22. 龍の背中
光の中に現れた 山寺 は、潤達6人 に向けて口を開いた。
「久しぶりだね。沢山の学生達を見てきたが、何故か君たちのことは覚えているよ。」
独特な声色は変わっていなかった。しかし、潤は山寺に問いかけた。
「どうして学長が生き残っているんですか?僕達以外はみんな…」
潤の問いかけに山寺は答えた。
「当時、世界が終わる直前に私の友人が私の人工知能を開発、そしてホログラムも作り、地中深くに埋めていたんだよ。君達が来ることに反応して起動する仕組みにしてね。」
あまりに現実離れしていたが、6人は、この状況では信じざるを得なかった。そして、山寺のホログラムは、全てを察していたのかのように潤達がラスケ市に向かおうとしていることをも見透かしていた。
山寺は、続けた。
「実は、300年前に私の本体が、この学校の地下に気になるものを発見してね。彼は、私にこの光を託したのだ。」
山寺の右手からは数十センチの光の球が輝いていた。するとその光は、引き寄せられるようになおの体の中へ入り込んだ。途端になおの体は光り輝き、かつての若かりし姿に戻った。
「こ、これは...学校の地下に俺の力を目覚めさせる何かがあったのか!?」
なおは、何かがわかったかのように左手を天へ掲げると、姿を巨大な銀の龍へと変えた。その様子に、潤達は声を上げて驚いた。
「素晴らしい。今ならわかるぞ。銀龍変化。強力な龍の力に加えて、これで君達は、この世界のどこへでも簡単に行ける。なお君は、君達の心強い味方へと成長したのだ。」
山寺の説明により、潤達はこれからの旅路への期待を膨らませた。
潤達5人は早速、龍へと姿を変えたなおの背中に乗った。そして、なおは、潤達を乗せてラスケ市へと向かった。




