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月桂樹の冠,  作者: 叶笑美
メリリーシャの街
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ロザの一族

葵ときしめんに荊姫との思い出の建物を木っ端微塵にされたロザの少年たち。

泣き崩れる姿を見て良心の呵責にさいなまれたアスタ達は修復を試みるために駆けずり回り、ロマを頼ることに。

都市伝説的なロザの一族が実在したことに驚きつつも、ノーティーエッグズ大辞典をめくり必要なものをまとめたメモを渡した。

そしてアスタ、チョコ、シャロンの3人は街中のノーティーエッグズを売ってる店を駆け巡る。

しばらくしてから大使館に戻ってきた。

「ふう・・・揃えたぜ、ロマ!!」

「は、早かったね!すごいよ!なかなか売ってないのもあるのに!!よし、あとは僕に任せて!!」

そしてそれらを改造し、かなり大きな1つのネスリングとなった。

それを運んで郊外の元廃墟まで行く。

「みんな!ロマに復元できるネスリング作ってもらった!!」

「アスタ!!」

灰となった薔薇を修復していたキャメリアが嬉しそうに振り返る。

そんなキャメリアとは対照的に少年たちは元気なくこちらを見ていた。

「ちょっと時間はかかるけど、夕方にはできると思う!!」

ロマの作ったというネスリングは横と高さが1m程のドールハウスのようだった。

その扉を開けると大工の格好をした人形が次々と出くる。

そこにスプレーを吹きかけると大工たちの動きが一段と早くなった。


ネスリング【燻し銀大工さんハウス】

元はノーティーエッグズ【おままごとハウス】を改造したロマオリジナル。

ドールハウスから大工さんが出てきて、建築材料の声を聴きながら家を建ててくれる。

棟梁人形曰く「素材が行きたがる位置に俺たちが置いてやってるだけだ」とのこと。


ネスリング【テキパキエナジースプレー】

元はノーティーエッグズ【増強粉】を改造したロマオリジナル。

スプレーで吹きかけると3倍の働きをすることができる。


燻し銀大工人形たちが復元してくれているうちに少年たちと話をした。

「僕はウィンダー・メア。みんなからはメアと呼ばれてる。あと、針で攻撃してたのがワイルドイヴ」

メアが紹介すると「イヴでいいよ!」と手を振る。

「イバラのトゲを刺して影縛りをしていたのがピンピネリフォリア」

「ピンピだ!よろしく!」と笑顔で答える。

「ナイフで攻撃したのがガートルード」

「よろしくね!」と無邪気に笑う。

「地面から大きなトゲを出して攻撃していたのがコンスタンス・スプライ」

「スプライと呼んでくれ!」と凛々しく言った。

「僕たちはみんな牢獄の魔女、荊姫さまの作ったキメラなんだ。一応名前があってね、ロザの一族と呼ばれてるんだ」

ロマがメアの話に疑問を持ち質問する。

「魔女がキメラを?なんで?護衛にしても別の場所に住んでいるのはどうして?」

「魔女は群れないとは言え、1人では寂しい時だってある。僕たちはそう言う時の話し相手として作られたんだ」

ピンピが答えるとアスタも質問した。

「じゃあ、あの能力があるのは?」

「魔王軍が魔女狩りをした後に新聞でたまに残党狩りってのがあるでしょ?いわゆる残党ってのが僕らなんだ」

「そういう輩から護身用として能力を分けてもらったんだよ」

イヴとガートルードが答えたらキャメリアがさらに疑問をぶつけた。

「私たちを容赦無く攻撃したわよね?やっぱり残党狩りって多いの?」

「うん、でもそれだけじゃないんだ。前々から魔女のキメラを狙う人は多くてね。僕たちも迷い込もうが狩りに来たのであろうが容赦無く攻撃対象としていたんだよ」

スプライの返答にロマが頭の後ろで両手を組み納得したように言う。

「なるほどね〜。それで荊姫の花園の噂があったのか!」

「僕たちが信用できるのは自然と、お互いと荊姫さまだけになったんだ。そして魔王軍の魔女狩りで荊姫さまが狩られた。僕たちが復讐に燃えていたそんな時に君たちが来たもんだからさ・・・」

言葉が途切れたあとメアがアスタたちを横目で見る。

「まさか君たちが幻覚を解いてなお、臆さずに激怒させた四天王たちを連れてくるとは思わなかったよ」

「しかもいつも容赦ないとか言ってたよね?何度も彼らを怒らせてるの?」

「信じられないね。愚行だよ、愚行」

「命何個あるんだよ、君ら?」

「それは僕もいつも思う」とロザの一族にロマも続く。

「いやいや、俺らは・・・そう、みんなと同じ被害者さ!そんな目するなよ、ブラザー!!」とロマの方をバンバン叩くアスタ。

「ねぇ、よかったらさ、アスタたちの旅の話を聞かせてよ!」

「いいね!僕たちこの周辺から出たことないし!」

「魔王軍と戦った話とかさ!!」

「聞きたい聞きたい!!」

「えぇ〜?」と照れながらもご要望に応えて多少盛りながら話した。

そうして雑談しているうちに復元は完成した。

「あ!見て!!お家できたよ!!」

ロザの少年たちが振り返ると驚いた。

「わぁ!すごい!!」「前とまんま一緒だよ!!」「荊姫さまとの思い出そのものだ!」「完璧だよ!!」と口々に喜ぶ中、棟梁人形がロマに耳打ちした。

「ふんふん・・・ねぇ、ちょっといい?」

ロザの少年たちがロマを見る。

「彼ら庭師もできるみたいだからさ、ここに彼らが自分たちを置いて欲しいって!なんでもバラの声を聞いて剪定してあげられるんだって!」

その言葉に笑顔で「もちろん!!」と答えた。

「本当にありがとう!」「君たちに攻撃をしてしまったこと、悪かったね」とお礼と謝罪を言ってくれた。

「いいよ、いいよ!」「こっちも勝手に上がり込んじゃったしね!」とアスタとチョコが答えた。

「そうだ、これってメリリーシャのおもちゃで作ったんだよね?お金払うよ!!」

「ああ、それも気にしないで!!本当、大丈夫だから!!」

アスタの言葉に「そう?」と甘えることにした。

「また来てね!」とみんなで手を振って見送ってくれた。

「そう言えばノーティーエッグズのドールハウスって高額なのによく買えたね」

帰り道にロマに聞かれる。

「ああ、あれね。実はきしめんにいたずらした時にサッと・・・ね?」

「ね?じゃないよ。何やってんのさ?」

「今頃財布ないの気づいたんじゃない?でもさ、無駄遣いじゃなくて、あいつらの出した損害をあいつ自身の財布から出してもらったんだからさ!マッチポンプ式社会貢献だって!」

「そうなのかな〜?」とロマは納得いかない様子だった。

そして翌日、きしめんはメリリーシャの町にある質屋を駆けずり回ることとなった。

こうして、アスタが間接的にロザの一族の復讐を果たした・・・のか?

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