6.残酷な現実
潤たち7人は、ついに扉をくぐり外に出た。しかし、彼らの目に入ったのはあまりにも残酷なものだった。荒れ果てた大地、枯れ果てた草木、水という概念すら疑いたくなるほどの乾いた風。まさにその光景は『世紀末』という言葉がぴったりだった。
「お…俺たちが住んでいた世界が…」
マサオは目の前の現実に心をズタズタに引き裂かれた。まさに世界の終わりという状況を飲み込めないでいた。それは残りの6人も同じだった。
「本当にもう…誰もいないんだな。」
ヤスはそうつぶやいた。しかし、潤の心にはまだ希望が残っていた。
「まだ…まだわからないぞ! もっと遠くに行こう!」
潤は、6人をなんとかまとめようとしていた。まだ遠くには生き残りがいるかもしれない。まだ諦めるには早すぎる。そう言いたかった。
「しかし、まずどこに行く? 隕石の場所もわからないだろう。」
ヤスの言葉に片桐潤は言い返せなかった。なんの目的もない移動ほど危険なものもないからだ。その時、小泉が突然口を開いた。
「…あっちだ。」
突然の発言に6人は呆気にとられた。
「あっちって…何がだよ?」
マサオが聞き返す。
「隕石はあっちにある…。なぜか…なぜかわかるんだ。」
しかし、いきなりそんなことを言われても信用できない、というのが6人の本心だった。それでも小泉は、隕石があるという方向を指さし続けた。
「よーし、部長。そこまで言うなら俺が確かめてやる。」
マサオは半信半疑のまま走り出した。他の5人も慌てて後を追う。
20分が経過した。
「待ってよマサオ…早すぎるって…」
アミは激しい息切れでマサオを呼び止めた。他の5人もアミほどではないが息が上がっていた。しかし、マサオは全く息が乱れていなかった。それどころか汗一つかいていない。
「みんな、体力落ちちゃったなぁ。」
その穏やかな調子に、逆に全員が驚愕した。
「どうなってんだよマサオ…おかしいだろ…」
和寿が信じられないという表情で呟く。
「そう?…でも確かに300年前より速くなった気はするな。なんだろな?」
この時、彼らはまだ気づいていなかった。7人の中に眠っていた“不思議な力”が、すでに目覚め始めていることに。




