森のゴブリン軍団vsプレイヤー&犬達その6
「ぐっ…! 畜生無駄に棍棒の扱い上手いじゃねぇか!」
「っりゃぁあ! 」
脳筋さんがそう叫びながら攻撃に耐え、朧月さんは投げられる石を掻い潜りながら敵の懐に入る。戦況はこっちが不利だ。
まだ護衛の私達の方にはヘイトは向いて居ないけど誰か一人でも欠けたら狙われるだろう。ストーンバレッツで頭を狙うけど一発当たるかどうか。
ジェノさんに至っては脳筋さんの支援で手いっぱいだ。ダイキさんも余裕は無くなっている。ポチに回復を頼みながらファイアーボールを放った。
戦闘開始から十分経ってるかどうか。既に前衛は余裕が無くなっている。そして恐れていた事態がついに起こってしまった。
「脳筋が気絶したから逃げるぞ! 」
「どうやって逃げるんですかぁ?! 」
「俺が脳筋を担ぐ! 各自頑張ってくれ! 」
撤退指示が出た。ヘイトはジェノさんに向いている。ダイキさんは直ぐに逃げ、私とヘクセさんは狙われないように動く。
アイテム欄を急いで確認し、とあるアイテムを取り出した。それは…爆粉の実だ。持っている実を全て地面に置いてストーンバレットで破裂させ、即席の煙幕が出来た。
「ドコダ! 我等カラ逃ゲルナ! 」
レイドボスが私達を見失い、私達も何とか勘で出口まで戻る。朧月さんとヘクセさんが出たのを確認してポチを召喚石に戻して少し離れてからファイアーボムを撃つ。そして…
「ぅあっ?! 」
粉塵爆発を起こし、一番近かった私が壁までとてつもない勢いで吹き飛ばされた。障壁は爆風と飛んで瓦礫で割れて壁に激突し、大ダメージを受ける。
思ってたより衝撃が強く、状態異常の骨折が起きて動けない。周りは燃えて崩れ落ちている。駆け付けたヘクセさんに抱えてもらいながら外へ出た。
「大丈夫ですか? 」
「大丈夫じゃない…《リターン》」
「ワンワンッ!」
ポチを召喚し、回復をしてもらう。骨折も治り教会に向かおうとすると屋敷から爆音が鳴り響いた。見てみるとレイドボスが布の上に倒れていてそれを紐を咥えて運んでいる大量の鳥が頭上を通り過ぎたて森の方向に向かった。
その後は何故かゴブリンと遭遇せずに教会に着く。既にジェノさん達が話し合っていた。
「無事だったか」
「リーダー無事じゃないですよ! 野良犬さん死にかけてたのに…」
「粉塵爆発起こしたから吹き飛ばされた」
「あの一回目の爆発音がそうか…それで二回目は? 」
「分からないけどレイドボスが鳥達に森方向に向かって運ばれてるのは見えた」
「あの鳥が…謎だらけだな」
「そんな事があったのか、気絶喰らって損しかねぇわ…」
「自分はダイキさんと逃げるのに必死でしたからね…」
全員生きて帰れたようだ。私達から情報を聞きたそうなプレイヤー達を無視して休むことにした。後はジェノさん達がやってくれるはず…。
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