表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
月桂樹の冠,  作者: 叶笑美
メリリーシャの街
62/218

奪い奪って奪われ・・・

パーティが白い鐘を持って走っていると、元盗賊団のリーダーに首アスタが根っこを摘まれ捕まってしまった。

「お前か、白い鐘を持ってったのは!」

アスタは両手を握ってリーダーを見上げているとポケットを探られた。

「ん?無いぞ?・・・あった!!」

ポケットではなく、なんとパンツに入れていた。

「何でこんな所に入れてんだ!?」

「いって!!」

用済みとなったアスタが投げ捨てられる。

「返せ!その鐘は俺のだ!!」

「残念!鐘について聞いたよ!願いは夕方に鳴らした奴の願いが叶うってな!!つまり鳴らした奴のモンだ!!」

アスタに背を向け、リーダーが振り返ると目の前にシャロンが杖を構えていた。

「おっと!」

「あ!!」

杖を蹴り上げられ、飛ばされる。

睨むシャロンを横にどけて歩くとキャメリアが目の前に出た。

「お前は何も無いのか?」

ただ睨むキャメリアをシャロンのようにどかせて、数歩歩いてから振り返る。

「本当に何も無いのかよ!!」

「あら?誰が何も無いって?」

キャメリアが自信満々に言うとリーダーの死角からツタが伸びて鐘を奪った。

「リーダー!!後ろ!!」

「あ!!こいつ!!」

キャメリアが受け取り走りながらシャロンの杖もツタで拾う。

「ナイスキャメリア!!」

「逃げるわよ!!」

シャロンはキャメリアのツタから杖を受け取った。

リーダーが無線で仲間に伝える。

「東へ行った!!捕まえろ!!」

「了解!!」と無線から返ってきた。


パーティが逃げて走っていると角から子分が2人飛び出す。

「うわ!こっちだ!!」とアスタの指示で踵を返す。

「待て!!」

「南へ向かったぞ!!」

また曲がって進むと男達がいて、アスタが捕まってしまった。

咄嗟とっさに鐘を投げてキャメリアが受け取る。

少し走ると角から出てきた子分に今度はキャメリアが捕まった。

捕まる寸前で鐘を投げてシャロンが受け取り走る。

シャロンは走っていると宙に浮き始めた。

「わ!凄い!シャロン飛んでる!!シャロン新しい魔法をゲットしたよ!!」

鳥の気分で両手足を広げていると手に持つ鐘を取られた。

「んなわけねーだろ!バーカ!!」

鉄の長い棒で背中の襟を引っ掛けて浮かされていたのだ。

「あ!鐘取られちゃった!!」

「お前はここで大人しくしてろ!」

そう言って近くの取手にぶら下げられた。

「うわ!下ろしてよー!」

騒いでいる所にアスタとキャメリアが来て下ろしてくれた。

「大丈夫?」とキャメリアが聞くと「ひっく・・・ひっく・・・」とシャロンが泣く。

「許せん!!こんないたいけな大根役者を引っ掛けて!追うぞ!!」

アスタが追いかけようとしたらシャロンが泣きながら弱気に発言する。

「でも・・・でもっ・・・どこ行ったかわかんない・・・」

「俺を誰だと思ってんだ?この低予算勇者アスタ様が何もしてないわけないだろ!」

そう言うと地図を広げた。

「もしかしてノーティーエッグズ?」

「そう!ノーティーエッグズのチートかくれんぼ!」

キャメリアがシャロンを慰めながら聞いた。

「チートかくれんぼってたしかアンテナ差したらこの地図で追えるってやつよね?」

「そう!前回葵にシール使っちゃったから難易度高かったが残りのアンテナを使用した!」

「使い回し勇者!!」とシャロンが目を輝かせる。

「さっき押さえられた時に近くにいた子分に刺してやった!リーダーだと皆の注目を浴びるから、敢えて1番地位の低そうなのを狙って刺したのさ!」

「アスタ天才!!」とシャロンが誉めると、格好をつけてから走った。

「ま、それほどでもあるかな!行くぞ!!」

地図の点滅が止まる。

「反応が止まった!!」

「そこがアジトね!!」

「突撃だーー!!」とアスタは拳を挙げて走った。


太陽も沈みかけ、辺りも赤く染まる中、夕方に変わった事を知らせる鐘が街中に鳴り響く。

「夕方の鐘だ!!」

「リーダー!今だ!!早く願い事を!!」

すると急に皆が呟き出す。

「彼女欲しい彼女欲しい彼女欲しい・・・」「金、金、金・・・」「片付け、片付け・・・」と口々に言ってる。

「おい!何願ってんだ!?魔王軍に一矢報いるんだろ!!」

「・・・は!つい私欲が!」

「業の深い連中だな!あと片付けは下克上後葵にさせるって言っただろ!!」

リーダーは改めて鐘に集中する。

「強大な力、魔王軍に勝る強大な力をくれ!!」

そしてリーダーは鐘を鳴らした。

“チリーン”と響き渡った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ