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45.どのコンテストに応募するべきか?

 結構ポイント取れてるのに、なかなか書籍化打診が来ないな~という方。


 賞に応募してみましょう。




 しかし、やみくもに目についた応募タグを付けてみるというのは悪手です。


 一度応募タグを付けると、その作品は落選(または受賞)するまで他社の書籍化打診を受けることは出来なくなるので(出版社の許可なしに外しても同様)、時間を無駄にします。


 応募するなら、きちんと狙いを定めましょう。


 それだけで受賞の確率はぐんと上がります。


 では、どんな賞に応募するべきでしょうか?




 まず、レーベルカラーを確認してみましょう。


 そのレーベルではどんなジャンルの本を出していて、いくらぐらいの価格帯なのか、事前に探っておくのです。


 よく言われているのが価格帯の低い文庫は若い人向けで、価格帯の高い大判は社会人以上向けであるということです。


 ダッシュエックスやHJなどは低価格帯ですから、若い人向けの作品を探しています。


 アース・スターやアイリスは大判メインですから、社会人以上向けの作品を探しているようです。




 アイリスは基本的に女性向けです。


 アース・スター、ダッシュエックス、HJは比較的男性向け優位でしょうか。




 それから、応募したい小説の字数はどれくらいでしょうか。


 10万字以上あれば有利です。それより少ないと改稿や加筆の手間が増え、それだけ編集者側の負担になるということですから、避けられる可能性が高まります。


 意外と文字数やお話のまとまりというのはしっかり見られていますので、10万字程度で一区切りつくお話は有利になります。完結でもいいし、「〇〇編終幕」程度でも構いません。


「本にした時に形になっているだろうか?」という視点は、なろうでの連載の際にも持っていて損はありません。


 書籍化を目指すなら「本にするには……」を前提に書きましょう。




 それから、ラノベ全体の「売れ線」を探りましょう。


 出版社はどうしても「ジャンル」で作品を探すところがあります。独創的で売れないものよりは、手堅い売れ線を売りたい……というような傾向が。


 オリジナリティはもちろん大事ですが、独創的過ぎると評価されないかもしれません。


 どうしても書籍化がしたい方は、あえて売れ線を書いてみるのも戦略としてはアリです。




 ところで、私が受賞したのはESN大賞です。


 この賞は最初から「審査員賞」なるものが用意されており、お題が設定されています。


 私はそのお題に沿った作品が手元にあったので、応募及び受賞出来たというわけです。


 ここまで編集者側が要求を丸出しにしている賞もなかなかないので、お題に沿った作品があると言う方は応募してみてもいいかもしれませんね。




 以前から公募組としてはいつも思っていたことですが、出版社側はもっと「こんな作品が欲しいんだよ!」というところを明確に打ち出してくれてもいい気がします。


 今まで様々な賞を見て来ましたが、彼らが「見たこともない独創的で新しいジャンルの作品」みたいなものを大賞に選ぶことは稀です。既存のジャンルや流行に則った手堅いものが選ばれます。一方でどの作品よりオンリーワンになろうとする作者側は、何やらおかしな方向の作品を書いて玉砕してしまいがちです。


 応募側は自分を分析してくれる他人に出会ったことがほとんどありません。作家志望のほとんどが、自らの特長も得意分野も分からないままやみくもに「見たこともない独創的で新しいジャンルの作品」を書き続け、ジャンル不明なままどこでもいいから応募しては落選する〝公募難民〟となってしまっている現実があります。


「中華風ファンタジーが欲しい」

「とにかく溺愛の巻数を増やしたい」

「いい冒険を書いてくれる作者っていない?」

「もっとヘンテコスキルを増産しろよ!」

「やっぱ転生は売れるよね~転生書けやオラァ!」


 これぐらいの方向性は、募集をかける側からもちゃんと語って欲しいものです。


 公募難民になり、ようやく命からがら小説家になろうに辿り着いた作者からは以上です。

……と書いたものの。

出版社側も、頑張って「見たこともない独創的で新しいジャンルの作品」を見つけ出して欲しいのよ。

読者のために……というのもあるけど、作家のためにも。

でないとみんな新しいものが書きにくくなっちゃうよ。

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― 新着の感想 ―
[一言] おそらく出版社側の本音は、「(売れる)見たこともない独創的で新しいジャンルの作品が欲しい」ではないでしょうか? それこそなろうで初めて悪役令嬢モノや聖女追放モノが出てきた時みたいな。 自らム…
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