16. キーワード
残酷な過去を乗り越え、ついに覚醒した小泉。その姿は老いていたものから当時の若かりし頃の姿に戻っていた。
「これが覚醒した力か・・・なんて凄まじいんだ。」
小泉は己の力に驚きを隠せなかった。かつての弱々しかった自分を乗り越えることができた、そう感じていた。そんな中1人だけ、ヤス、マサオ、小泉の姿を見て複雑な表情をしている者がいた。和寿だった。
「いいよなぁ! 三人は若返ってしかも強くなって・・・いいよなぁ。」
和寿は、覚醒した三人に羨ましがっていた。
「まぁまぁ、和寿大丈夫だって。俺たちもいつか力が目覚めるはずだ」
潤は和寿をなだめる。
そこに錦戸が小泉に尋ねた。
「部長、力が覚醒した今ならマリンの位置を正確に知ることが出来るんじゃね?」
「それもそうだな・・・やってみよう。」
錦戸の言葉をきっかけに小泉は目を閉じ、力を解放した。不思議と体が力の使い方を分かっていたようだった。
小泉の脳内に今までとは比べ物にならないほど鮮明に景色が浮かび上がる。そこにはマリンの姿を捉えることができた。しかし、見たことのない壊れた建物がそこにあった。明らかにアサヒ町にはなかった。いくらその場所周辺を見渡しても全く覚えがなかった。そこで、小泉は、景色を映し出すのではなくそこに関連する言葉を頭に映し出すことにした。
小泉は言葉を探っているうちに気になる詩のような言葉を見つけ出すことができた。
『光輝く、朝に響け、勇気の歌よ、高く舞い上がれ、力は尽きず、希望の道を照らせ、未来を信じ、胸に誓え我らの意志』




