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女性は猫が中に入っていると言っていた。俺には猫が入っているとは考えられない。確かに猫の声が中から聞こえた。しかし、ビニール越しに伝わるのは、ブニブニとした感触のみ。


「聞いてくれる?聞いてくれるわよね!」


女性は、こちらの返事を聞く前にそう言った。女性は嬉しそうに笑っている。俺には周囲の気温が、下がったように感じた。


「そのビニールの中身はね、いつも私の側にいた。最初はとってもいい子だったのよ?」


今までの笑顔から一転、女性は真顔になった。


「だけどね、私が好きになる人の隣に、その中身はいつもいたわ」


いつでも、大きな白い猫の邪魔が入った。忌々しそうに女性は黒いビニールをにらむ。そこで俺は、ミケに頼みごとをした。ミケは一言鳴くと、ビニールをくわえて俺の後ろに隠れた。







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