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私が、dollを好きなのは、止まっている長期連載のテーマを見ても明らかだけれど、私は、生身の人間よりも少し造り物の身体を持つ存在に潜在的に憧れを持っているらしい。絵を描いていても、半分機械仕掛けとか、人形とか妖怪とか幽霊とか……、描けば描くほど、それはおとぎ話に出てくる純粋で綺麗で……でも、人を模した、だからこそ中途半端で美しい存在ばかり。
……何故好きなのかは、……実は、考えたことがない。これから先も考えないのだろう。……けれど、……なんというのだろう。この違和感。
……小説を書こうとして……初めて、……そこを現実と繋げなければ……と知って、……ひどく、違和感を思った。そこには、人を模したそれを描いていて、私は……美しいを見たいのに、……暴き出されるのは、人としての醜い……ばかり。……最近増えている、読んだ端から忘れていく読み物のように、……それは、(私が書くものなど)一時的に通過するに過ぎない読み物なのに……、何故そこにまで、醜いを見なければならないのか。……そんなもの、何故、書かなければならない?