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12-9

 ランタン、ランタン用の固形燃料が幾つか、水筒、火打ち石、そして保存食。

 そのうちのランタンを手に取る。

 持ちやすく、形もカイン好みで角に丸みがあるデザインであった。

「品質は保証します」

「選んでくださり、ありがとうございます!」

 旅用品をサックに入れ直し、肩にかける。

「いくらになりますか?」

「銀貨18枚ぐらいになりますね」

 カインは言われるがまま、値切ろうとはせずに銀貨をさしだした。

 受け取ったハンネスも何も言わず、手のひらで数え終えると薄く笑った。

「ありがとうございました。またのご利用、お待ちしております」

 

 旅支度は済んだ。

 カインはバイマールズの陸の出入り口に立っていた。

 また旅が始まる。伸びた街道の先にある森を眺めながら胸の内は騒いでいた。

 傍らにいる人形もカインと同じ方向を向き、何を考えているのかその面からは想像できない。

「蜥蜴族が住む沼地、ちょっと寄ってみようか」

 地図を広げながら沼に浸かる木々が描かれた場所を指で囲んだ。

 すかさず人形はその指をつかみ、街道に沿って進む道を提案してきた。

 そしてそれは地図が切れた先の部分にとまる。

「そうだね、もっと先を目指すべきだよね」

 カインは門番に軽い会釈をして薄い石門を通って町の外へとでた。

 

 

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