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この作品には 〔ガールズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

異世界から現実世界に魔法学校の出来損ないが迷いこんだら

ちょろっと書いてみました。

今日の私はホントどうかしてる。

道に迷うのは、癖というか習性に近くなっちゃってるけど、ここまでひどいとは自分に驚いちゃった。

いつもママにも歩いたり、飛んだりしている時には考え事をしちゃダメって言われていたけど、今日ほどその言葉が身に染みたのはなかったかな。

ため息をつくと、烏が逃げちゃうって言うけど、今日はため息何回ついちゃったかな。

迷子の醍醐味は見慣れない景色に出会えることでもあるけど、今回ばかりは少し不安になっちゃった。だって、なんだか建物の作りが全然違うんだもの。

このプルーメの葉っぱに似た、でもちょっとばかり小さな赤い葉っぱの木がいっぱいあるのは、なんだかちょっぴり安心するな。

プルーメの葉っぱは私の手よりも大きいけど、ここのプルーメは赤ちゃんの手ぐらい小さいから、私は可愛くてこっちの方が好きかも。


今日は誰が私を見つけてくれるんだろう。クアッタかな。それともズーメリちゃんかな。先生だったら面白味に欠けちゃうな。

私は迷子になっちゃった時のポリシーとして、自分からはみんなを探しに行かないって決めてるの。

迷子になった時点で怒られることが確定しちゃってるんだから、それなら、いっぱい色んな景色や人との関わりを堪能しちゃおうって、迷子を重ねた私が行き着いた誇りのようなものね。

どうせ水晶を使えばすぐに見つかっちゃうんだから、それまで私が何をどうしようといいような気もしてきちゃうのよね。

でもまた委員長に叱られるんだろうな。それで委員長いっぱい泣いちゃうんだろうな。

委員長をからかうのは可愛いから大好きなんだけど、委員長に泣かれちゃうと、私胸のあたりがキューッとなっちゃうから困っちゃうんだ。


この石の道はここにもあるから、そんな遠くない所なのかも。

でも、この、なにこれ。小さい石がいっぱい敷き詰められた道。砂利って言うのかな。この道はわざと歩きにくくしてるのかな。

最近じゃホウキも乗り心地を求めるようになっちゃったから、歩く人が少なくなったとは聞いてたけど、足が鈍らないようにする為の道なのかもね。ママも魔法ばっかりに頼ってたらピークスになるわよ。って言ってたし、これを作った人は健康志向なのかもね。


ーーーーーーーーーーーーーーーーー


ここは、言葉も通じないみたい。

キートを焼いたのと似たものがあったから、話してみたら、全然知らない言葉だった。

でも私にはこれまで重ねてきた迷子で培った魔法があるの。

知らない言葉が聞き取れるようになって、話すこともできる魔法!

本当は、聞き取れる魔法と話すことができる魔法は別の魔法なんだけね。

私が初めて作れた魔法だからママに自慢したら、言葉の通じない人なんていないから、そんな魔法は必要ないって言われちゃった。

でも私にはこの魔法はうってつけね。


\$¥+$\.^^,,/:;$\@&


さあ、これで言葉が通じる。


「これ、何って食べ物ですか?」

「ああ、それはヤキイモっていうんだよ」


ヤキイモか。キートとどう違うんだろ?


「少し食べてみるかい?」

「ええ?!いいの?でも私お金持ってないよ?」

「いいよいいよ。アンタみたいな目のおっきな可愛い子が食べてくれるだけで、宣伝効果があるってもんだ」


可愛いなんて初めて言われた!やった!今日はついてるね!


ヤキイモを半分にしたら、モクモクと湯気が出てきた。

中は黄色いんだ。食べてみるか。


パク。ハフハフハフ。


う~ん。美味しい。見た目はキートみたいな穀物なのに、中はトロットロですごく甘い。


「これ美味しい!」

「それは良かった!こっちも忙しくなりそうだよ」

「え?」


急に周りに人がいっぱい!私、変なことしちゃったかな。


「おばちゃん俺も焼き芋一つ!」

「私も!」

「俺は2つね!」


みんなこのキート…じゃなかった、ヤキイモ大好きなんだね。


「あの…すみません…」


あら、可愛い子。どうしたんだろ?


「どうしたの?」

「あの…、一緒に写真撮ってもらえませんか?」


写真?なんだろそれは。でもこんな可愛い子魔法学校にもいないよね。


「いいよ!」


手も小さいし、背も小さくて可愛いなぁ。こんな所を生徒会長が見たら、また泣いちゃうかもね。


パシャ


ここは魔法じゃなくて、あんな玩具を使う所なんだね。

それにしても、見たことのない人たちが多いな。

大きくてゴツゴツした人たちってなんだか怖いな。

この人たちって、違う種族なのかな?

今の子に聞いてみよう。


「ねぇ、あの人たちって、何?」

「ああ、あの、男の人ですか?私たち大学生で、今京都に合宿で来てるんです」


この子も私と同じ学生なんだ。

で、あの大きな人たちはオトコって名前の種族の人たちなのね。


「オトコとも、仲が良いんだね」

「そ、そうですね。みんな野球部で、私はマネージャーしてるんですけど」


ヤキュウブってなんだろ?マネージャーってことは、この子がみんなを、束ねてるのかな?

案外見かけにはよらないね。こんな可愛い顔して。


「おい!橘!次行くぞ!」

「は、はい!」


え?なに?!あのオトコ。

言葉の遣い方もできないのかしら。マネージャーである彼女を下等の種族が呼び捨てにするなんて。

それにしてもあの子、タチバナって名前のなんだ。名前も可愛いな…。じゃなかった。あのタチバナちゃんもなんであんなにペコペコして。


「あなたがマネージャーなんだからあんな下等種族にペコペコしなくたっていいのよ?」

「え?ええ?」

「私が懲らしめてあげる」


学校で教えてくれる魔法で私が唯一使える魔法!

ゼカウイン。風を操れる魔法だけど、私は小さな風を10秒扱えるだけ。

でも、その分、イタズラには見つかりづらいの。


あんな下等種族に衣服なんて勿体ないわ。

_~×¥¥&;+¥・・,

えいっ!


バシュバシュバシュ!


「きゃー!!」


ほら見たことか。あの、オトコって種族。

人と違って、身体の一部が違うじゃない。

下等種族は下等種族らしく、裸でいればいいのよ。


うわ!他にもいっぱいオトコがいる!

下等種族とも仲良くするのがこの街の良いところなのかもだけど、

やっぱり上下関係ははっきりさせておくべきよ!


いくわよー

_~×¥¥&;+¥・・,


えいっ!えいっ!えいっ!


バシュバシュバシュ!

バシュバシュバシュ!

バシュバシュバシュ!


「きゃー!!」


これで、あの可愛い子もやり易くなるよね。



あ~あ、早く委員長迎えに来ないかなー。

続きも少し書ければと思います。

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