髪、回転して回避したが、たまたま広がる糸の一本がパンツに当たり、回転と同時に脱げた。
「ウホッ!!」
パンツがアスタの手元に来る。
「あ!私のパンツ!!」
「何!?」
パルフェの叫びを聞き、きしめんが焦り出す。
「どうすんだ!下手に動けなくなったぞ!?」
「パンツくらい大丈夫よ!昔は履いてなかった時期もあるから!!」
パルフェが足を閉じる。
「どういうことだよ!!」
「昔は貧乏だったから下着なんて着けてなかったのよ!それに・・・履いてないなりの動き方ってのがあるの!!」
ナイフを構え、アスタを見たらまだパンツを見て息を荒げていた。
「ハアハアしてんじゃないわよ!!」と真っ赤になって怒る。
「パンツ一枚でこの四天王、パルフェを押さえたつもり?」
「これは俺のパンツだ!!」
欲に塗れたアスタが再び蜘蛛ネットヨーヨーを投げるが、パルフェは難なく避けた。
「すごい、本当に見えない!」
スリッドの入ったドレスにも関わらず、華麗な立ち振る舞いを披露するパルフェに思わず感嘆するきしめん。
そして再びアスタに向かってナイフを投げた。
すると、アスタは避けたがパンツが破れてしまった。
「あー!私のパンツが!!・・・よくもやってくれたわね!!」
「お前が投げたナイフだよ!!」とアスタときしめんからのツッコミ。
すると、表通りではパレードが始まった。
人が集中して歩く中、一瞬プルチネッラの姿をきしめんが捉えた。
「パルフェ!いつまでもこんな奴に構ってられん!行くぞ!」
「どうしたのよ?」
きしめんが表通りを見ている。
「今プルチネッラが見えた!」
「そう、いたのね」
『・・・プルチネッラ?』
パルフェが煙幕を焚いた。
「またね、坊や」
「格好つけてる場合か!」
「待て!!」
アスタが咳き込む。
煙が消えた頃には2人の姿は無かった。




