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第三話

「うわぁ」


 異世界に来ての第一声が見渡す限り山や森。自然に囲まれきっている。人気のない場所って言ってたっけ。それにしても、こんな山奥じゃあ遭難して飢え死にしかねないんだけどね。


「それにしても、いきなり転移とか」


 魂だけの状態は体から離れると喋れなくなったし。体新しいの作ってもらった途端に飛ばされたから礼も言えなかった。一応、ファブリスを呼べば話せるって言ってたけど・・・代償とるってって言ってたからな。やめとこう。


「とりあえず、何からやるべきか」


 正直めんどくさいって気持ちがまず出てきてしまう。だが、せっかくキリエが嫌な奴にまであって俺に第二の人生をくれたのだ。まだやってもいないうちからあきらめるのはやめるよう心がけよう。


「大まかにやらなきゃいけないことは二つか」


 一つは当然人里を探すことだ。こんな山の中にいつまでもいたら飢え死にする。サバイバル知識?現代の日本人だよ。そんなもんあるわけがない。


 二つ目は才能の確認。自分が神様がくれた才能があるが。何があるか把握榛葉いことには利用もできない。できれば、人里も簡単に見つけれるようなものがいいんだけど。


「どうにかして確かめられないかな?」


 目をつぶって考えていると。頭の中に文字が浮かんだ。


 加藤雄二

種族:人間

ランク:E

スキル:照合 言語理解 ハイエスパー


 なんだ。これ?もしかしてスキルってのが俺に与えられた才能か。


 照合:対象の地名や種族事の能力やスキルを知ることができる。ただし、個別スキルは見られない。


 つまり、よくある鑑定スキルの劣化版か。例えばスライムならスライムのだいたいの強さとかを知ることができるが。それが特殊個体だったり鍛え上げて強くなったのとかはわからない。図鑑の検索みたいなものか。


 言語理解:あらゆる言語を理解することができ、また話したり書いたりすることができる。しかし、そのためには相手の言葉を一度でも聞いたりしなければならない。


 これは非常に便利だ。頭がよくない俺は日本語以外のことばなんてしゃべれるとは思わなかったし。理解もできない。よく、住んでればそのうちに覚えるなんて聞くが。無能の俺には無理だ。


 ハイエスパー:超能力的なことは何でもできる。


 異世界にきて超能力か。あの神様剣と魔法の世界って言ってなかったっけ?何でもできるには応用性凄そうだけど。


 とりあえず、手を岩に向けてみる。あがれと念ずれば・・・・って上がった。イメージ通り動かす事ができるし。疲れも全然感じない。


 次は何個まで同時に浮かせるかやってみるが、四つまでが限界だ。いや、浮かせる程度ならいくらでもできるが。同時に動かしたりはイメージ力が追い付かず4つでもギリギリだ。これは慣れだろう。大きさに至っては周囲にこれ以上大きい岩がないので、取り敢えず人間大程度は余裕と言うことで。最後に破壊力。岩を破壊するイメージを送るが無理だった。他の岩にぶつけて破壊するのは余裕だったが。


「透明化」


 自分の体が透明化する。気分はプレ○ター


「テレポート」


 怖いので五メートルくらいを指定したが。見事にとんぴしゃ。でも、サイコキネシスに比べて若干疲れる気がする。なれてないせいか発動まで数秒かかるな。


「うん?」


 ふと、気づいた。移動した先に物体がある場合はどうなるのだろうと。


 試しに岩を他の岩にテレポートさせるてみるがうまくいかない。


「まぁ、便利といえば便利だけど」


 自分が移動する際の危険が少なくなったが魔物の体内に直接送り込むとかできたら最強なんだが。


 次に岩を動かしながらテレポート。さらにまた動かすことに挑戦するが無理だった。いや、できはするのだが。テレポートの場所がずれたり、サイコキネシスが解除されたりする上、凄いしんどい。訓練すればできそうだが。


「まぁ、おいおいか」


 とりあえず人里いって飯にありつけるようにしなければ。この世界に冒険者とかあるのかな?なければ無駄に応用力高いこのスキルなら生きてく程度の仕事はできるだろう。


 透視で遠くを見回す。この力は便利だけど周囲が見えないから危険だ。普段は安全を確保した上で使わないと。


 見つけた。城とかはないが周囲が塀に囲まれているそれなりに大きそうな町。随分遠いな。まぁ、テレポート使うから問題ないんだけど。


 町中は見られると厄介だから近くの場所を指定してテレポートをおこなおうとするが。


「あれ?出来ない」


 もしかして距離に制限が?それとも、ドラ○エと同じように一度行った場所しかいけない。どっちにしても言えることは?


「この距離歩くの?マジでかよ」


 普通に歩けば慣れない山道であることも含め今日中に辿り着けないだろう。テレポートの連続使用も考えたが。疲労が激しくとても辿り着けない。


「仕方ないか」


 とぼとぼ歩きだす。歩きづらい。なにせ、山なんて中学の頃旅行で登っただけだ。獣道ですらない所なんて歩きだす。町まで歩くのは2日以上かかりそうだ。一時間で蜘蛛の巣に引っ掛かる事七回。見たことのない気持ち悪い虫見る事数えきれない。


 カサカサカサカサ


 見るな。絶対に見ちゃならない。無視するんだ。


 カサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサ


「無視できるかぁぁぁ」


 やたら音が大きいし。一匹だけの音じゃないし。


 振り返るとなんともまぁ、一面の夢一杯の2メートル以上ある黒い悪魔達が・・・・・


「うわぁぁぁぁぁ」


 ダッシュでかけだす。生理的に無理。やばい、少しチビった。やばい、追ってくる。すげぇ勢いだ。あの巨体で早さがそのままとかさすが刃○の師匠


「一応照合」


 名称ジブリ

 ランクC

 スキル

 補食

 毒 レベル3


 ジブリってGブリだよね。そんな夢一杯の名前じゃあ苦情くるよ。


「そうだ」


 サイコキネシスで自分の体を飛ばす。ゴキブリは自分より高いところには飛べないはず。


「って飛んできた」


 地面ほどじゃないが、なかなかの速度で飛んでくる。さらに上空に逃げるがどうやら飛び続けることができるようだ。こんな所で強化しなくてもいいだろう。


「燃え尽きろ」


 パイロキネシスを発動。虫には火。山の中では山火事が怖くて使えなかったが。ここまで高度を上げれば被害は少ないだろう。


 両手から巨大な炎が放出される。ぶっつけ本番だったけど予想以上だ。さすがに虫跡形もなく焼き付くす。


「殺虫剤いらず。ゴホッ。ゴホッ」


 煙で噎せる。酸素とかは使うようだ。もし、ダンジョンに潜るなら禁止手か。一酸化炭素中毒になりかねない。広い上空で良かった。


 そう思ったのも束の間、上から大きな影が・・・・


「キェェェェ」


 鼓膜が破れそうになるような桁ましい鳴き声。すぐ上に翼長10メートルは越す巨大な怪鳥。


「焼き鳥だーーー」


 でかい鳥?さっきのに比べたらかわいいもんだ。それに少し小腹が空いた。鳥だったら食べれるよな?一応照合。


 ロックバード

 ランク B

 スキル

 エアスラッシュ

 突風


「キェェェェ」


 炎を受けて悲鳴なのかな?先程と変わってない気がするけど。しかし、さすがにすぐには致命傷にならないようだ。


 ロックバードがその大きな翼を羽ばたかせる。それより発生する風に俺の炎どころか。少し離れた俺まで吹き飛ばされる。


「やべぇぇぇ」


 急いで立て直そうとサイコキネシスを強めるが。減速すらできない。エスパーのスキルが強すぎて忘れていたが。体は頑丈ではない。こんな高さから叩きつけられれば間違いなく死ぬ。何か身を守らなければ。


 努力も空しく地面にそのまま叩きつけられる。死んだのかって?大丈夫。少し体が痛む程度だ。


「本当になんでもあれだな。この力」


 自分の体から球体上に身を守るバリアをみる。これがなきゃ間違いなく死んでた。ちょっとパンツどころかズボンも冷たい。


「風呂を用意するのも飯にするのもあいつを倒してからか」


 さて、炎は時間かければいけるが。怪鳥の巻き起こす風にをどうにかしないと。サイコキネシスは何かをぶつければいけそうだが。周囲にあるのは小石程度。さっきみたいに岩があればいけるんだけど。


 上を見上げる。怪鳥が俺を食おうと大口あけて突っ込んでくる。間に合わなそうだ。まぁ、こっちに突っ込んでくるなら方法はあるけど。


 怪鳥にむかって腕を向ける。こうすることでより効果が増す気がする。いや、実際に増しているのだろう。エスパーは精神に強く依存するはずだ。それに、外したらかなりやばい。


 ぎりぎりまで引き付ける。実際に近寄ってこられるとかなり怖い。


「落ちろ」


 やることは簡単だ。サイコキネシスで首をさらに落とす。普通の状態なら抵抗されるだろうが。元々急降下で降りてきてところにさらに上乗せで力がかかるのだ。急に立て直すどころか減速すら難しいだろう。


 そのまま、予想道理頭から落下する。あの巨体で首から落ちればいかに丈夫でもただじゃすまない。 


「さて、ここからが問題だ。どうやって調理しよう」


 包丁も無ければフライパンもない。切り身からならともかく。死体そのままなんて。血抜きすればいいのかな?確か逆さ吊りにして首を切る。どうやって?辺りの木よりでかい上に血の海になっちゃうよ。


「うーん、せめて持ち運べたらな。こういう時はアイテムボックスが王道なんだけど。ハイエスパーでなにか似たようなことできないかな?」


 ふと、真横の空間が歪む。まさかと思いつつも試しに足元に落ちている小石を放り込む。思ったとおり小石が消えた。


「超能力なのかこれ?」


 数歩歩いたところで先ほどと同じように空間を歪め腕を突っ込んだ。中には確かに小石があった。


「深く考えるのやめよう」


 ロックバードをしまって歩きはじめた。


次も考えてはいるので数日中には・・・・

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